レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年6月8日
- 登録日時
- 2011/12/08 17:23
- 更新日時
- 2012/01/06 10:41
- 管理番号
- 島根参2010-06-003
- 質問
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解決
懐剣セットの中の道具①「はこせこ」②「かかえ帯」の意味が知りたい。
- 回答
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当館所蔵の国語辞典【資料1・2】を調べたところ、次のような記述があった。
①はこせこ 筥迫・函狭子
「女性が懐中にはさんで持つ、金襴、羅紗、ビロードなどの布製の紙入れ。江戸時代、奥女中や武家中流以上の若い女性が用いたが、今日では、もっぱら礼装時の装飾として用いる」
②かかえおび 抱帯
「(女性が歩行の際に着物の身ごろをしごき帯でかかえたところから)江戸時代、腰帯をいう」
インターネット情報として
資料3:「懐剣」「抱帯」「筥迫」それぞれについての解説がある。
<2012/1/5追記>
資料4:p116に「箱迫」のカラー写真付きの解説がある。箱迫は、「幅の狭い箱という意味」で、「懐中袋物」との記述あり。
資料5:「花嫁の打掛用の小物」の中にそれぞれが含まれており、花嫁衣裳の写真(カラー)で、それらがどの部分にあたるのか示してある。解説としては「抱え帯(帯の下に結ぶ白く細い飾り帯)」、「筥迫(鏡、懐紙、お守りを入れるもの)」にとどまる。
- 回答プロセス
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(1) 国語辞典で意味を調査。
(2) 江戸時代、武家の女性が用いたとの記述があったことから、江戸時代や武家に関する資料に記述がないか調査。
(3) インターネットで、それぞれの語句をキーワードに検索。
(4) 婚礼衣装の小物として使われるとあったため、花嫁の着付けに関する資料も調査。
<参考として>
〔Wikipedia:懐剣〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%90%E5%89%A3(最終確認2012/1/5)
懐剣・・・護身用の短刀。女性の婚礼衣装の付属品としての用法もある。 護り刀とも。
- 事前調査事項
- NDC
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- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 8版)
- 衣服.裁縫 (593 8版)
- 金工芸 (756 8版)
- 参考資料
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【資料1】 『日本国語大辞典 第10巻 第2版』 小学館国語辞典編集部/編集,小学館,2001.10 ※貸出禁止資料
(p1068「はこせこ(筥迫・函狭子
)」 R813.1/ニ/10
) - 【資料2】 『日本国語大辞典 第3巻 第2版』 小学館国語辞典編集部/編集,小学館,2001.3 ※貸出禁止資料 (p338「かかえおび(抱帯)」 R813.1/ニ/3 )
- 【資料3】 〔オリジナルウエディング・ネット:ウエディング用語辞典〕http://www.original-wedding.net/dic/kimono/item.html(最終確認2012/1/5)
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【資料4】 『図説「侍」入門 決定版 歴史群像シリーズ』
学研パブリッシング,2011.8 (p114~116「江戸のアクセサリー」 210.5/ズ11/) -
【資料5】 『花嫁の本』 ブティック社,1993.9
(p54「和装の花嫁の着付け 着装」書庫385.4/ハ93/
)
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【資料1】 『日本国語大辞典 第10巻 第2版』 小学館国語辞典編集部/編集,小学館,2001.10 ※貸出禁止資料
(p1068「はこせこ(筥迫・函狭子
- キーワード
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- 懐剣(かいけん・ふところがたな)
- 箱迫・筥迫・函狭子(はこせこ)
- 抱帯(かかえおび)
- 着付
- 花嫁
- 婚礼衣装
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000097524