レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年05月24日
- 登録日時
- 2019/05/24 12:05
- 更新日時
- 2021/12/07 17:28
- 管理番号
- 蒲郡-2019-05241-般
- 質問
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解決
質問1)地震計を埋設する深さに基準はあるのか。 2)観測井戸の直径やつくりはどうなっているのか。
- 回答
-
質問1)地震計を埋設する深さに基準はあるのか。
回答1)気象庁の「震度計設置環境基準」によると震度計台の埋設は高さの2/3程度以上とすることが推奨されている。
質問2)観測井戸の直径は?
回答2)防災科学技術研究所の「地震の基礎知識とその観測」によると観測用の井戸は、直径10数cm。つくりは図を見ていただく。
掘られた筒状の穴に観測機器があり、周りは膨張セメントでおおわれている。
・防災科学技術研究所のサイトより 観測井を用いた高感度地震観測施設の図9.7
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/sec9.3.html
最後に地震計の写真を見たいということで、グーグルで「地震計」と入れて検索。
いろいろな会社で作られていること、製品のカタログで機能やサイズを見る。
(ただし、見た製品は井戸に入れるものでない。)
- 回答プロセス
-
『日本列島の下では何が起きているのか』のp.149に注意書(下記。一部。)を読んで2つ質問。
「多くの観測点では、地下100~300mの深さに地震計が埋没されています。もっとも深い観測井戸は岩槻観測点(さいたま市)で、その深さは3510mです。」
質問1)地震計を埋設する深さに基準はあるのか。
質問2)観測井戸の直径やつくりはどうなっているのか。
1)その本を見せていただく。
文中に地震観測網を「防災科学技術研究所」が1995年兵庫県南部地震の発生を契機に整備、運用しているとある。
2)防災科学技術研究所の関連資料が自館にあるか検索。
→『日本の地震地図』岡田義光(防災科学技術研究所前理事長という点がキーワードでヒット)という1冊見たが、
観測のことを目次で見つけられず。なお、予測についての項目はある。
3)インターネットを使い公の情報を探す。
防災科学技術研究所のサイトがすぐに開けなかったので、グーグルで検索。
「地震計、基準」、「計測井戸、サイズ」などを入れる。
調べたサイト
<1>
気象庁
ホーム > 知識・解説 > 正確な震度観測を行うために > 2.正確な震度観測を行うために
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/shindo-kansoku/index2-3.html#2-A
10)震度計台の埋設について(抜粋)
震度計台は周囲の地盤と一体となって振動するように、本来の地盤下に、しっかりと埋設する必要がある。震度計台の埋設は高さの2/3程度以上とすることを推奨する。
(同じ内容)
震度計設置環境基準[PDF形式:315KB]平成21年10月26日(改定)
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/shindo-kansoku/new-kijun-ver091026.pdf
<2>
防災科学技術研究所
トップ>「観測網概要/研究成果など」>「地震の基礎知識とその観測」>「第2部 地震に関する観測とその体制 」>9章3
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/part2.html
第2部9章3「高感度地震観測」より
観測用の井戸は,直径10数cm,深さは通常100~200m程度であり,井戸の底に,耐圧容器に収められた3成分の地震計が設置されます.地下深部の静かな場所に高感度のマイクロホンを埋め込み,遠くの物音に耳をそばだてるようなイメージの観測が行われるわけです.ノイズレベルの点では,観測用井戸は深ければ深いほど好ましいのですが,建設経費との兼合いがあるため,周辺のノイズ環境や地質条件を勘案しながら,最適の深さを決定します
観測井を用いた高感度地震観測施設 (図9.7)
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/sec9.3.html
- 事前調査事項
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前に地震計の写真を見たことがある。炊飯器の釜をひっくり返したような形。これを井戸の中に埋めると考えた。
- NDC
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- 社会福祉 (369 10版)
- 地震学 (453 10版)
- 参考資料
-
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中島淳一 著 , 中島, 淳一, 1976-. 日本列島の下では何が起きているのか : 列島誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで. 講談社, 2018. (ブルーバックス ; B-2075)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I029261131-00 , ISBN 9784065135211 - 防災科学技術研究所 http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/sec9.3.html(2019.9.7確認)
- 気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/shindo-kansoku/index2-3.html#2-A(2019.9.7確認)
-
震度計設置環境基準[PDF形式:315KB]平成21年10月26日(改定)
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/shindo-kansoku/new-kijun-ver091026.pdf(2019.9.7確認
) -
観測井を用いた高感度地震観測施設 (図9.7)
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/sec9.3.html(2019.9.7確認) -
岡田義光 著 , 岡田, 義光, 1945-. 日本の地震地図 決定新版. 東京書籍, 2019.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I029580268-00 , ISBN 9784487812288
-
中島淳一 著 , 中島, 淳一, 1976-. 日本列島の下では何が起きているのか : 列島誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで. 講談社, 2018. (ブルーバックス ; B-2075)
- キーワード
-
- 地震観測
- 地震計
- 観測井戸
- 気象庁
- 防災科学技術研究所
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地学
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000256309