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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000241851
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-116
事例作成日
(Creation date)
2018年9月3日登録日時
(Registration date)
2018年09月03日 19時42分更新日時
(Last update)
2018年12月26日 15時20分
質問
(Question)
京都でネズミの毛を使った筆を製作していると聞いたが,どんなものか知りたい。
回答
(Answer)
筆先にネズミの毛を用いた筆を“根朱(ねじ)筆”と呼びます。漆器に蒔絵を施す際に使用される,蒔絵筆の1つです。根朱筆の筆先の材料には,クマネズミの背中の毛が適しています。粘性の強い漆で細い線を描くには,毛足の長さや腰の強さが必要なためです。以前は滋賀県の琵琶湖畔にいるクマネズミの毛を使用していたのですが,近年では原料の入手が極めて困難な状況です。【資料2~7】

江戸期の京都地誌『明和新増京羽二重大全』には,“蒔絵筆 村田九郎兵衛”とあります。代々村田九郎兵衛を名乗り,八代目・村田繁三氏,九代目・村田重行氏にその技術が受け継がれました。
無形文化財である漆芸の製作や修繕には欠かせない特殊な筆の製作技術者として,村田繁三氏は昭和62年(1987)に,村田重行氏は平成22年(2010)に,国が指定する「蒔絵筆製作」の選定保存技術の保持者に認定されました。【資料1・5~10】【ウェブサイト1】
回答プロセス
(Answering process)
●キーワード“ネズミ”“筆”で当館資料,国立国会図書館サーチ,レファレンス協同データベース,ジャパンナレッジ等を検索するも該当資料見つけられず。

●書架にて,京都の伝統産業関連の資料を確認。
【資料1】“蒔絵筆”にネズミの毛が使用されていること,京都では村田重行氏が製作をしている等の記述あり。
【資料2】村田九郎兵衛氏と蒔絵筆について記述あり。

●蒔絵は漆器に施されているため,件名“漆器”で資料を検索。【資料3~5】
【資料3】ネズミの毛の筆は蒔絵筆の一つで“根朱筆”と呼ばれ,現在は入手不可能なことなどの記述あり。
【資料4】筆に使用されるネズミについてくわしく記述あり。
【資料5】選定保存技術の「蒔絵筆製作」について記述あり。

●京都市図書館所蔵の雑誌目録から『日本の美術』の中で,漆に関係がある特集号を確認。
【資料6】京都での蒔絵筆製作について記述あり。

●“選定保存技術”“蒔絵筆”で国立国会図書館サーチを検索。
【資料7】根朱筆の製作過程や材料について詳細な記述あり。

●【資料2】に“明和年間(一七六〇年代)の「京羽二大全(ママ)」には村田家など二軒の筆師の名が見える”と記述あり。
“京羽二大全”で検索するも見つからず,『古事類苑新仮名索引』で“蒔絵”について調べる。
【資料8】“明和新増京羽二重 三”と記述あり。
“明和新増京羽二重”,“京羽二重大全”で検索。
【資料9】「明和新増京羽二重 三」(底本 西園寺文庫)に村田九郎兵衛の記述あり。

●“職人”“事典”で資料を検索。【資料10】

●“蒔絵筆”で文化庁ホームページ内を検索。
【ウェブサイト1】選定保存技術について詳細な記述あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
漆工芸  (752 9版)
工芸  (750 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『京の名脇役』(京都新聞出版センター 2007)p189~191“筆”
【資料2】『京都・伝統の手仕事』(朝日新聞社 1965)p191~194“蒔絵筆”
【資料3】『漆 1』(室瀬 和美/監修,田端 雅進/監修,阿部 芳郎/ほか著 農山漁村文化協会 2018)p76~78“漆工にかかわる刷毛と筆”
【資料4】『漆の文化 受け継がれる日本の美』(室瀬 和美/著 角川書店 2002)p150~152“漆絵と筆”p169~170“蒔絵筆”
【資料5】『漆百科』(山本 勝巳/著 丸善 2008)p178“蒔絵筆製作”
【資料6】『日本の美術 平成15年12月号(No.451)』(至文堂 2003)p74~79“伝統的漆工技術の伝承と修理用資材・用具の確保”蒔絵筆製作
【資料7】『文化庁月報 平成6年7月号(No.310)』(文化庁/編 ぎょうせい 1994)p7~9“蒔絵筆製作 材料確保へ早急な対応を”
【資料8】『古事類苑[40]産業部』(吉川弘文館 1980)p828“産業部十四 蒔絵工”工具
【資料9】『近世風俗・地誌叢書 第6巻』(竜渓書舎 1996)p153下段“京羽二重大全 三”蒔絵筆
【資料10】『現代名工・職人人名事典』(日外アソシエーツ 1990)p353“村田九郎兵衛(8代目)”
【ウェブサイト1】『文化庁月報 平成23年6月号(No.513)』“日本の伝統美と技を守る人々 選定保存技術保持者編”
http://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_geppou/2011_06/series_05/series_05.html (平成30年9月10日確認)
キーワード
(Keywords)
根朱筆
蒔絵筆
選定保存技術
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000241851解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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