レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/01/27
- 登録日時
- 2012/02/01 02:00
- 更新日時
- 2012/02/01 02:00
- 管理番号
- 視-110007
- 質問
-
解決
ペリー来航の際、死亡した海兵隊員の横浜埋葬で使われたヘンデルの「葬送行進曲」を所蔵しているか。
- 回答
-
横浜埋葬で奏でられた曲は、ヘンデルのオラトリオ『サウル』の曲目に入っている「葬送行進曲」であることを所蔵資料によって確認し、音源資料『サウル』(CD盤)を提供することができた。
- 回答プロセス
-
1 当初、利用者の情報をもとに「ヘンデル」と「葬送行進曲」のキーワードでOPAC検索したが、ヒットしなかった旨回答したところ、追加情報として「オラトリオの曲」といわれたので、これをヒントに再調査をおこなった。
2 音楽辞典で、ヘンデルの「オラトリオ」曲目を通覧したところ、『サウル(Saul)』と『サムソン(Samson)』の各曲目解説のところに「葬送行進曲」の曲名記載があったので、関連資料による同定作業が必要となった。
3 そこで、当館OPACで「ペリー」に係る所蔵資料を検索した結果、次の図書資料に該当する内容の記述があった。
①「ペリーの伝記の中で、モリソンは、このとき演奏されたのは、ヘンデルのオラトリオ「サウル」の中の「葬送行進曲」である、と記している」(『黒船来航と音楽』(笠原潔著 吉川弘文館 2001)98頁
②「死んだ海兵隊員が高度の外交の主題になったり、二つの宗教での葬式をだされたりすることは滅多にないが、この翌日、全艦艇は半旗を掲げ、少なくとも一千人の日本人が、葬式の行列を敬虔な面持ちで見つめていた。海兵隊員の一隊が銃を逆にになって進み、横笛と覆いをかけた太鼓が、『サウル』〔聖書に題材をとった悲劇〕の『死の行進』を奏した。(『ペリーと日本』 サミュエル・モリソン著 後藤優訳 原書房 昭和43年)(202頁)
③「翌日はすべての艦の国旗は半旗となり、1000人余りの日本人が見守る中で葬儀が執り行われた。海兵隊の一隊が小銃を逆さにして行進し、横笛と覆いをかけらえたドラムがソウルの「死の行進」を奏した。」(『伝記ペリー提督の日本開国』 サミュエル・エリオット・モリソン著 座本勝之訳 双葉社 2000年)(376頁)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 宗教音楽.聖楽 (765 9版)
- 日本史 (210)
- 参考資料
- キーワード
-
- ヘンデル(Handel)
- オラトリオ
- サウル(Saul)
- サムソン(Samson)
- 葬送行進曲
- ペリー
- 黒船
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000100898