レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/02/28
- 登録日時
- 2005/02/28 13:10
- 更新日時
- 2014/03/12 16:16
- 管理番号
- 20040423-3
- 質問
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解決
バベルの塔が完成できなかったのはなぜか?
- 回答
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『旧約聖書』 (新共同訳) 創世記 11 バベルの塔
1 世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた。
2 東の方から移動してきた人々は、シンアルの地に平野を見つけ、そこに住み着いた。
3 彼らは「れんがを作り、それをよく焼こう」と話し合った。石の代わりにれんがを、しっくいの代わりにアスファルトを用いた。
4 彼らは、「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」と言った。
5 主は降ってきて、人の子らが建てた、塔のあるこの町を見て、
6 言われた。「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているから、このようなことをし始めたのだ。これでは、彼らが何を企てても、妨げることはできない。
7 我々は降って行って、直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」
8 主は彼らをそこから全地に散らされたので、彼らはこの町の建設をやめた。
9 こういうわけで、この町の名前はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を混乱(バラル)させ、また、主がそこから彼らを全地に散らされたからである。
- 回答プロセス
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バベルの塔 日本大百科全書(小学館)
Tower of Babel
『旧約聖書』「創世記」に記されたれんが造りの高い塔。物語によれば、人類はノアの大洪水ののち、シナル(バビロニア)の地にれんがをもって町と塔を建て、その頂を天にまで届かせようとした。神はこれをみて、それまで一つであった人類の言語を乱し、人間が互いに意志疎通できないようにしたという。この物語の背景には文化史的な事実がある。というのは、古代メソポタミアにおいて、各大都市はジッグラトとよばれる壮麗な塔を日干しれんがで建造し、そこで種々の宗教祭儀を行っていたからである。この事実は考古学的発掘によって証明されている。政治的、経済的、文化的に劣る古代イスラエル人は、この塔を見聞したとき、これにあこがれるのでなく、むしろこういった文明の背後に潜む人間の自己過信や高ぶりを見抜こうとしたのであろう。また、このような大建造物をもって威圧する政治権力が、結局は人々を一致させるどころか分裂させていくということを悟った。・・・
参考文献
前田護郎著『ことばと聖書』(1963・岩波書店)
- 事前調査事項
- NDC
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- 聖書 (193 9版)
- 参考資料
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- 『聖書 : 新共同訳』 共同訳聖書実行委員会[訳] 日本聖書協会 , 1989
- キーワード
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- バベルの塔
- 聖書
- 旧約聖書
- 創世記
- 照会先
- 寄与者
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000020684