レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年05月30日
- 登録日時
- 2015/05/30 15:38
- 更新日時
- 2015/06/25 10:48
- 管理番号
- 150530002
- 質問
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解決
紙のすかしによる年代測定
18世紀頃~19世紀のドイツの未完草稿研究において、紙の「すかし」をもとに年代を推定しているが、製紙場で製紙された時期とそれを購入し使用する時期がそれほど離れていない事になっている。大量に買いためして何年かに分けて使うという事はなかったのか。
- 回答
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『紙の歴史』内の「透かし」の項にヴィクトル・ユゴー自筆の書き込みとして「1865年4月29日、1846年にチャールズ氏が製造した紙の在庫の最後の一枚に、この書の最終ページを書いている」という記述があり、製造した日付とそれを使用した日付には約20年の開きがある。
18世紀以降、紙が大量に市場に流通されるようになると、作家が紙の一消費者として自由に紙を使えるようになり、紙をすぐにつかわずに保存しておくこ事もありえた。「透かし」から紙の製造年度を知る事ができてもその使用年度は必ずしも確定は出来ないと言える。
◇透かし(ウォーターマーク)とは
紙を光にかざした時、見えてくる線や面で表現された文字や文様を「透かし文様」という。「すき入れ」ともいう。
明るく見える白透かしと暗くみえる黒透かしがある。
1)漉簀・漉網の上に取り付けられた針金・網、又は漉き網そのものに凹凸を付け、できた紙に文様の通りの厚薄をつける。(白透かし)
2)目の細かい金網に凹凸をつけて簀の代わりに使い、紙を漉く。金網のへこんだ部分では、紙が厚くなり出っ張った部分では紙は薄くなる。これにより人物の顔や模様が自由に表現できる。(黒透かし)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- パルプ.製紙工業 (585 9版)
- 参考資料
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ピエール-マルク=ドゥ・ビアシ 著 , 丸尾敏雄 監修 , 山田美明 訳 , Biasi, Pieree-Marc de , 丸尾, 敏雄, 1936- , 山田, 美明. 紙の歴史 : 文明の礎の二千年. 創元社, 2006. (「知の再発見」双書 ; 129)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008329490-00 , ISBN 4422211897 -
全国手すき和紙連合会. 和紙の手帖 : 和紙の歴史・製法・用途・産地のすべて 改定版. 全国手すき和紙連合会, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025616142-00 -
紙パルプ技術協会 編 , 紙パルプ技術協会. 紙パルプ事典 改訂第6版. 紙パルプ技術協会, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025630687-00 -
紙業タイムス社出版部 編. オ−ルペ−パ−ガイド : 紙の商品事典 下巻 生活篇. 紙業タイムス社, 1983.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I001004880-00 , ISBN 4915022129
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ピエール-マルク=ドゥ・ビアシ 著 , 丸尾敏雄 監修 , 山田美明 訳 , Biasi, Pieree-Marc de , 丸尾, 敏雄, 1936- , 山田, 美明. 紙の歴史 : 文明の礎の二千年. 創元社, 2006. (「知の再発見」双書 ; 129)
- キーワード
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- 透かし(すかし)
- watermark(ウォーターマーク)
- 紙
- ドイツ
- すき入れ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000175238