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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000116136
提供館
(Library)
横浜市中央図書館 (2210008)管理番号
(Control number)
横浜市中央2171
事例作成日
(Creation date)
2012/08/21登録日時
(Registration date)
2012年12月21日 02時00分更新日時
(Last update)
2012年12月21日 02時00分
質問
(Question)
オーストラリアのシドニーで、ドアの小さな古い家を多く見ました。
現地の人によると税金対策(ドアの大きさと税金が比例する)のためということですが、
根拠となる資料を教えてください。
回答
(Answer)
戸の大きさ、数に応じて課税される「戸窓税(門窓税)」という税について記載のある資料はあ
りましたが、この税制度がオーストラリアで実施されていることについては確認できませんでした。

調査した資料は次のとおりです。

1 戸窓税(門窓税)について
 (1)『住宅税制論 持ち家に対する税の研究』篠原正博/著 中央大学出版部 2009年
   p.179~ 「第5章 地方不動産税の課税標準」
   「Ⅴ.わが国の議論」(p.222~)の「(2)家屋」「①課税標準の概念」(p.233~)に、外形
   標準の具体例として、「(ロ)窓や門、戸などの大きさや数に応じて課税される戸窓税もし
   くは門窓税」が挙げられています。また1799年に創設され、長く存続してきたフランスの戸窓
   税(contribution des portes et fenetres)が有名であると記載されています。(p.234)
   この家屋の課税標準の箇所の参照文献としては次の文献が紹介されています。
   ア 『地方税制講話』田中廣太郎 良書普及會 1926年
     国立国会図書館のデジタル化資料としてインターネット上で公開されています。
      http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1020785
     当時の日本の税制度についての資料です。
   イ 『税の理論と実際-理論編-』渡辺喜久造/著 日本経済新聞社 1955年
    
 (2)「滝田会計事務所」のWebサイト「おもしろい税」のページで紹介されています。
     http://homepage3.nifty.com/takita-kaikei/index.html
   「窓税」 http://homepage3.nifty.com/takita-kaikei/page256.html

 (3)新聞記事
   「[税金革命]第三部(4)外形標準(連載)」(読売新聞 東京朝刊 A経 p.7 1986年
   10月2日

3 フランスの門窓税について。
 (1)『仏国直税法典』大蔵省主税局 1890年
   「第二章 門窓税 / 52丁 (0032.jp2)」
    http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/790831/32
   国立国会図書館のデジタル資料としてインターネット上で公開されています。

 (2)『仏国収税法』大蔵省租税局 1878年
   「第四巻 門窓税 (0102.jp2)」
    http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/790828/102
   国立国会図書館のデジタル資料としてインターネット上で公開されています。

 (3)「財政的自律を模索する地方財政-フランス地方財政の現状-」栗原毅
   (「ディスカッション・ペーパー」2005年5月 05A-07 財務総合政策研究所
    http://www.mof.go.jp/pri/research/discussion_paper/ron115.pdf
   財務総合政策研究所  http://www.mof.go.jp/pri/index.htm  のWebサイトで本文が
   公開されています。
   p.15 「第3節 地方税制の概要」「6.地方直接4税の導入の経緯」の中で、戸窓税
   (Contribution des portes et fenetres)」がフランス革命後創設され、1926年に廃止
   されたことについて記載があります。

 (4)「6 諸外国における税制の動き ~日仏交流150周年:150年続くフランスの税~」
   (財務省「税制メールマガジン」第51号 20/5/13)
    http://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/mail_magazine/merumaga200513.htm
   「戸窓税は建築物の戸や窓の数によって課される税であり、「珍税」や「おもしろ税」として
   取り上げられることがありますが、1926年に廃止されました。」とあります。

4 イギリスの窓税について
  戸への税ではありませんが、イギリスの窓に対する税について記載がありましたので、参考まで
  にご紹介します。
 (1)『イギリス「窓」事典 文学にみる窓文化』三谷康之 日外アソシエーツ 2007年
   p.423~「4.Window Tax; Window-Tax 窓税」
   窓税の内容について最も詳細な記載があります。フランス、日本における類似の税につい
   ても記述があります。
 (2)『イギリス文化事典』橋口稔/編 大修館書店 2003年
   p.334~「49.税 Tax」の「18世紀」の項目(p.337~)より
   「窓税(window tax, 1695-1851)で、各家屋に対する税と窓の数に対する税とを組み合
   わせて賦課された。窓の数は外から数えられ、家宅検分は暖炉税ほど民衆の怒りを買うこ
   とがなかったが、窓の数は必ずしも貧富と対応せず、不公平だとする反対論もあった。」と
   あります。
 (3)『19世紀のロンドンはどんな匂いがしたのだろう』ダニエル・プール/著 片岡信/訳
   青土書房 1997
   p.120~「お金に関する問題」の中で「窓税」について記載があります。
   「『マンスフィールド・パーク』で触れられている窓税は、おそらく最も健康に悪い税だったで
   あろう。なぜなら、換気のために壁にあけた穴まで一つの窓として数えられるので、とりわけ
   貧乏人は暗い家のなかで暮らさざるを得なかったからである」とあります。

5 その他、オーストラリアの税金に関する資料を調査し、記述のあったものをご紹介します。
 (1)『住宅税制論 持ち家に対する税の研究』篠原正博/著 中央大学出版部 
    2009年
    1(1)で紹介した資料です。「戸窓税(門窓税)」以外に、オーストラリアに関しては次の
    ような記載があります。
    p.19~「第1章 住宅税制の国際比較」
    p.125~「第4章 相続税の存在意義-オーストラリアおよびカナダの経験に学ぶ―」
     「Ⅱ.相続・贈与税の意義」「1.オーストラリア」の節で「オーストラリアにおいては、
     1980年代以降所得税制における節税や脱税行為が相当程度行われており」
     (p.152)と記載がありますが、節税に関しての具体的な内容は記載がありません。
    p.179~「第5章 地方不動産税の課税標準」
     課税標準の種類として、「外形標準~土地・家屋の面積、家屋の構造・用途」が
     あげられており、「表5-1 世界における地方不動産税の課税標準」の表が掲載
     されていますが(p.183)、「敷地価値」を不動産税の課税標準として採用している国
     の中に「オーストラリア」はあり、「外形標準」の採用国の中には含まれていません。
     ただし、「地方税であるレイトの課税標準は州によってさまざまである。」と記載があり
     ます。(p.183~) 「IV.オーストラリアの議論」(p.212~)では土地税について記載さ
     れています。
    p.284~「2.オーストラリアの土地税改革」
     ※なお、この資料は『不動産税制の国際比較分析』(篠原正博/著 清文社 
      1999年)を大幅に加筆修正した資料です(はしがきより)。
 (2)『世界地価等調査について(概要) 世界の地価・住宅価格・賃貸料』
    国土庁土地局 1995年
 (3)『海外投資ガイドブック アジア・オセアニア編』中央監査法人国際本部/編
    中央経済社 1993年
    p.505~「第10章 オーストラリア」
     この章の中に「VI 租税制度」(p.533~)の節があり、税制度の概要についての説明が
     ありましたが、当該事項についての記載は確認できませんでした。
 (4)『アジア・太平洋の税務ガイド』アーサーアンダーセン/編 朝日監査法人/編 東洋
    経済新社 2000年
    p.297~「第18章 オーストラリア」  
 (5)『各国の租税制度の解説 主要15カ国の税制の実態』
    日本公認会計士協会東京会/編 中央経済社 1988年
    p.221~「第9章 オーストラリアの租税制度」
 (6)『オーストラリアにおける土地保有課税等の概要』全国地方税務協議会 1996年
    オーストラリアの資産保有税である「土地税」と「レイト」の課税の仕組みについての詳細
    は記載があります。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
租税  (345 8版)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000116136解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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