レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/11/04
- 登録日時
- 2016/11/25 00:30
- 更新日時
- 2016/11/29 16:10
- 管理番号
- 所沢所分-2016-007
- 質問
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解決
巴御前(ともえごぜん)の「もろともに くもいをかける かりがねの つがいはなれし みをいかにせん」という和歌の出ている資料はあるか。出典を知りたい。
- 回答
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お尋ねの和歌はは、薩摩琵琶で前坊法外人/作歌の「巴の前」下段にあります。
以下の資料に「巴の前」の琵琶歌があり、国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開しています。
○『薩摩琵琶歌百練集:曲譜明確 下』 宮田秋堂/編・作曲 朝野書店 1911年
○『精神教育帝国琵琶練磨集 続篇1』 吉水錦翁(経和)編 錦水会 1908年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
△『日本架空伝承人名事典』 大隅和雄/[ほか]編集 平凡社 1986年
p.355-356 巴の人物に関する記述
△『琵琶~平家物語の世界~』 館山甲午/[ほか]語り、演奏 日本コロムビア 2012年
解説に薩摩琵琶の錦心流について解説あり
△『平家物語大事典』 大津雄一/編 東京書籍 2010年
p.306 巴の人物に関する記述
p.621 能の「巴」に関する記述
△『平家物語の女たち』 細川涼一/著 講談社 1998年
p.7-53 巴の人物に関する記述
△『平家物語の女性たち』 永井路子/著 文芸春秋 1979年
p.159-170 巴の人物に関する記述
△『能・狂言事典』 西野春雄/編集 羽田昶/編集 平凡社 1987年
p.56 「現在巴」について p.111 「巴」についての記述
△『邦楽名曲事典』 平凡社 1994年
p.172 能の「巴」に関する記述 能の作者は不明
△『謡曲平家物語』 白洲正子/[著] 講談社 1998年
p.113 能の「巴」で謡われる和歌
「行けども悲しや行きやらぬ、君の名残をいかにせん」の記述あり
×『吾妻鏡事典』 佐藤和彦/編 東京堂出版 2007年
×『戦国軍記事典』 古典遺産の会/編 和泉書院 1997年
×『日本歌学大系』 佐々木信綱/編 風間書房 1977年
×『日本古典文学大系』別巻1、別巻2 岩波書店 1978年
×『新日本古典文学大系』10 佐竹昭弘/[ほか]編集委員 岩波書店 1993年
×『千載和歌集』 久保田淳/校注 岩波書店 1986年
×『吟詠歌謡舞踏』 喜多冠翔/監督振付 キングレコード 2004年
×『新編国歌大観』 「新編国歌大観」編集委員会/編 角川書店 1983-1992年
2.インターネット検索
×二十一代集データベース(国文学研究資料館)
http://base1.nijl.ac.jp/infolib/meta_pub/21DDefault.exe?(最終アクセス日2016/9/11)
×和歌データベース(国際日本文化研究センター)
http://db.nichbun.ac.jp/ja/category/waka.htmlを検索。該当なし。(最終アクセス日2016/9/11)
△Yahoo「巴御前」「薩摩琵琶」で検索。
「巴御前」の内容の薩摩琵琶曲は「巴の前」であると推測される。
3.国立国会図書館資料検索(国立国会図書館サーチ)
「巴の前」で検索。デジタルコレクションに以下の資料があり、両方に「巴の前」の琵琶歌があり、作者名や和歌などの記載があった。
○『薩摩琵琶歌百練集:曲譜明確 下』宮田秋堂/編・作曲 朝野書店 1911年
p.177 「巴の前 下段」 前坊法外大人/作歌
「もろ共に雲井をかけるかりがねのつかひ離れし身を如何にせん」
○『精神教育帝国琵琶練磨集 続篇1』吉水錦翁(経和)編 錦水会 1908年
p.116「巴の前 下」 前坊法外の君/作
- 事前調査事項
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和歌のことは薩摩琵琶の演奏会で知った。
千載和歌集にあるかもしれないとのことだったが、定かではない。
- NDC
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- 邦楽 (768 9版)
- 参考資料
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- 国立国会図書館デジタルコレクション 『薩摩琵琶歌百練集 : 曲譜明確. 下』 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/857894 2016/11/18
- 国立国会図書館デジタルコレクション 『精神教育帝国琵琶錬磨集. 続篇 1』 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/857941 2016/11/18
- キーワード
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- 巴御前
- 巴の前
- 平家物語
- 木曽義仲
- 琵琶
- 薩摩琵琶
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000200371