レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/09/02
- 登録日時
- 2018/09/05 00:30
- 更新日時
- 2018/10/05 16:39
- 管理番号
- 6000042323
- 質問
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解決
「とり」から始まるいろは歌が載っている本を探している。
- 回答
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■『いろはうた』(講談社)pp.35-36、『この素晴しい国語』(福武書店)p.108に載っている。
「とりなくこゑす ゆめさませ」で始まる48字。いろは47字に「ん」が加わる。明治36年「万朝報」が「国音(こくいん)の歌」を全国に募り、一万を超える応募から第一等に選ばれた坂本百次郎さんの作品。48音一回限りの制限を全く意識させない点で他の歌との「比較を絶してゐる」と、当時高い評価を受けた。
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<他の48文字歌>
■『この素晴らしい国語』pp.108-112
・明治36年「万朝報」募集の「国音の歌」精選作品より第10位までと第18位
・昭和27・8年頃「週刊朝日」募集の「新いろは歌」入選作の一部
・昭和41年以降「週刊読売」企画の「新『いろは歌』」当選作の一部
■『いろはうた』p.33
・『古今和歌集』巻十八(雑下)にある「よのうきめ~」で始まる一首に「同じ文字なき歌」という詞書が添えられていることが紹介されている。
- 回答プロセス
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『国史大辞典 第1巻』「いろはうた」に載っていた参考文献『音図及手習詞歌考』を確認したが「とり」からはじまるものはなかった。p.12解題より「手習い歌」に「大為爾ノ歌」(たゐにのうた)と「伊呂波歌」(いろはうた)があり、「手習い詞(ことば)」に「阿女都千ノ詞」(あめつちのことば)があると書かれていた。
『国史大辞典 第1巻』で「あめつちのことば」の項目を見ると「あめ‐つち ほし‐そら」など二音節名詞二つずつの組み合わせの48字あり。
『群書類従 第十四輯』「源順集」に言葉の最後の文字を別の言葉の最初の文字とする組み合わせあり。解読が必要なので「とり」ではじまっているかは分からない。
3類、8類の書架にある図書を調べたが該当の歌は見当たらなかったので、「いろはうた」をキーワードに市内図書館の蔵書を検索して取り寄せ、内容を確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (810)
- 音声.音韻.文字 (811)
- 参考資料
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- 『いろはうた』 小松 英雄/[著] 講談社 (pp.35-36)
- 『この素晴しい国語』 大野 晋/編 福武書店 (p.108)
- キーワード
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- いろは歌(イロハウタ)
- 47文字(シジュウシチモジ)
- 48文字(シジュウハチモジ)
- いろは47文字(イロハシジュウシチモジ)
- 国語(コクゴ)
- 仮名(カナ)
- 日本語(ニホンゴ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000241888