レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年01月29日
- 登録日時
- 2017/06/18 11:11
- 更新日時
- 2017/08/01 12:06
- 管理番号
- 島根参2017-01-007
- 質問
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解決
「情けは人の為ならず」 ということわざが、 「情けをかけることはその人のためにならない」 という間違った意味で使われることがある。 なぜそのような誤解が生じるのか知りたい。
- 回答
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以下の記述を紹介。
『文化庁国語課の勘違いしやすい日本語』 (幻冬舎)
p169-173 「情けは人のためならず では本当は誰のため?」
この言葉を本来とは違う意味で理解してしまうのは、「ためならず」 の解釈を誤ってしまうからだと考えられます。 「情けは人のためにならず」 というのであれば、 「その人のためにならない」 という意味なのは明らかです。 しかし、 「人のためならず」 の 「ならず」 は、断定の 「なり」 + 打ち消しの 「ず」 ですから、 「である + ない = ~ でない」 という意味になり、 「人のためでない ( = 自分のためである)」 と読み取る必要があります。
この点がはっきりしていないために、 「人のためにならない」 と解釈する人を増やしているのだと考えられます。
<参考>
文化庁HP ホーム > 政策について > 国語施策・日本語教育 > 国語施策 > 「言葉のQ&A」(まとめ)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/kotoba_qa/ (最終確認2017/6/18)
「情けは人のためならず」 の意味 「文化庁月報」 平成24年3月号 (No.522)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (810 8版)
- 参考資料
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文化庁国語課 著 , 文化庁. 文化庁国語課の勘違いしやすい日本語. 幻冬舎, 2015.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026972309-00 , ISBN 9784344978485 (p169-173 当館請求記号 810.4/ブ15)
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文化庁国語課 著 , 文化庁. 文化庁国語課の勘違いしやすい日本語. 幻冬舎, 2015.
- キーワード
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- ことわざ
- 日本語
- 解釈
- 国語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000217484