東京都立中央図書館開館(昭和48年)以前の、東京都(市)立図書館の古い時代について調査する上で適した資料として、以下の3点を紹介した。東京市立日比谷図書館から都立中央図書館への変遷についても詳しい。
資料1:p.125-142「東京市立図書館の館外図書帯出制度と其様式の変遷」(竹内善作)に、規則、書式等が掲載されている。主要なものは次のとおり。
○第1節【貸出規程の沿革】の項に「東京市立日比谷図書館図書帯出規程」「東京市立簡易図書館図書帯出規程」「東京市立図書館図書帯出規程」「東京市立図書館図書閲覧規程(うち館外閲覧部分)」
○第2節【帯出様式の改廃】 第3節【附属書類の変改】 第4節【整理用品の趨異】の項に「図書帯出簿雛形」(p.131)「帯出預金取扱簿雛形」(p.136)「図書帯出券」(p.141)等各種様式
資料2:第1編第3章【発展期】(p.25-49)のp.26-27に「2.館外貸出」として、明治43年~大正4年頃の館外貸出(館外帯出)について簡単にまとめられている。ほかにも第2章【草創期】(p.15-24)のp.17-19「2 職制及び諸規程の改廃と自由図書館制」に閲覧料や貸出冊数・期間のことなどが簡単に記されている。
そのほか、第4編【資料】(p.87-102)のp.87-93に「1.日比谷図書館沿革略譜」、p.96-102に昭和32年当時の「東京都立日比谷図書館々則」「同処務規則」が記載されている。
資料3:所収の「激しく扉を叩くのはだれ-「図書館雑誌」に見る日比谷図書館開館-」(資料部参考課社会科学係長斎藤京子)に日比谷図書館開館時の概要がまとめられており、文末の注に参照文献が記載されている。