レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年02月08日
- 登録日時
- 2011/02/10 16:41
- 更新日時
- 2018/12/21 11:11
- 管理番号
- 12418
- 質問
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大石内蔵助の「内蔵助」をなぜ「くらのすけ」と読むのか。
- 回答
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・日本人名関連用語大辞典 荻生待也/編著 遊子館 2008.6 288.1
※p.70「内蔵助」の項有。次の説明あり。
「赤穂浪士の大石内蔵助の名で知られた<内蔵助>は、古く律令制下では中務省内蔵寮(なかつかさのしょうくらりょう)の次官の地位にあり、財政管理の役をになった。これがのちの武士の通名化をたどった。」
- 回答プロセス
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下記(1)-(4)の関連情報を提供
(1)日本史人名よみかた辞典(2810/N23/26)
内蔵(くら)、内蔵之允(くらのじょう)、内蔵之助(くらのすけ)、
内蔵介(くらのすけ)とあるので、そのように読むと決まっているのでは
と回答。
(2)ネットで検索すると
「浅野内匠頭」(「内匠頭」を「たくみのかみ」と読み、「内」は発音しない。)や「和泉」の例をあげ、こういうものを「熟字訓」というという説明を見つけた。
(3)「広辞苑」(8131/S1/2-5)で「熟字訓」を確認。「熟字を訓読みにすること。私語(ささやき) 五月雨(さみだれ)」とあり。
(4)「苗字と名前を知る事典」(2881/O5/3)に
律令制官職に由来した通称として内蔵助の例があげられている。実名を知られるのを憚って使われた通称、などとあり。
(5)「日本国語大辞典」に
「百官名(ひゃっかんな)」あり。官名をもってつけたその人の通称、とあり。
(追記)
・名頭字尽・本朝百官名尽 / 近八郎右衛門. -- 増補. -- 近八郎右衛門, 明19.3
(NDLOPAC)http://opac.ndl.go.jp/recordid/000000495003/jpn
(近代デジタルライブラリー)http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/862419/7
※「内蔵(くら)」が確認できる。
(当館関連事例)
・英語で発音しない語(文字)のことを何というか。
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000064551
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289)
- 音声.音韻.文字 (811)
- 日本 (281)
- 参考資料
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奥富敬之 著. 苗字と名前を知る事典. 東京堂出版, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008435908-00 , ISBN 9784490107036 -
荻生待也 編著. 日本人名関連用語大辞典. 遊子館, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009403388-00 , ISBN 9784946525896
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奥富敬之 著. 苗字と名前を知る事典. 東京堂出版, 2007.
- キーワード
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- 熟字訓
- 百官名(ひゃっかんな)
- 仮名(けみょう)
- 雅字(がじ)
- 黙字(mute)
- 近代デジタルライブラリー
- 姓氏
- 武家官位
- 受領名
- 戦国武士の官職名(官途・受領名)
- 忠臣蔵
- <内蔵助>中務省内蔵寮(なかつかさのしょうくらりょう)の次官の地位
- 武士の通名化
- 人名-辞典
- 人名辞典-日本
- 日本 -- 人名辞典
- 姓氏
- 人名
- 12月
- 国立国会図書館関西館図書館協力課 (@crd_tweet)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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定番事例
(関連情報)
・名前とは何かなぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか 小谷野敦/著 青土社 2011.4
日販マーク内容紹介:武家官位の最新の研究をふまえ、歴史上「名前」とは何であったのか、日本人の名前がいかなる変容をたどってきたのかを解き明かす。稀代の論客・小谷野敦が、名前の不思議を徹底探求。
(関連事例)
・大岡越前守忠相の「越前守」などにみられる「○○守」という名称はどのようにつけられたのか? (東京都江戸東京博物館 図書室)
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000035847
・官位名や受領名からダイレクトに引ける人名事典のようなものはあるか。(例えば、松平出羽守が誰か「出羽守」をキ ... (東京都立中央図書館)
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000013384
・戦国武士の官職名(官途・受領名) (国立国会図書館(National Diet Library))
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.manual?id=2000005176
赤穂浪士の討入りは、元禄15年12月14日の晩でした。(れはっちの月替わりのブックカバー、12月は討ち入りです♪
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→ 大石内蔵助の「内蔵助」をなぜ「くらのすけ」と読むのか
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国立国会図書館関西館図書館協力課 (@crd_tweet)
https://twitter.com/crd_tweet/status/543201428781535232
2014年12月12日
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000077874