レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20111007
- 登録日時
- 2011/11/17 02:00
- 更新日時
- 2011/11/17 02:00
- 管理番号
- C110930184839
- 質問
-
解決
シロキクラゲの最新の菌床栽培(原木栽培ではなく)の方法及び生のシロキクラゲの市場の情報について知りたい。中国語等外国語の文献は除く。(類種のハナビラニカワタケではなく、シロキクラゲ)
通常のキクラゲ栽培と市場についてはすでにノウハウがあるため、「シロキクラゲ」独自の情報を知りたい。
- 回答
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迅速に調査を行うため、内容ごとに分けて調査しました。ここでは、シロキクラゲの市場について回答します。(【 】内は当館請求記号です。)
調査した限りでは生(生鮮または冷蔵)のシロキクラゲの市場に関する資料は見当たりませんでした。
下記<参考資料>①~②には生/乾燥の別が記載されていませんが、市場情報が記載されていましたので、ご参考までにご紹介いたします。
<参考資料>
①『きのこ年鑑』特産情報きのこ年鑑編集部 年刊 【Z43-2399】
以下の箇所にシロキクラゲの輸入統計等が記載されていました。なお、記事の記載内容は参考資料②『特産情報』の記事とほぼ一致していました。
2007、2010、2011年度版は当館未所蔵のため記載の有無を確認できませんでした。
・2009年度版(東京本館科学技術・経済情報室開架)
「Ⅳ キクラゲ・トリフの輸入動向」(pp.41-42)にシロキクラゲの輸入元、昨年のシロキクラゲの輸入数量、輸入単価や単価安の背景が記載されています。統計の出典は記載されていません。
「2 きのこ栽培とポジティブリスト制度」(pp.57-62)内の表3「きのこ類の残留農薬違反件数」のp.61の部分に中国から輸入されるシロキクラゲの年度ごとの違反件数(2006~2008)が記載されています。
・2008年度版
「Ⅳ キクラゲ・トリフの輸入動向」(pp.41-42)にシロキクラゲの輸入元、昨年のシロキクラゲの輸入数量が記載されています。統計の出典は記載されていません。
②『特産情報』特産情報 月刊 【Z18-1576】
毎年4月号に掲載される特集「○年(1~12月)きのこ類の輸出入動向」の中に、「キクラゲ、トリュフの輸入動向」の項目があり、その中で白キクラゲの輸入数量、輸入単価や単価安の背景が言及されています。2007年以降の特集の中の各掲載箇所は次のとおりです。
・32(9) (通号 381) [2011.4] p.11 「キクラゲ、トリュフの輸入動向」 シロキクラゲの掲載項目:輸入量
・31(9) (通号 369) [2010.4] p.11「キクラゲ、トリュフの輸入動向」 シロキクラゲの掲載項目:輸入量
・30(9) (通号 357) [2009.4] pp.21-22「キクラゲ、トリュフの輸入動向」 シロキクラゲの掲載項目:輸入量、輸入単価
・29(9) (通号 345) [2008.4] pp.21-22「キクラゲ、トリュフの輸入動向」 シロキクラゲの掲載項目:輸入量
<その他調査済資料>
下記(a)~(e)の資料、データベース等を調査しましたが関連情報は見当たりませんでした。なお、通常のキクラゲの市場についてはノウハウをお持ちとのことですので、『きのこ年鑑』巻末掲載の「名簿」中にある関連団体の刊行物、サイトの調査は行いませんでした。
(a)当館所蔵資料(末尾に※を付した資料は科学技術・経済情報室開架)
●『林業経営統計調査報告』2008年度 農林水産省大臣官房統計部 【Z71-M505】※
●『特用林産基礎資料』2009 林野庁 【Z71-S34】※
●『農林水産省統計表』85(2009・10) 農林水産省大臣官房統計部 【Z71-N175】※
●『食品工業総合事典』日本食品工業学会 新版 光琳 1993.4 【PC2-E17】※
●『健康食品ガイド2009』統合医療福祉中村直行研究室 2009.2 【PC2-J7】※
●『健康・栄養食品事典』2008改訂新版 東洋医学舎 2008.3 【EF27-J133】※
●『機能性食品素材の市場動向』シーエムシー出版 2005.8 【DL698-H52】※
●『H・Bフーズマーケティング便覧. 2010 no.2(機能志向食品編)』富士経済 2009.11 【DL681-J154】※
●『 H・Bフーズマーケティング便覧. 2010 no.1(健康志向食品編)』富士経済 2009.10 【DL681-J148】※
●『食材健康大事典』時事通信出版局 2005.11 【Y75-H3408】※
●『食品産業事典』改訂第8版 日本食糧新聞社 2008.3 【YU7-J678】
●『品目別輸入食品事典』改訂版 サイエンスフォーラム 1998.10 【DL681-G64】※
●『食品マーケティング便覧. 2010年 品目編 no.5』富士経済 2010.1 【DL681-J158】※
●『食品マーケティング便覧. 2010年 品目編 no.6』富士経済 2010.2 【DL681-J160】※
●『漢方生薬実用事典』ガイアブックス 2009.9 【SD2-J57】※
●『業種別審査事典. 第1巻(1001-1144)』第11次 金融財政事情研究会 2008.1 内容細目:農業・畜産・水産・食料品・飲料 【D2-J2】
●『外食産業マーケティング便覧. 2010 上巻』富士経済 2010.6 【DH475-J806】※
●『外食産業マーケティング便覧. 2010 下巻』富士経済 2010.7 【DH475-J824】※
●『外食産業統計資料集』2009年版 外食産業総合調査研究センター 【Z41-366】
●「白キクラゲ多糖体の美容および抗肥満機能 (特集 肌の健康と美肌)」渡邉 貴 ; 田中 潤司 ; 下田 博司(『Food style 21』12(2) (通号 129) [2008.2] pp.44~47 【Z74-B17】)
●「地域の話題を訪ねて 国産キクラゲの特産化に取り組む熊本県人吉市--半導体関連企業が新規参入」( 『産業立地』50(3) (通号 548) [2011.5] pp.44~47 【Z4-184】)
● 「全国都道府県特用林産めぐり(39)沖縄県 亜熱帯性の気候を活かした多彩な取り組み エノキなどとともにキクラゲやクロアワビタケなど」沖縄県森林緑地課資源活用班(『特産情報』29(8) (通号 344) [2008.3] pp.26~30 【Z18-1576】)
(b)政府統計のサイト
●財務省貿易統計ダウンロードページ http://www.customs.go.jp/toukei/info/tsdl.htm
財務省貿易統計の統計品目には生のシロキクラゲは見あたりませんでした。「乾燥野菜(全形のもの及び切り、砕き又は粉状にしたものに限るものとし、更に調製したものを除く。」の中の「白きくらげ(白きくらげ属のもの)」はあり、統計番号は輸出・輸入ともに「0712.33000」です。詳しくは財務省貿易統計ホームページ内の下記ページをご参照ください。
・輸出統計品目表(2011年1月版)第2部第7類 http://www.customs.go.jp/yusyutu/2011/data/e201101j_07.htm
・実行関税率表(2011年8月版)第2部第7類 http://www.customs.go.jp/tariff/2011_8/data/i201108j_07.htm
●農林水産省 統計情報 http://www.maff.go.jp/j/tokei/index.html
●e-Stat(政府統計の総合窓口) http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
(c)民間調査会社のサイト
●富士経済 https://www.fuji-keizai.co.jp/
同社刊行調査レポートの目次検索が可能です。
●矢野経済研究所 http://www.yano.co.jp/
同社刊行調査レポートの目次検索が可能です。
(d)文献検索データベース
●日経テレコン21 (当館契約の新聞記事検索データベース)
2009年1月1日~最新の記事を検索しました。
●日経BP記事検索サービス・大学版 (当館契約の雑誌記事検索データベース)
●MAGAZINE PLUS (当館契約の雑誌記事検索データベース)
●GeNii学術コンテンツ・ポータル http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp
●農文協 ルーラル電子図書館 http://lib.ruralnet.or.jp/
(e)関連団体等のサイト
●日本特用林産振興会 統計 http://www.nittokusin.jp/01_2toukei01.html
●東京都中央卸売市場 市場取引情報 http://www.shijou.metro.tokyo.jp/torihiki/
各統計表中の品目に「しろきくらげ」は見当たりませんでした。
インターネット・データベースの最終アクセス日は2011年10月4日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
1 『やさしいきのこ栽培』(日本きのこセンター/編 家の光協会 昭和60年)
P104-109に原木栽培、P110-115におがくず栽培の方法について掲載。
2 『キノコ栽培』(大森清壽・庄司当/編 農山漁村文化協会 昭和58年)
p258-268にキクラゲの原木栽培及びオガクズ栽培方法の掲載あり。
p359、p360にキクラゲの害菌、害虫についての情報あり。
※ キクラゲとシロキクラゲの栽培方法は同じと書いてある。
3 『キノコの事典』(中村克哉/編 朝倉書店 1982年)
p15に「シロキクラゲは昔から薬用キノコとして取り扱われ、栽培がむずかしかったのを10年ほど前に台湾で種菌が製造され、栽培法も開発され、良質で大量のシロキクラゲが市場に出荷されている。」とある。
4 『キノコ類の培養法』(岩出亥之助/著 地球社 昭和60年)
P103にシロキクラゲの収支計算表がある。(鹿児島林業試験場調査)
P300に「腐敗しやすいものであるから市場から遠隔な地では適当な貯蔵方法を講ぜねばならない。」とある。
5 特許庁のHP内にシロキクラゲの原木栽培、菌床栽培についての技術内容と参考資料の掲載がある。http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/kinoko/2-1-37.pdf
6 所蔵する『日本きのこ年鑑』(プランツワールド)の2004年版、2006年版、『2010きのこ年鑑別冊最新きのこ栽培技術』(プランツワールド)はチェックしたがシロキクラゲに関する情報は無い。
7 『業務成績報告』(静岡県林業技術センター)
5の参考資料としてあげられていたが、
平成14年度・・・ハナビラニカワタケ及びコフキサルノコシカケの原木栽培試験
平成15年度・・・ハナビラニカワタケの原木栽培試験
平成16年度・・・ハナビラニカワタケ菌糸体の培養特性
等、ハナビラニカワタケについての情報であった。
8 『きのこアドバイザー』(2005年6月 第8号 日本特養林産振興会)
http://www.nittokusin.jp/02_adviser/pdf/kikanshi/kikanshi_bn_8.pdf
P17「純粋という不自然からの発想」(古川久彦/著)には、「中国で行われているシロキクラゲの栽培では、種菌を摂種した上に伴生菌(学名不祥)と称する別の菌を塗布している。現場の話では、伴生菌を塗布するとシロキクラゲ菌糸の生長が促進され、良質の子実体が採れるという。」とある。
9 『日本食品大事典』(医歯薬出版株式会社 2008年)
P277 シロキクラゲ科シロキクラゲ属の解説あり。現在では菌床栽培が可能になっていることのほかは、長野で若干栽培されているとあるのみ。
10 JDREAM2にて、「シロキクラゲ」のキーワードで検索。
抄録までしか確認ができていないがシロキクラゲの菌床栽培及び、市場についての情報は無し。
- NDC
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- 森林利用.林産物.木材学 (657 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- シロキクラゲ きのこ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000096643