レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年01月18日
- 登録日時
- 2018/03/07 17:01
- 更新日時
- 2018/03/23 10:10
- 管理番号
- B2018口頭0203
- 質問
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解決
温泉に行くと「重曹泉」や「食塩泉」など泉質の説明があるが、そもそもどんな種類の泉質があるのか知りたい。
- 回答
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まず温泉に関する事典である資料1の「泉質」の項(pp.54-56)を確認したところ、戦後「温泉法」が制定され、昭和26年から32年に出された「温泉(鉱泉)分析法指針」で泉質が「重曹泉」や「食塩泉」などに整理されたこと、更に昭和53年に環境省の「鉱泉分析法指針(改訂)」が出され、それによって分類とその名称が改められたことがわかりました。
資料1
阿岸祐幸 編集委員代表. 温泉の百科事典. 丸善出版, 2012.12【ME2-L1】
続いて、「鉱泉分析法指針」について環境省のホームページを確認したところ、インターネット情報源1として鉱泉分析法指針の平成26年改訂版が見つかりましたので紹介します。
インターネット情報1
環境省自然環境局
>温泉の保護と利用
>鉱泉分析法指針(平成26年改訂)
http://www.env.go.jp/nature/onsen/docs/shishin_bunseki.pdf
p.1より、同指針では鉱泉のうち、「特に治療の目的に供し得るもの」を「療養泉」としており、その泉質についてpp.4-8で分類しています。
それによると療養泉は、大きく以下の3種類に分けられます。
(1)塩類泉
溶存物質が1000mg/kg以上のもの。主成分、泉温、副成分によって細分化されている。
(2)単純温泉
溶存物質が1000mg/kg未満のもので泉温が25℃以上のもの。また、現地での pH 測定値が 8.5 以上の単純温泉をアルカリ性単純温泉という。
(3)特殊成分を含む療養泉
水素イオンやラドンなど、特定の特殊成分を一定値以上含むもの。特殊成分の種類や溶存物質の量、泉温などによって細分化されている。
同指針pp.159-162の「旧泉質名対照表」では、伝統的に用いられている旧泉質名と対応させる形で、同指針で定める泉質を一覧できます。例えば「重曹泉」と「食塩泉」は、それぞれ「ナトリウム-炭酸水素塩泉」(Na-HCO3泉)、「ナトリウム-塩化物泉」(Na-Cl 泉)に対応することがわかります。
国立国会図書館提供調べ方ページ「リサーチ・ナビ」の調べ方案内でも、化学に関する資料を紹介していますので、あわせてご覧ください。
・化学一般について調べる(辞典・便覧類)(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-472.php)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 地震学 (453 10版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 温泉
- 泉質
- 鉱泉分析法指針
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000232256