レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年11月13日
- 登録日時
- 2012/11/13 17:51
- 更新日時
- 2014/04/06 14:07
- 管理番号
- 茨歴閲2012064
- 質問
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解決
水戸城三階櫓について書かれた図面等はないか。
- 回答
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近世の設計図等は,建築した大工の家に残されるもののため現存するものが少ないとのことで,あいにく当館の古文書では図面等は見つかりませんでした。
当館所蔵の図書及び行政文書から図や写真が掲載されている資料を紹介します。下記参考資料をご覧ください。
- 回答プロセス
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(1) 所蔵DBを「三階櫓」で検索
鹿島則幸家文書で2点ヒットしたが,いずれにも図面はなし。
× 108 日記〔水戸殿御城内三階櫓御普請棟上祈祷の事など〕(明和6年9月)
×1180 (書状)〔水戸殿御城内三階櫓御普請棟上に付御祈祷の件〕
(2) 所蔵DBを「水戸城」で検索し,資料を確認
○『水戸市史 中巻(1)』 第3章 水戸城の拡張と城下町の整備 第1節 城郭の拡張と城中の制度
→「城郭の構造 二の丸」に,「播州姫路の天守を模して作ったといわれるが,その規模は四分の一で一階は六間半四面、二階は四間半四面、三階は三間四面」との記述あり(p.297)。
○『水戸城・川越城』(pp.2-9)
→二の丸復元CG,水戸城復元CG,水戸城実測図(写真),水戸城御三階櫓復元図(復元立面図・復元断面図)あり。
○『水戸城跡』 「建築学から見た水戸城」(來本雅之著,pp.55-61)
→三階櫓について「水戸城実測図」(茨城県立図書館所蔵)や古写真から分析している(pp.57-59)。
×Y/228 『水戸城考』(斎藤桜波編,1960)
×Y/243/1-1・1-2 『水戸城 前篇之上』・『水戸城 前篇之下』(關戸覺藏著,1900)
×K210.2/8/329 『茨城県教育財団文化財調査報告 第329集』(茨城県教育財団〔編〕,2010.3)
→内容は水戸城跡についてであるが,三階櫓の図面は見つからず。
(3) 当館学芸課研究員に確認
近世の設計図等は,残っているとすれば建築した大工の家に残されるもののため,現存するものが少ない。
×K069.9/2/010-2 当館特別展図録『頼重と光圀』(茨城県立歴史館,2011.2)
「水戸城三階櫓棟札写」(p.21)
明和6年(1769)の再建時の大工棟梁は橋本半左衛門藤原正晴との記述があるが,当館には関連する文書なし。
三階櫓は昭和20年の空襲で焼失したので,近代以降に実測図などが残っているかもしれない。
(4) 当館行政資料課研究員に確認
三階櫓は,茨城県師範学校の校内にあったので,師範学校に関係する行政文書に出てくるかもしれない。
師範学校の図面は以前に行政文書で見た記憶がある。
該当しそうな資料を紹介してもらい確認。
○行12-8 県立学校及図書館所属図面綴(明治45年5月調査)→図面に櫓の位置,大きさ(7間半)記載あり・・・「水戸城実測図」と大きさに相違あり
×行26-7 県有財産建築工事設計書綴(大正15年度) 男子師範学校講堂増築工事設計書あり
×行31-5 国有財産引継書(昭和6年) 師範学校炊事室その他増改築あり
×行39-6 師範学校附属小学校建築費起債関係(昭和14年度)
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 8版)
- 日本の建築 (521 8版)
- 参考資料
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- 『水戸市史 中巻(1)』 水戸市史編さん委員会編 水戸市役所 1968.8 《当館請求記号 K211/1/2/1》
- 『水戸城・川越城』(歴史群像シリーズ よみがえる日本の城15) 碧水社編 学習研究社 2005.5 《当館請求記号 K521/56》
- 『水戸城跡 三の丸土塁および堀の復旧に伴う工事・調査報告書』 三井考測編 茨城県総務部総務課・水戸市教育委員会 2006.9 《当館請求記号 K211/129》
- 「県立学校及図書館所属図面綴 明治四十五年五月調査」 庶務課 《当館請求記号 行12/8》
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「水戸城実測図」(茨城県立図書館所蔵) 《茨城県立図書館請求記号 WM/092/408》
※茨城県立図書館デジタルライブラリーで閲覧できます。[last access 2014/03/15]
- キーワード
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- 水戸城三階櫓
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000113973