レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/11/28
- 登録日時
- 2018/03/24 00:30
- 更新日時
- 2018/03/25 09:33
- 管理番号
- 千県東-2017-0006
- 質問
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解決
朝日新聞(2011年3月19日朝刊)の天声人語に書かれているエミリー・ディキンソンの詩、「失意の胸へは/だれも踏み入ってはならない/自身が悩み苦しんだという/よほどの特権を持たずしては―」(中島完訳)が載っている詩集があれば読みたい。
- 回答
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お問い合わせの件について、以下の資料に該当の詩の掲載がありました。
【資料1】『続 自然と愛と孤独と』(エミリー・ディキンソン著 中島完訳 国文社 1973)
p88に「失意の胸へは…」の詩が掲載されています。
また訳者は異なりますが、以下の資料にも同じ作品が載っています。翻訳された日本語の表現はそれぞれ異なります。
【資料2】『エミリ・ディキンスン詩集』(エミリ・ディキンスン著 中林孝雄訳 松柏社 1986)
p237「悲嘆に暮れたひとのところへは…」の書き出し
【資料3】『愛と孤独と エミリ・ディキンソン詩集 1』(エミリ・ディキンソン著 谷岡清男訳 ニューカレントインターナショナル 1987)
p234「傷心の胸には…」の書き出し
上記の【資料1】~【資料3】の詩は同じ作品番号の詩から邦訳されたものですので、同じ作品であると判断しました。
- 回答プロセス
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以下の資料で該当記事を調べたが、詩の出典は書かれていなかった。
・「失意の胸伝える報道」(『朝日新聞朝刊』2011年3月19日p.1)
・『天声人語 2011年1月-6月』(朝日新聞論説委員室著 朝日新聞出版 2011)
・『英文対照 天声人語 2011春』(朝日新聞論説委員室著 朝日新聞出版 2011)
また、当館所蔵の中島完訳のディキンソンの詩集で、「失意の胸へは…」という書き出しの詩を探したが、見つからなかった。
・『自然と愛と孤独と』(E.ディキンスン著 中島完訳 国文社 1964)
・『自然と愛と孤独と』(E.ディキンスン著 中島完訳 国文社 1973)
・『自然と愛と孤独と 改訂版』(E・ディキンスン著 中島完訳 国文社 1983)
・『自然と愛と孤独と 続々』(E・ディキンスン著 中島完訳 国文社 1983)
・『自然と愛と孤独と 第4集』(E.ディキンスン著 中島完訳 国文社 1994)
検索エンジン「Google」で「失意の胸へは ディキンソン」で検索するとノートルダム清心女子大学 英語英文学科ブログの記事【資料4】「東日本大震災と文学の力」(http://www.ndsu.ac.jp/department/english/blog/2011/10/fore28.html)がヒットし、記事の内容から「失意の胸へは…」は無題の詩で、作品番号が「Fr-1745, J-1704」であることが分かった。
また千葉県立図書館の蔵書検索システムで件名「Dickinson」を検索し、【資料5】『日本におけるエミリィディキンスン書誌 1896-2000』(大本剛士編 専修大学出版局 2002)を確認した、p.442の翻訳詩索引(詩番号Johnson Number順に掲載しているうちの「1704」)で、【資料1】~【資料3】に載っていることが分かった。
(インターネットの最終アクセス:2018年2月20日)
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩 (931 9版)
- 参考資料
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- 続 自然と愛と孤独と [エミリ・ディキンスン/著] 国文社
- エミリ・ディキンスン詩集 [エミリ・ディキンスン/著] 松柏社
- 愛と孤独と エミリ・ディキンソン/[著] ニューカレントインターナショナル
- 日本におけるエミリィディキンスン書誌 大本 剛士/編 専修大学出版局
- キーワード
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- ディキンソン エミリ エリザベス(ディキンソン エミリ エリザベス)
- Dickinson Emily Elizabeth(ディキンソン エミリ エリザベス)
- 詩(アメリカ)(シ(アメリカ))
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000233053