レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/05/15
- 登録日時
- 2018/07/30 00:30
- 更新日時
- 2018/07/30 00:30
- 管理番号
- 6001031841
- 質問
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解決
『一遍上人絵伝』で、人が綱で船を引っ張っている絵があると聞いた。その絵を見たい。
また、その絵の風景は現在のどのあたりを描いたものか知りたい。
- 回答
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■曳舟の絵について
・『日本絵巻大成 別巻 一遍上人絵伝』(小松茂美/編 中央公論社 1979)
「一遍上人絵第十一」p300-306兵庫の観音堂にたどり着く の内
p304-305に、一遍一行が兵庫の観音堂に向かうため、曳き船に乗っている絵がある。三艘の船をそれぞれ浜辺で4~6人が連なって綱を引き、船を曳航している。
場所については、詞書には特に記載はないが、本書の絵に添えられた解説文に「この明石の浦のあたりは、源平の古戦場の跡。一の谷、二の谷あたりであろうか。」とある。
■風景の場所について
・『徹底検証一遍聖絵』(砂川博/著 岩田書院 2012.12)
第十一章『一遍上人絵』第十一の詞と絵
p830-836「曳船の図柄の問題点」として、この絵を詳細に分析し、描かれた場所を比定しており、大体の場所は「明石平野の東部(JR明石駅北の太寺・東野町地区であろうか)」としている。また、曳船の間に谷あいから海へ流れる川が描かれており、これを、摂津国と播磨国の国境としていた旧境川(現在の神戸市垂水区塩屋町のJR塩屋駅付近に河口をもつ塩屋(谷)川)ではないかと考察している。
〔事例作成日:2018年6月5日〕
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188 8版)
- 参考資料
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- 日本絵巻大成 別巻 小松/茂美∥編 中央公論社 1979
- 『徹底検証一遍聖絵』(砂川博/著 岩田書院 2012.12)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 図・絵
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000239753