レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年03月26日
- 登録日時
- 2008/03/26 16:07
- 更新日時
- 2017/03/29 17:07
- 管理番号
- 8345
- 質問
-
解決
香川県における稲作の正條植開始時期に関する資料はあるか。
- 回答
-
1 正條植開始時期に関する資料
・「香川県農業史」(香川県農業史編纂委員会/編 香川県農業改良普及会 1977年発行)
123頁に、次のような記述がある。
「明治30年代に入って縦の列、横の列を揃える正条植が試みられるようになった。・・・・串田式正条田植器が
発明普及されるに及び県下の大部分はこの田植機に統一された。」
「木田郡三木町池戸の串田太市は小学校長を務めた人であったが、田植定規の改良に専念し、田植能率の高い
串田式正条田植器を発明し、明治39年に専売特許をとった。製作販売は三木町平井の細川喜惣次に委託し、
県内はもちろん他県にも宣伝に出かけた。」
「・・・かくして本県における稲の正条植は明治36年にはわずか13%であったものが、5年後の明治41年には
全面的に普及をみるに至った。」
691頁に、次のような記述がある
「県は明治38年(1905)より正条植の奨励を始め、翌年(明治39年)県令によって強力に指導を行い、
明治41年(1908)には乱雑植が完全に消滅し正条植となった。」
2 正條植に関する香川県の訓令
・訓令第14号(明治39年5月12日)「県下稲田ヲシテ悉ク正條植ヲ施行セシム」
(マイクロフィルム「香川県公文月報」にて確認)
3 串田式正条田植器の開発者串田太市について記述のある資料
・「讃岐人物風景 12(二十世紀の幕明け)」(四国新聞社/編 丸山学芸図書 1984年発行)
143頁に、串田太市に関する記述がある。
・「三木町史」(三木町史編集委員会/編 三木町 1965年発行)
423頁に次のような記述がある。
「元平井町長串田太市が、串田式正条田植機を発明したことにより・・・」
- 回答プロセス
-
利用者からの質問に対して、まず、閲覧室開架資料の「香川県史」、「香川県農業史」を提供したところ、
回答の1で示した記述があった。
次に、「香川県農業史」の記述中、明治39年に県令によって正條植を強力に指導とあったので、
該当する県令を調べたいとのことであった。
そこで、「香川県公文月報目次集」を提供し調査していただいたところ、回答の2で示した
訓令が見つかった。(県令ではなく訓令であった。)
さらに、串田式正条田植器の開発者串田太市について記述のある資料を求められたので
回答の3で示した資料を提供した。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 農業史.事情 (612 8版)
- 食用作物 (616 8版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 正條植
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000042920