レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年05月16日
- 登録日時
- 2007/06/06 15:03
- 更新日時
- 2007/06/07 16:55
- 管理番号
- 福井県図-20070516
- 質問
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解決
森鴎外のテキストに「微しく」という用例が出てくるが、このヨミが知りたい。
- 回答
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「すこしく」ではないか
- 回答プロセス
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『大漢和辞典』には「しく」の送り仮名を持つヨミなし。
『大字源』には古訓が多数掲載されているので、見てみると「シ」または「シキ」の送り仮名を持つヨミがいくつかあった
(イヤシ、ウルハシ、キヨシ、クハシ、スクナシ、スコシ、スコシキ、トモシ、ヨシ、ヨロシ、ヲサナシ、チヒサシ)。
鴎外の文章では「微しく…蒸し暑い」の意味で使われているようなので、最も適したものは「スコシキ」「スコシ」と考えた。
次に『日本国語大辞典』で「少しき」(=「少しく」と同義)を見ると表記例として「微」が挙げられていたので、
おそらく「微しく」のヨミは「すこしく」で正しいと思われる。
青空文庫内 「伊沢蘭軒」http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/2084_17397.html
の本文を検索したところ、「微」しくに、「すこ」とルビが振られている部分を発見。
「すこしく」で良いと判断できる。なお、底本は『鴎外選集 第7巻・第8巻』とのこと。(当館所蔵なし)
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 微しく
- 森鴎外
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000035347