レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20100119
- 登録日時
- 2010/02/18 02:13
- 更新日時
- 2012/03/16 15:11
- 管理番号
- C2010口頭0201
- 質問
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解決
レアメタルの生産量、埋蔵量、価格などの基本的な統計について調べています。
- 回答
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レアメタルの生産量、埋蔵量、資源量、価格、消費量、日本および各国の輸入量、輸出量などの基本的な統計(推移を含む)について調べる資料としては以下のようなものがあります。【 】内は当館請求記号です。
レアメタルとは、国際的に統一された定義はありませんが、鉱業審議会レアメタル総合対策特別小委員会において、「地球上の存在量が稀であるか、技術的・経済的な理由で抽出困難な金属のうち、現在工業用需要があり今後も需要があるものと、今後の技術革新に伴い新たな工業用需要が予測されるもの」と定義されています。31鉱種(レアアースは、17鉱種を総括して1鉱種とする)を対象としていますが、定義を踏まえ、鉱種は情勢に応じて見直しがあり得るとされています。
参考
●『報告書:レアメタル確保戦略』(総合資源エネルギー調査会鉱業分科会 平成21年7月28日)
(http://www.meti.go.jp/committee/summary/0002319/g90728e01j.pdf )
次に紹介する資料は、上記のすべてのデータ項目やすべての期間の推移が記載されているわけではありませんが、上記に関心を持つ場合には、役に立つデータが比較的多く掲載されています。また、各資料に掲載されているデータは、統計の種類や項目(鉱物、地域等)によって異なる場合があります。
なお、次に紹介する項目以外に、物性、鉱山・鉱床、精錬法、応用技術、用途、加工品やその需給、リサイクルなどの情報が掲載されていることもあります。
●『レアメタル・資源-38元素の統計と展望』(西山孝 丸善 2009.11 【DL43-J55】)
38元素のメタルについて、世界の生産量と埋蔵量、用途、価格、日本の消費量、リサイクルと代替品、主な企業といった現状の解説と、生産量や埋蔵量、輸入量について1960-1970年代から2007年までの推移がわかる統計があります。
●『メタルマイニング・データブック』(石油天然ガス・金属鉱物資源機構金属資源開発本部企画調査部 佐伯印刷 年刊)
2006年版では、「第2章 金属の基本情報」に、鉱物ごとの資源量と埋蔵量について、国別のランキングがあります。「第5章 レアメタル需給」では、全世界の鉱石生産量及び消費量の合計の推移や、生産・消費の上位国と集中度の統計、国際需給、国内需給、価格の統計があります。「第6章 主要鉱業国(40カ国)の現状」では、国別に、主要鉱物埋蔵量、鉱石・地金等生産量、日本の輸入量などの統計があります。
●『世界の鉱業の趨勢』(石油天然ガス・金属鉱物資源機構金属資源開発本部企画調査部 年刊)
2008年版では、国別の編成になっており、2006-2007年頃の統計が掲載されています。主要鉱物については、その国の鉱山生産量、地金生産量、消費量、輸入量、輸出量の数値を見ることができます。石油天然ガス・金属鉱物資源機構HP内の「世界の鉱業の趨勢」で全文を見ることができます (http://www.jogmec.go.jp/mric_web/trend/index.html )。
●『世界鉱物資源データブック』(資源・素材学会資源経済部門委員会,東京大学生産技術研究所 オーム社 2006.7 【D2-H237】)
鉱物資源ごとに、生産量(1940-50年頃から2003年頃)、埋蔵量(1970年頃から2003年頃)、価格(1900年頃から1998年頃)、日本の輸入量(1965年頃から2000年頃)などのデータが収載されています
●『非鉄金属のしおり:40鉱種の紹介』(石油天然ガス・金属鉱物資源機構 年刊)
2008年版では、レアメタルを含む、40種類の鉱物について、国別埋蔵量・生産量・消費量、輸出入量等が多彩な色を使ったグラフで示されています。出典は後述のMineral Commodity Summariesです。
●『工業レアメタル』(アルム出版社 年刊 【Z17-296】)
レアメタルの動向をまとめた資料です。2009年版では、各鉱物について、輸入量、生産量、価格推移などのデータが、動向解説とともに掲載されています。データ採取年や出典は鉱物によって異なります。
●『レアメタル備蓄データ集 : 総論』(石油天然ガス・金属鉱物資源機構希少金属備蓄部 年刊)
2009年版では、レアメタルの国別資源量・埋蔵量・生産量・消費量などのデータが過去数年分掲載されています。データの出典は、後述のMineral Commodity Summariesのほか、『日本貿易月表』、上述の『工業レアメタル』等です。
●『鉱物資源の動向 : 「成長の限界」から35年』(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門 2006.8 【DL3-H8】)
1970年以降の鉱物資源の動向についてまとめた資料です。レアメタルについては、クロム、コバルトなど15鉱物がとりあげられ、埋蔵量、生産量等が解説とともに掲載されています。後述のMineral Commodity Summariesが主な出典データです。
●『図解世界資源マップ : 地球規模での争奪戦が始まった! : 最新データでわかる資源危機の真実』(ダイヤモンド社 2008.8 【DC911-J4】)
鉱物資源(レアメタル編)に、ニッケル、クロム、バナジウム等、9鉱物が取りあげられています。後述のMineral Commodity Summariesを出典とする可採埋蔵量、確認埋蔵量、可採年数、世界の年間産出量、「石油・天然ガス資源情報(JOGMEC)」を出典とする日本の 年間消費量、日本の国家備蓄日数、日本の自給率などが掲載されています。
●『レアメタル事典』(フジ・テクノシステム,日本工業技術振興協会 日本工業技術振興協会 1991.4 【PD161-E9】)
鉱物ごとに、生産量と埋蔵量について、1980年代のデータが掲載されています。
●『希少金属データブック [1]-[6] 』(金属鉱業事業団希少金属研究グループ 金属鉱業事業団資料センター 〔1983-1986〕 【YQ2-1122】)
鉱物資源ごとに、資源量、埋蔵量(出典は、1980-1985年頃刊行の資料)、各国の生産量、消費量(1970年代~1980年代初頭)、日本の需給、輸入量(1970年代~1980年代半ば)、価格(ものによっては、1940年代~1980年代初頭ですが、もっと短期間の推移しかないものもあります)について、掲載されています。
●米国地質調査所(U.S. Geological Survey)
毎年、全世界の非燃料系 鉱物資源の概況をまとめたMineral Commodity Summaries
(http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/mcs/ )を発表しています。Web上では 1997年以降分に無料で全文アクセスできます。
内容は鉱物名のアルファベット順で、各鉱物についての記載事項は以下のとおりです。
・米国内生産・利用(Domestic Production and Use)
・主要統計 - 米国(Salient Statistics - United States)
・リサイクリング(Recycling)
・米国の輸入国(Import Sources)
・米国の関税(Tariff)
・米国の減耗控除(Depletion Allowance)
・米国政府備蓄(Government Stockpile)
・市況概観(Event, Trend and Issues)
・全世界の鉱業生産、可採鉱量、確認埋蔵量(World Mine Production, Reserves and Reserve Base)
・全世界の資源概況(World Resources)
・代用品(Substitutes)
特に、「市況概観(Event, Trend and Issues)」、「全世界の鉱業生産量、可採鉱量、確認埋蔵量(World Mine Production, Reserves and Reserve Base)」、「全世界の資源概況(World Resources)」は市場情報としても有用で、上記の多くの文献に引用されているようです。
インターネットの最終アクセス日は2010年1月19日です。
上記資料は、最近のデータを調べるためのものです。年代を遡って調べる際は、資料のタイトルや当館請求記号が異なる場合があります。また、一部の資料については刊行年、巻次等によって請求記号が異なるため、ここでは記載を省略しています。当館蔵書検索・申込システムNDL-OPAC(http://opac.ndl.go.jp/index.html )によって、請求記号をご確認ください。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 非鉄金属 (565 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 非鉄金属
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000063633