レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20011129
- 登録日時
- 2005/02/02 02:14
- 更新日時
- 2005/11/17 10:05
- 管理番号
- B2001F5236-2
- 質問
-
未解決
皮革のなめしを行う際に必要な薬品と,その分量が記載されている資料、文献がないか。
- 回答
-
なめしを行なう際に使用されるなめし剤は、革の用途により様々な種類が使われています。現在ではなめし液を工場で調整しているところは少なく、多くの工場では市販のなめし剤を使用しています。
なめし剤を大別すると、植物タンニン系なめし剤、鉱物系なめし剤、合成なめし剤、コンビネーションなめし剤等に分けられます。タンニン系なめし剤を使用した革は弾力がないため、かばん・靴底などの用途に用いられます。鉱物系なめし剤のクロム系なめし剤を使用した方法が、広い用途、優れた特性、経済性などから最も広く使用されていますが、環境保全と省資源の点から他の方法の研究も進んでいます。合成なめし剤は主に他のなめし剤と併用して用いられています。
なめし剤を自己調合する場合の各薬品の必要量は、「皮革科学」の69-87ページに記載されていました。クロム鞣し、植物タンニン鞣し、アルデヒド鞣し、その他の鞣しそれぞれについて必要な薬品と量の記載があります。
○『皮革科学』 日本皮革技術協会 1992 292,26p <当館請求記号 PA491-E5>
それ以外にも下記のような図書に、なめし作業の実際の工程が説明されており、使用する薬品の種類・量に触れています。
○『総合皮革科学』 日本皮革技術協会 1998 268,22p(pp.37-66が鞣しについての章) <当館請求記号 PA491-G3>
○『皮革加工学』 神谷誠著 主婦の友出版サービスセンタ 1986.325p(pp.74-139の第3節がなめし工程) <当館請求記号 PA491-6>
下記の論文には省クロムあるいは非クロムなめし剤を用いる場合の使用量等の標準処方が説明されています。
○久保知義 省クロム・非クロム鞣しの標準処方 皮革技術 30(2)1989 p.63-78 <当館請求記号 Z17-33>
市販のなめし剤のリストとしては下記のようなものがありました。
○皮革工業薬品集 兵庫県皮革研究会編 3 植物タンニン、鉱物鞣剤・助剤、その他鞣剤、合成鞣剤 非完品 1987 <当館請求記号 PA491-4>
(各社から販売されている商品名、特性及び主用途、一部については使用量が掲載されている。植物タンニン系鞣剤がpp.1-5、鉱物系鞣剤がpp6-16、その他鞣削がpp.17-21、合成鞣剤がpp.22-68)
合成なめし剤のみのリストとしては、雑誌の特集号があります。
○再鞣剤特集号 皮革技術 22(2)1981.3 <当館請求記号 Z17-33>
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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〔典拠〕『現代皮革工業の研究』(木村吾郎著 明石書店 1986年)25ページに「作業工程の説明は日本皮革技術協会『皮革技術』第26巻第2号(昭和60年3月)によった」との記述による。
- NDC
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- 皮革工業.皮革製品 (584 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 皮革工業
- 鞣革(ナメシガワ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014123