レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年08月18日
- 登録日時
- 2018/08/18 17:45
- 更新日時
- 2018/11/29 14:28
- 管理番号
- 北九2018中央022
- 質問
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解決
心太(ところてん)の文字の言われを知りたいと思っています。なぜ「心太」と書くのでしょうか。
- 回答
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参考資料を要約すると「心太(こころぶと)」をココロテイと読み、それがココロテン、さらにトコロテンになったという説が多くみられました。
『衣食住語源辞典』(平成8年発行)の226頁に次のように語源が記されていました。
「海藻の古名ココロブト(心太草)をココロテイとよみ、それがココロテン→トコロテンと変わったという説があるが、コゴル(凝固する)と同意の関西方言に、トゴルがあり、それにテングサ(天草)のテンを添えた、と解するのがよい。なおココロ(心)のコ、トゴル(凝)のト、コホル(凍)のコははいずれも一つに固まる意があって同じ語源と見られ、漢字「太」は「天」と「大きい」という意味をもつ点で同字であるので「心太」を用いたのも、無意味ではないようである。ココロブト(心太)の読み誤り語源説や、心太の太を天と誤ったという説は、漢字にとらわれた語源俗解のようだが、冬の寒天の夜に作るということには合っている。なお心太の当て字は正倉院文書にあり、古い用字である」
後は、各資料を参考にしていただければと思います。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 参考資料
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吉田金彦 編 , 吉田, 金彦, 1923-. 衣食住語源辞典. 東京堂出版, 1996.225頁~226頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002546990-00 , ISBN 4490104340 -
増井金典 著 , 増井, 金典, 1928-. 日本語源広辞典 増補版. ミネルヴァ書房, 2012.774頁~775頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023825939-00 , ISBN 9784623063246 -
杉本つとむ 著 , 杉本, つとむ, 1927-. 語源海. 東京書籍, 2005.448頁~449頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007680630-00 , ISBN 4487797438 -
日本大辞典刊行会 編集. 日本国語大辞典 第9巻 (ひち~みん). 小学館, 1981.1192頁~1193頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001494386-00 -
前田富祺 監修 , 前田, 富祺, 1937-. 日本語源大辞典. 小学館, 2005.813頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007669563-00 , ISBN 4095011815 -
清水 桂一 編 , 清水‖桂一. たべもの語源辞典. 1980.168頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I025343480-00 -
松橋鐵治郎 著 , 松橋, 鐵治郎, 1930-. 寒天・ところてん読本 : 本物をつくる・食べる・活かす. 農山漁村文化協会, 2008.78頁
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009607126-00 , ISBN 9784540071874 -
松橋鐵治郎 著 , 松橋, 鐵治郎, 1930-. 寒天・ところてん読本 : 本物をつくる・食べる・活かす. 農山漁村文化協会, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009607126-00 , ISBN 9784540071874 (78頁に「心太」を「ところてん」と読むのはのコラムあり)
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吉田金彦 編 , 吉田, 金彦, 1923-. 衣食住語源辞典. 東京堂出版, 1996.225頁~226頁
- キーワード
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- トコロテン語源
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000240916