レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006年10月24日
- 登録日時
- 2010/03/25 17:30
- 更新日時
- 2010/04/06 14:09
- 管理番号
- 福若-2006-1022
- 質問
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解決
「若狭ぐじ」について文人や芸術家など、作品の中で触れられているものはないか。
- 回答
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北大路魯山人「甘鯛の姿焼き」,田崎真也「若狭甘鯛一夜干し」ほか、水上勉の作品中などでふれられている。
- 回答プロセス
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① 自館での検索(「若狭ぐじ」「アマダイ」) → 6件ヒット。⑤(1)(2)(3)の3件が関連。
② H487,H596,H38~ の棚をあたる。
→ 若狭ぐじについての一般的説明・料理法等はあるが、文学作品等の関連説明はない。
③ 『「若狭路を旅した人々」展』(H296/フクイ)p18に「若狭路を旅した人々が賞味した食」がある → ⑤(1)が関連。
④ 直接記憶しているものとして、⑤(5) (6) ,「若越おさかな食文化誌」第4回,「おとな日 知」vol.46があった。
⑤ 関連資料のまとめ
(1)北大路魯山人(陶芸家・美食家)「甘鯛の姿焼き」:『北大路魯山人』著作集 第3巻所収(708/キ/3)
*平野雅章『魯山人 美味の真髄』所収「若狭の甘鯛」のなかでも解説されている。(596.2/ヒラノ)
(2)田崎真也(ソムリエ)『田崎真也の絶品お取り寄せ手帖』より「若狭甘鯛一夜干し」(596/タサキ)
*本の表紙にもなっている。
(3)小泉武夫(料理研究家)『美味巡礼の旅』より「甘鯛の昆布巻き味噌漬け」(本館所蔵)
(4)福留功男(アナウンサー)『トメさんのこれが旨い!』より「甘鯛の西京焼き」(596/フクト)
*(3)(4)は、いずれも 鮮魚店「魚辻」(福井県敦賀市)の料理
(5)水上勉(作家・おおい町出身)
・『京都花暦』の「出町の市場」p194~198 立風書房 1998(914.6/ミナカ)
・『京の思い出図会』の「出町の市場」p8~9 平凡社 1984(H950/ミナカ)
・『土を喰う日々』の「四月の章」p78~79のあたり 文化出版社 1991(H596/ミ)
*ただし、水上勉は同じテーマの文章を、すこしずつ内容がちがうものでいくつも書いているため、これらだけとは限らない。
新刊『水上勉の京都を描く』2006.10(未受入)のp15~16にも同じ内容についての文章が紹介されている。
(6)伊藤若冲(江戸期・画家)「動植綵絵」のうち「群魚図」中に甘鯛が描かれている。
『目をみはる伊藤若冲の「動植綵絵」』より(721.4/イトウ)
*若冲は、京都青物問屋の出身で、錦小路の魚屋に並んでいたものを描いたことが推測されている(同書より)。
そのほか、京都の料理店関係として、以下のものが確認できた。
・辻嘉一『会席料理』の中で、「辻留」主人 が「若狭ぐじ」の様々な料理法について述べている。
(「若越おさかな食文化誌」第4回「若狭ぐじ」吉中禮ニ著 「福井新聞」06.9.9.より)
・料亭「なかむら」(京都市中京区)
…「高名な僧侶たちが書いた色紙には『ぐじ大へんうまい』と大書されている」。江戸時代創業で初代は「若狭屋清兵衛」。
・「山ばな平八茶屋」(京都市左京区)…若狭ぐじをメインとした「若狭懐石」の店。鯖街道の京都入口にある。
(上2件は、「おとな日 知」vol.46「京都へ。息づく福井を訪ねる」京都の「若狭もん」特集号 より)
- 事前調査事項
- NDC
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- 脊椎動物 (487 8版)
- 食品.料理 (596 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 若狭ぐじ(甘鯛・アカアマダイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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*「(若狭)ぐじ」は若狭・関西等での通称。一般的には「甘鯛(アマダイ)」標準和名は「アカアマダイ」
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000065635