レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/12/1
- 登録日時
- 2017/01/20 00:30
- 更新日時
- 2017/01/20 00:30
- 管理番号
- C161127162004
- 質問
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解決
『東西汽船10年の歩み』(東西汽船, 1956)の「第二章 港湾運送業務の躍進時代」の「第一節 東京湾内特需(PD)輸送の概要」(pp.19-24)以下に「PD業務」という記載があるが、この「PD」が何という単語の略称なのかわかる資料を探している。
- 回答
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下記の資料及びデータベースを確認しましたが、御照会の資料に記載されている「PD」が何の略語かを断定できる情報は見当たりませんでした。
なお、参考として、下記資料1から4をお知らせします。
【 】内は当館請求記号です。末尾に「*」が付いた資料は、国立国会図書館デジタルコレクション(http://dl.ndl.go.jp/)/インターネット公開資料です。末尾に「**」が付いた資料は、国立国会図書館デジタルコレクション/図書館送信参加館内公開資料です。末尾に「***」が付いた資料は、国立国会図書館デジタルコレクション/館内公開資料です。インターネット及びデータベースの最終アクセス日は2016年11月29日です。
資料1 竹前 栄治. 尾崎 毅. 田中 香織「証言 戦後初期海運秘史--朝鮮戦争と北村正則」『東京経済大学人文自然科学論集』東京経済大学人文自然科学研究会 編. (通号 105) 1998.2, pp.133-166. 【Z22-394】
p.136に、「さらに、ダルキン氏をとおしてGHQ外交局横浜出張所のエリクソン氏、第2港湾輸送司令部ハーバー・マスターのG・W・ミズヴィック少佐に会い、東京湾内におけるPD(進駐軍用調達)物資、およびTOG(外国政府向け)貨物の輸送業務を請け負う。」とあります。
pp.150-152に「PD業務」の項があり、東西汽船の設立者である北村正則氏と論文の執筆者(竹前栄治氏)による対談形式で、PD業務に関する証言が記載されています。p.151には、東西汽船の創設者である北村正則氏の発言として「この搭載作業は、正式には東京湾内特需(PD)輸送といいました。具体的な仕事内容は、横浜港に入港したアメリカの軍用船から、火工兵器類、通信機材・・・などを芝浦、晴海、追浜などの米軍施設へ輸送することでした。」との記載があります。
資料2 占領軍調達史編さん委員会 編『占領軍調達史. [第3] 第2巻 (部門編 役務(サービス))』調達庁総務部総務課, 1959. 【317.29-Se186-S】**
占領軍の調達業務を担うために設置された特別調達庁が編纂した資料です。pp.15-17(17-18コマ目)に「役務調達の範囲」が説明されており、「調達要求書(Procurement Demand・以下PDと略称)」との記載があります。pp.45-50(32-35コマ目)の「第三節 船舶輸送役務の発生とその実態」にも、PDに関する記述がみられます。p.45(32コマ目)には、「船舶輸送役務は、鉄道による陸上輸送と並んで占領軍の要求に基き・・・昭和二○年一○月より開始され、二七年四月平和条約発効に至るまで特殊法人船舶運営会(二五年度以降、商船管理委員会となる)によって行われたものである。」とあります。
資料3 毎日新聞社 編『毎日年鑑1948(昭和23年版)』毎日新聞社, 1948 【R059.1-M148-Mウ】***
「略語要覧」(pp.343-342)(176コマ目)に、「PD Procurement Demand 接収命令書、占領軍物資を注文する場合に日本政府に発する要求書」とあります。
資料4 シッピングガイド編集局 編『ロジスティクス英語辞典』オーシャンコマース, 2015.10. 【D2-L87】
p.290に、「procurement demand 調達需要」とあります。
(調査済み資料及びデータベース)
・『東西汽船十年の歩み』東西汽船, 1956 【683.067-To623t】**
・NDL-OPAC (https://ndlopac.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館サーチ (http://iss.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館デジタルコレクション(http://dl.ndl.go.jp/)
・国会会議録検索システム(http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_logout.cgi?SESSION=45135)
・官報情報検索サービス(当館契約データベース)
・日経テレコン(当館契約データベース)
・聞蔵IIビジュアル(当館契約データベース)
・ヨミダス歴史館(当館契約データベース)
・毎索(当館契約データベース)
・CiNii Books (http://ci.nii.ac.jp/books/)
・CiNii Articles (http://ci.nii.ac.jp/)
・占領軍調達史編さん委員会 編『占領軍調達史. [第1]』調達庁総務部調査課, 1956 【
317.29-Se186-S】**
・占領軍調達史編さん委員会 編『占領軍調達史. [第2]』調達庁総務部調査課, 1956 【
317.29-Se186-S】**
・北村正則「特需輸送に大成功」『先見経済』(358), 1953.6, p.13. 【Z3-380】***
・高橋正彦 著『海運事典』海事研究会, 1955. 【683.033-Ta252k】**
・大島藤太郎, 蔵園進 著『日本交通政策』新評論社, 1956. 【683.06-N688z】**
・北村正則「前途明るい海運立国の弁」『経済展望』29(3), 1957.3, pp.72-74. 【Z3-227】**
・神坂鶴太 著『海運人』海運タイムス社, 1958. 【683-Ka283k】**
・都筑栄 著『海運・貿易用語事典』青林書院, 1958. 【683.033-Tu878k】**
・ 『十年史』日本船主協会, 1959. 【683.06-N688z】**
・日本郵船株式会社海運貿易研究会 編『海運貿易小辞典』いずみ書房, 1962. 【683.033-N691k】**
・法政大学大原社会問題研究所 編 『日本労働年鑑. 第25集(1953年版)』労働旬報社, 1970. 【366.059-N687-Hh】***
・運輸経済研究センター近代日本輸送史研究会 編『近代日本輸送史』 運輸経済研究センター, 1979.3. 【DK7-132】
・石田正治 編『海事略語集. 3訂版』海文堂出版, 1998.8. 【NC2-G13】
・脇村義太郎, 山縣昌夫 監修 ; 海事産業研究所『近代日本海事年表』編集委員会 編『近代日本海事年表 改訂版』成山堂書店, 2003.2. 【D2-H16】
・ 松井邦夫 著・画『日本商船・船名考』海文堂出版, 2006.8. 【DK131-H55】
・防衛施設庁史編さん委員会 編『防衛施設庁史』防衛施設庁, 2007.8. 【AZ-675-H59】
・ロジスティクス用語辞典編集委員会 編 ; 日本ロジスティクスシステム協会 監修『基本ロジスティクス用語辞典. 第3版』白桃書房, 2009.7. 【D2-J136】
・『国際物流用語辞典』オーシャンコマース, 2010.11. 【D2-J189】
・日外アソシエーツ編集部 編『日本交通史事典』 日外アソシエーツ, 2010.3. 【D2-J144】
・安居秀 著『国際ビジネス英英和用語集』YM出版, 2012.4. 【D2-J245】
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 海運 (683 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- PD、港湾運送
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000206876