レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/07/09
- 登録日時
- 2007/08/15 02:11
- 更新日時
- 2012/03/21 16:29
- 管理番号
- C2007Y個0070-15
- 質問
-
解決
不動産物件の家賃の価格はどのような基準に基づき決定されているのでしょうか。
- 回答
-
(【】内は当館請求記号)
まず、用語の定義についてですが、『賃料「家賃」評価の実際』(清文社 2001 【DH485-G296】)の231ページの記述によれば、家賃とは建物の使用対価を指すとのことです。また、賃料には新規賃料と継続賃料があり、新しく不動産の賃貸借契約を結ぶときの賃料を新規賃料、賃貸借契約期間の更新がなされ、賃貸借契約が引き続き継続する状態のときの賃料を継続賃料と呼ぶとのことです。
不動産物件の家賃の設定基準については、国土交通省作成の「不動産鑑定評価基準」(http://tochi.mlit.go.jp/w-new/h1407_f1.pdf )が土地総合情報ライブラリーHP(http://tochi.mlit.go.jp/ )に掲載されています。同資料の46~47ページには「賃料に関する鑑定評価」の記述があり、宅地のほか、建物及びその敷地の新規賃料・継続賃料について簡潔に説明しています。少々長くなりますが、ご参考までに建物及びその敷地の新規賃料に関する記述を引用します。
建物及びその敷地の正常賃料を求める場合の鑑定評価に当たっては、賃貸借の契約内容による使用方法に基づく建物及びその敷地の経済価値に相応する賃料を求めるものとする。
建物及びその敷地の正常賃料の鑑定評価額は、積算賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。この場合において、純収益を適切に求めることができるときは収益賃料を比較考量して決定するものとする。
なお、建物及びその一部を対象とする場合の正常賃料の鑑定評価額は、当該建物及びその敷地の全体と当該部分との関連について総合的に比較考量して求めるものとする。
また、日本不動産研究所から刊行されている『不動産鑑定評価基準 : 不動産鑑定評価基準運用上の留意事項』(日本不動産研究所 2002 【DH485-H8】)の74~77ページ、および東京法経学院出版から刊行されている『不動産鑑定評価基準』(改訂版 東京法経学院出版 2002 【DH485-H15】)の76~79ページにも同様に「賃料に関する鑑定評価」が掲載されています。
このほか、当館では不動産物権の家賃の設定について解説した資料を複数所蔵していますので、このうち主要なものを次にご紹介します。
●『賃料「地代・家賃」評価の実際』(プログレス 2005 【DH485-H259】)
●『賃料「家賃」評価の実際』(清文社 2001 【DH485-G296】)
上記でもご紹介しましたが、不動産鑑定評価の解説書であり、特に家賃の鑑定・評価を主要テーマに取り上げています。
●『新・不動産鑑定評価要説』(7訂版 税務経理協会 2006 【AZ-451-H167】)
不動産鑑定評価の解説書であり、267~287ページに「賃料に関する鑑定評価」の説明が掲載されています。
●『例解・不動産鑑定評価入門 : 鑑定評価の仕組みとその実際』(プログレス 2006 【DH485-H306】)
賃料の鑑定評価について詳しく解説しており、180~188ページに「賃料に関する留意事項」、189~210ページに「新規賃料の鑑定評価」、211~218ページに「継続賃料の鑑定評価」が掲載されています。
(インターネットの最終アクセス:2007年6月5日)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 商業経営.商店 (673 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 不動産鑑定評価
- 家賃
- 借家料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000036557