レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/7/30
- 登録日時
- 2016/08/18 00:30
- 更新日時
- 2016/08/18 00:30
- 管理番号
- C160720163206
- 質問
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解決
1900年から1945年の、ドイツにおけるユダヤ人等の民族構成について調べている。統計として1900年から1945年を通覧するにはどのような資料にあたればよいか。
- 回答
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下記の資料およびデータベースを確認しましたが、1900年から1945年までのドイツの民族構成について統計として通覧できる資料は見当たりませんでした。
ご参考として、戦前のドイツの国勢調査や、ドイツにおけるユダヤ人の人口について記載されている資料1から資料4をご紹介します。
【】内は当館請求記号です。末尾に「*」が付された資料は、国立国会図書館デジタルコレクションに収録されており、インターネットで公開しています。末尾に 「**」が付された資料は、国立国会図書館デジタルコレクションに収録されており、国立国会図書館及び図書館送信参加館内で公開しています。末尾に 「***」が付された資料は、国立国会図書館デジタルコレクションに収録されており、国立国会図書館館内で公開しています。
データベース・インターネットの最終アクセス日は2016年7月29日です。
資料1 青柳真智子編『国勢調査の文化人類学』古今書院, 2004.2.【A411-H112】
pp.36-39 に、ご照会の期間(1900年から1945年)のうち、1900年、1905年、1910年、1925年、1933年、1939年に国勢調査が行われ、これらのうち、少なくとも、1925年、1933年、1939年の国勢調査の質問項目には、人種・民族関連の質問(国籍、言語、宗教等)があったと記載され ています。また、1939年国勢調査では、ユダヤ系の住民を中心に人種調査が行われたとの記載もあります。
資料2 “Statistik des Deutschen Reichs. N.F“ O. Zeller, [reprinted] 1973- 【DT191-G3-2】
ドイツ帝国統計年鑑の復刻です。1870年代から1940年代までの各種統計が収録されており、資料1で言及されている国勢調査(ドイツ語原文)も収載されています。1925年の国勢調査はBd. 104~Bd. 418など、1933年の国勢調査はBd. 450~Bd. 470など、1939年の国勢調査はBd. 552~Bd. 571などに収録されているようです。
資料3 Rosenthal, Erich.“Trends of the Jewish Population in Germany, 1910-39” Jewish Social Studies 6 (Jan 1, 1944): 233.
資料4 Blau, Bruno.“The Jewish Population of Germany 1939-1945” Jewish Social Studies 12 (Jan 1, 1950): 161.
1910年から1939年(資料3)、1939年から1945年(資料4)のドイツにおけるユダヤ人の人口の推移等に関する記載があります。
資料3、資料4は当館契約データベースProQuest PAO Periodicals Online Collection 3.2 Updateに収録されています。また、JSTOR(http://www.jstor.org/)にも” Jewish Social Studies”は収録されており、資料3、資料4は登録すれば無料で閲覧できるようです。なおJSTORでは、資料3はVol. 6 No. 3 (Jul. 1944) pp.233-274に、資料4はVol. 12 No. 2 (Apr. 1950) pp.161-172に掲載されています。
(調査済み資料・データベース)
・歴史学研究会編『世界史史料. 10』岩波書店, 2006.12【GA32-H62】
・桜井健吾著『近代ドイツの人口と経済』ミネルヴァ書房, 2001.4【DC751-G2】
・M.バーリー, W.ヴィッパーマン著 ; 柴田敬二訳『人種主義国家ドイツ』刀水書房, 2001.4【GG427-G41】
・オットー・ダン著 ; 末川清, 姫岡とし子, 高橋秀寿訳『ドイツ国民とナショナリズム』名古屋大学出版会, 1999.12【GG412-G10】
・川義人著『ユダヤを知る事典』東京堂出版, 1994.4【EC134-E36】
・ペーター・フローラ[ほか]編 ; 竹岡敬温監訳『ヨーロッパ歴史統計国家・経済・社会』原書房, 1985.6-1987.12【DT21-22】***
・『ドイツの政治と經濟. -- 4版』慶應書房, 1941.1【Y994-J8388】**
・『ナチス民族人口政策摘要』人口問題研究所, 1941.8【DC751-G5】*
・『独逸事情早わかり』日独旬刊社調査部, 昭和16【302.34-N71ウ】*
・H.シャハト編 ; 谷口啓次訳『ドイツは語る』慶応書房, 昭14【767-135】**
・農林省農務局編『独逸の内地植民政策』帝国耕地協会, 昭和3【580-53】*
・煙山専太郎著『独逸帝国膨脹史論』大鐙閣, 大正7【354-89】*
・桜井健吾「1910年のドイツ国勢調査--実施の総則,細則,書式」(『南山経済研究』19(1) (通号 50) 2004.6. pp71~111【Z3-2028】)
・”The world's population” ABC-CLIO, 2015【D2-B271】
・”The Central and East European population since 1850” Palgrave Macmillan, 2013【DC751-B35】
・”International historical statistics : Europe, 1750-2005. -- 6th ed.” Palgrave Macmillan, 2007【DT21-B6】
・”The European population, 1850-1945” Palgrave Macmillan, 2002【YU111-B2】
・”West European population change” Croom Helm, c1986【DC751-A19】
・League of Nations ”International statistical yearbook. 1926-1942”Hara Syob?, 1971-【DT21-3】
・Destatis -- Statistisches Bundesamt(https://www.destatis.de/)
・Statistik und Deportation der judischen Bevolkerung aus dem Deutschen Reich (http://www.statistik-des-holocaust.de/)
・NDL-OPAC(https://ndlopac.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館デジタルコレクション(http://dl.ndl.go.jp/)
・リサーチ・ナビ(http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/)
・CiNii Articles(http://ci.nii.ac.jp/)
・CiNii Books(http://ci.nii.ac.jp/books/)
・EBSCOhost [当館契約データベース]
・ProQuest Central [当館契約データベース]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『ヨーロッパ歴史統計 : 1750〜1993 / ブライアン・R・ミッチェル編著 ; 中村宏, 中村牧子訳』
『近代ドイツ人口史 : 人口学研究の傾向と基本問題 / ヨーゼフ・エーマー著 ; 若尾祐司, 魚住明代訳』
『国土と国民.-- 三修社; 1982.4.-- (現代のドイツ / 大西健夫編 ; 1).』
『ホロコースト : ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌 / 芝健介著 』
『ホロコースト大事典 / ウォルター・ラカー編 ; 井上茂子 [ほか] 訳』
『国際統計要覧』
『Statistisches Jahrbuch für die Bundesrepublik Deutschland』
- NDC
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- 国家と個人.宗教.民族 (316 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 民族構成、ドイツ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000196105