レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年04月03日
- 登録日時
- 2015/03/10 14:36
- 更新日時
- 2017/08/25 13:43
- 管理番号
- 千県西-2015-7
- 質問
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解決
和歌の作者と出典を知りたい。
「もみじみて あきはくらしつ かんなづき いまは時雨の そらをながめん(む)」。かなづかい等の細部は異なっているかもしれない。
- 回答
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ご質問の和歌が掲載されていた【資料1】~【資料4】を提供した。
これらによると、作者は源重之の子で、出典の書名は資料によって異なっているが、「重之の子の僧の集」、「子の僧の集」、「重之子集」(しげゆきのこのしゅう)となっている。
【資料1】『書道技法講座 50 かな.針切』 (二玄社 1985)
p78に該当作品の臨書例の掲載があり、『重之の子の僧の集』の一部分だと明記されている。
【資料2】『源重之集・子の僧の集・重之女集全釈 私家集全釈叢書』(目加田さくを著 風間書房 1988)
p318-319に該当歌と、通釈あり。また、「子の僧の集」についての簡単な解説がp25にあり。
【資料3】『日本古典文学大辞典 第3巻 さ‐せ』(日本古典文学大辞典編集委員会編 岩波書店 1984)
p175に「重之子集(しげゆきのこのしゅう)」の項があり、「書名を『源重之むすめの集』と誤ったものがある。」との記載もあった。
翻刻は、「続群書類従16輯下、丹鶴叢書・歌物語、私家集大成・中古I」とあり。
【資料4】『私家集大成 第1巻 中古』(和歌史研究会編 明治書院 1982)
p704-706に「重之の子の僧の集」があり、該当歌はp706上段に掲載されていた。また、「重之の子の僧の集」の解題がp833-834に掲載されている。
なお、『続群書類従16輯下』、『丹鶴叢書 7 歌集・物語』(「源重之むすめの集」を所収)は、確認したが掲載されている内容は抜粋で、該当歌は見当たらなかった。
- 回答プロセス
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国立国会図書館の調べ方案内「和歌・俳句の検索」
(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-101081.php)を参考に調査するが、『新編国歌大観』、二十一代集データベース(国文学研究資料館)ともヒットなし。
ヒントを得るためインターネット検索「“もみちみて” “そらをながめむ”」でヒットした中に書道展のページ内、書道作品が掲載されている中に該当歌が見つかった。
「『針切』(伝藤原行成) ふゆのはじめに
もみぢみて秋はくらしつかみなづきいまはしぐれのそらをながめむ」
とあり。そこで、藤原行成筆の「針切」が載っている図書を探し、元の作品の作者と出典を確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『書道技法講座 50 かな.針切』 (二玄社 1985)(1100260087)
- 【資料2】『源重之集・子の僧の集・重之女集全釈 私家集全釈叢書』(目加田 さくを著 風間書房 1988)(1100651286)
- 【資料3】『日本古典文学大辞典 第3巻 さ‐せ』(日本古典文学大辞典編集委員会編 岩波書店 1984)(1100008658)
- 【資料4】『私家集大成 第1巻 中古』(和歌史研究会編 明治書院 1982)(9100475989)
- キーワード
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- 和歌
- 源重之の子
- 「重之の子の僧の集」
- 「子の僧の集」
- 「重之子集」(しげゆきのこのしゅう)
- 針切
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000168828