レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/07/02
- 登録日時
- 2007/04/12 02:12
- 更新日時
- 2007/10/02 11:37
- 管理番号
- 埼浦-2006-217
- 質問
-
未解決
1906-1909年(明治39-42年)頃東京市にタクシー(自動車の方)が何台登録されていたか知りたい。2006年5月頃NHKラジオでアナウンサーが1906-8年頃東京では16-7台登録されていたと言っていた。
- 回答
-
日本でのタクシーの起源は、以下の資料で1912年に始まるとしている。
①『日本大百科全書 14』「日本のタクシー事業は1912年(大正1)8月、タクシー自動車株式会社がフォード6台を用いて東京・有楽町で創業したことに始まる。」、②『世界大百科事典 17』、③『タクシー モダン東京民族誌』、④『日本なんでもはじめ』、⑤『自動車と人間の百年史』、⑥『365日乗物なぜなぜ事典』、⑦『自動車はじめて物語』、⑧『ギネスブック自動車』、⑨『東京百年史 3』
質問の年代には、⑨によると「明治40年(1907)8月・・・タクリー号の試乗会が行われ・・・10余台の自動車が駒沢を経て多摩川までの遠乗りを試み・・・自動車の認識が次第に高まってきた。」とあり、⑤には、「ガソリン自動車の国産第1号タクリー号」「明治41年(1908)までに14台の自動車を製造・・」とある。
この「タクリー号」のことか。また、⑤には、「・・後に貸切自動車の呼称を経てハイヤーやタクシーへと発展する貸自動車が、萌芽的にではあれ、明治三十年代に登場する。」とあり、⑩『日本自動車工業史稿 2』には「明治年間「貸自動車」の呼名で始まったいわば貸切自動車営業は・・」とある。貸自動車の登録台数はわからなかった。
自動車台数 ⑪『日本帝国統計年鑑 第33回(大正3年)』では、自動車は自転車とともに「その他」に含まれており自動車の数字は不明。⑫『東京百年史 4』には大正6年-昭和元年の「諸車台数」統計表あり(出典は「東京市統計書」)。
以上の資料を提供する。
- 回答プロセス
-
百科事典、自動車交通、事物起源、統計書、東京史の資料を調査した。
百科事典等『日本大百科全書』『世界大百科事典』の<タクシー>の項目を調査。どちらもタクシーの始まりを1912年(明治45=大正元)としている。
『明治ニュース事典 8』p460にタクシー自動車株式会社創立の記事あり(明治45年7月)。
自動車交通『タクシー モダン東京民族誌』タクシーの起源は上記と同様。
『交通史大辞典』『くるま社会の夜あけ』手がかりなし。
『自動車と人間の百年史』タクシーの登場は大正元年としている。明治期に貸自動車が登場したという記述あり。大倉喜七郎が始めたという情報もあり、大倉喜七郎に関する調査もするが、手がかりなし。「タクリー号」についての記述もあり。
『365日乗物なぜなぜ事典』タクシーの起源については、百科事典と同様の情報。
『日本自動車工業史稿 2』は対象の期間が大正から昭和6年までであった。「1」は未所蔵。貸自動車について若干記述あり。
『自動車はじめて物語』『ギネスブック自動車』ではタクシーの起源は1912年。
事物起源から『日本なんでもはじめ』タクシーの始まりは上記と同様、<自動車>の項に「明治末年に、東京だけで235台の自動車が走っていた・・」という記述あり。
『明治大正昭和(伝記叢書116)』「タクシー出現」の項に・・大正初頭、有楽町にタクシーが初めて出現し・・」とあり。
統計書では『日本帝国統計年鑑 第33回(大正3年)』は自動車の台数はわからない。
東京史から『東京百年史 3』「第2章 交通の発達と景観 6自動車の出現」の中にタクリー号についての記述あり。タクシーの営業開始は1912年としている。『東京百年史 4』には大正6年-昭和元年の諸車台数あり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 陸運.道路運輸 (685 9版)
- 統計 (350 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
-
- 『日本大百科全書 14』
- 『世界大百科事典 17』
- 『タクシー モダン東京民族誌』
- 『日本なんでもはじめ』
- 『自動車と人間の百年史』
- 『365日乗物なぜなぜ事典』
- 『自動車はじめて物語』
- 『ギネスブック自動車』
- 『東京百年史 3・4』
- 『日本自動車工業史稿 2』
- 『日本帝国統計年鑑 第33回』
- キーワード
-
- タクシー-歴史-日本
- 東京-交通史-明治時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000034544