レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/11/22
- 登録日時
- 2012/11/26 02:00
- 更新日時
- 2012/11/26 02:00
- 管理番号
- 相-120011
- 質問
-
解決
幕末に締結された条約(日蘭修好通商条約など)の本文(翻刻したもの)が見たい。
- 回答
-
『法令全書第1巻』内閣官報局編 原書房 1974 <320.9/10/1 常置> (10735090) の附録第四「自嘉永七年至慶応三年各国条約書」に嘉永七年~慶応三年までに各国と結んだ条約が収録されており、日本国和蘭国修好通商航海条約という名称で日蘭修好通商条約も含まれています。(p38‐48)
また国会図書館デジタル化資料でも『法令全書』の該当のページはご覧になれプリントアウトも可能です。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/787948/290)
『締盟各国条約彙纂 第1編』(外務省記録局 1889)p530~546に日蘭修好通商条約が「日本和蘭修好通商航海条約」として日本語オランダ語併記で収録されており、国会図書館デジタル化資料で閲覧、プリントアウトが可能です。(http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/798309 画像としては281-289です)
また締結された年月日がわかれば『大日本古文書 幕末外国関係文書』東京帝国大学文学部史料編纂所でもみることができます。日蘭修好通商条約は『大日本古文書 幕末外国関係文書之20』<210.08/3/20 常置> (10338788) p719~736に「版本阿蘭陀国条約並税則 堀田正睦記録」を出典とするものが収録されています。(「日本国和蘭国修好通商條約?貿易章」)但し『法令全書第1巻』『締盟各国条約彙纂 第1編』に収録されているものとは、九條以降の條の立て方や文章の順などに違いがみられます。またp737~747には「日本国和蘭国修好通商條約?貿易章程草案」として「外務省引継書類之内和蘭領事官差出候蘭文翻訳稿 堀田正睦外国掛中書類」を出典とする、オランダ領事から出されたオランダ語の草案を翻訳した資料が収録されています。
- 回答プロセス
-
①日蘭修好通商条約の調印日を確認。(安政5年7月10日)
②江戸時代に結んだ条約なので『大日本古文書 幕末外国関係文書之20(安政5年4月-7月)』(東京帝国大学文学部史料編纂所 1930) <210.08/3/20> 常置 (10338788)
を確認する。p719~736に「日本国和蘭国修好通商條約?貿易章程」として「版本阿蘭陀国条約並税則 堀田正睦記録」を出典とするものが収録されていた。
またp737~747には「日本国和蘭国修好通商條約?貿易章程草案」として「外務省引継書類之内和蘭領事官差出候蘭文翻訳稿 堀田正睦外国掛中書類」を出典とする、オランダ領事から出されたオランダ語の草案を翻訳した資料が収録されていた。
③国立国会図書館サーチを「通商条約 和蘭国」で検索すると立法情報として〔日本国和蘭国修好通商航海条約〕がヒット。別タイトルとして(いわゆる、日蘭修好通商条約)という記載があり、出典は『法令全書』明治元年附録【第4】とあり。確認してみると日蘭修好通商条約のほかに嘉永七年~慶応三年までに各国と結んだ条約が収録されていた。国会図書館デジタル化資料でも閲覧できることを確認。
④『日本史総覧6 近代・現代』新人物往来社 1984 <210.03/65/6 常置> (10333771) p620-624に「幕末維新期主要条約年表」が掲載されており、嘉永7年3月~明治9年8月までの条約の調印日・地、調印者、批准日・地、とともに出典も示されていた。日蘭修好通商条約の出典は「幕末外国関係文書」と「条約彙纂」とあり。
⑤国立国会図書館サーチを「条約彙纂」で検索。ヒットした資料のうち『締盟各国条約彙纂』のデータには「自嘉永7年至明治17年」と記載あり。国会図書館デジタル化資料で確認したところ『締盟各国条約彙纂 第1編』には「日蘭修好通商条約」ほか嘉永7年から明治17年までの条約が収録されていた。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 国際法 (329 9版)
- 日本史 (210)
- 参考資料
- キーワード
-
- 幕末:条約
- 安政の五カ国条約
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000114863