レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20090318
- 登録日時
- 2011/08/18 02:00
- 更新日時
- 2011/08/18 02:00
- 管理番号
- Q2009Y0019
- 質問
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解決
戦後の各年における児童図書の出版状況(新刊出版点数や分野別割合など)を数値的に把握するための情報源・文献について知りたい。
- 回答
-
<参考図書及びWebサイト>
以下、【 】内は国立国会図書館請求記号です。
特に明記していないものは、各資料における「児童書」の定義が確認できませんでした。
(1)『全日本出版物総目録』昭和23年版~45年版【025.1-Ko548z】、昭和46年版~52年版【UP3-7】
昭和23年版(26年刊)~51年版(53年刊)まで出版された、日本における出版物の目録です。
巻末の統計表から、児童書の出版統計を入手できます。
昭和23年版~35年版までは未納本分も含めた児童書の出版統計ですが、昭和36年版~52年版までは当館所蔵資料のみの統計となります。
昭和23年版~26年版まで、および「補遺版」には巻末に統計表がないため、目次により児童図書の掲載ページを確認し収載された資料を数える必要があります。
歴史、理科など分野別に数を出すことが可能です。
※児童図書の定義は昭和23年版の凡例(p.2)に以下の記述があります。
「児童図書は、大体中学校程度以下を対象とした図書を収め、「児童用日本十進分類表」によって十分類したが、「美術・芸術」の中に、「絵本」「漫画」の二項を特出した。」
※出版経緯について下記資料に記載があります。
国立国会図書館三十年史 / 国立国会図書館. -- 国立国会図書館, 1979.3【UL214-7】 pp.404~407
(2) 『出版年鑑』 出版ニュース社、年刊【UP3-J4 ; UP3-J5】
2002~04年度版は『出版年鑑+日本書籍総目録』となります。
0.総記から9.文学までの大分類ごとに、児童書の新刊点数が掲載されています。
学習参考書の点数は、児童書とは別に掲載されています。詳細は資料をご確認ください。
(3)『出版データブック1945-2000』 出版ニュース社編刊 2002【UE17-H1】
情報源は『出版年鑑』です。出版点数の表に「児童書」項目もありますが、掲載年は1971年~2000年です。
分野別割合は見当たりませんでした。
「新刊書籍30年間対比部門別出版点数並びに平均定価 1971年~2000年」(pp.122~123)
この表は、『出版年鑑. 平成20年版 1』【UP3-J4】 のpp.274~275と同じ形式です。
(4)『出版月報』全国出版協会出版科学研究所【Z21-172】
時期により児童図書の出版統計の掲載内容が異なります。
・1985年1月~2009年1月
毎年1月号に前年の概況を掲載。 以下のデータ(一年分)の表があります。
書籍新刊
販売対象別-学参、児童(他には一般、教養、実用などのカテゴリ)
発行形態別-絵本(他には単行本、文庫本、図鑑などのカテゴリ)
(新刊点数、推定発行部数が記載されています。年により「発行金額」「平均価格」も記載されている場合があります。)
・1983年1月~1984年1月
前年概況の項目はありませんが、1985年1月~2009年1月と同様の表があります。
・1972年1月~1982年1月
前年概況の項目はありませんが、「新刊点数」や「発行部数」などの折れ線グラフが掲載されています(データ範囲は1年分)。
・1963年1月~1971年1月
掲載を確認できませんでした。
(5)『出版指標年報』 全国出版協会出版科学研究所 年刊【Z45-26】
情報源は『出版月報』です。
児童書全体の新刊点数は掲載されていますが、分類ごとの点数は見当たりませんでした。
学習参考書は、児童書とは別に掲載されています。
(6)『日本児童図書出版協会のあゆみ : 四十年史補遺 : 創立五十周年』記念誌編集委員会編 日本児童図書出版協会 2003【UE3-H2】
グレード別(幼児、小初級、小中級、小上級、中学)の新刊点数が、1976年から1991年まで掲載されていますが、分類ごとの点数は掲載されていません。
(7)『日本長期統計総覧』 第5巻 日本統計協会編刊 2006【YU7-H4479】
出典は『出版年鑑』です。「第26章 文化・レジャー」に出版点数の表が記載されており、「児童書」項目もありますが、掲載は1954年からです。
分野別割合は見当たりませんでした。
「書籍の出版点数(昭和29年~平成16年)」pp.360~361
(8)総務省統計局・統計研修所「日本の長期統計系列」
http://www.stat.go.jp/data/chouki/ [last access:2009.3.11]
出典は『出版年鑑』です。
「第26章 文化・レジャー」に「書籍・雑誌の発行部数,実売金額(昭和20年~平成17年)」が掲載されていますが、児童書の括りはありません。
同章に「書籍の出版点数(昭和29年~平成16年)」が掲載されています。
児童書全体の出版点数は掲載されていますが、分類ごとの点数は見当たりませんでした。
(9)総務省統計局・統計研修所「日本統計年鑑」
http://www.stat.go.jp/data/nenkan/ [last access:2009.3.11]
出典は『出版年鑑』です。「第23章 文化」の「書籍の出版点数(昭和50年~平成18年)」で、(8)以降のデータも確認できます。
(8)と同様に、児童書全体の出版点数は掲載されていますが、分類ごとの点数は掲載されていません。
<データベース・OPACの検索について>
※当館未所蔵資料については調査対象外となります。
納本制度が整えられた1948年以降であっても、検索結果をそのまま児童書の出版統計とすることはできません。
※現在当館が定義する児童書とは、国立国会図書館法第二十二条第一項に規定する、
「おおむね十八歳以下の者が主たる利用者として想定される図書」となります。
子どもから大人までを対象とするような資料、特にヤングアダルト文学(YA文学)については、当館では児童書ではなく一般書と判断する場合があります。
(1)NDL-OPAC
(http://opac.ndl.go.jp/index.html)
①「書誌一般検索画面」で「和図書」のみにセット
②「所蔵館」を子どもにセット
③「出版年」を1945年以降現在までにセット(一年区切りにすると各年の状況が分かります。)
④「請求記号」に児童図書の分類(※1)を入力し、前方一致検索(※2)する。
(※1)国立国会図書館分類表(NDLC)を使用します。Y1からY18が児童図書です。
詳細はこちら(http://www.ndl.go.jp/jp/library/data/ndl_ndlc.html#y)をご覧ください。
現行のNDLC分類以前の児童書の請求記号は「児」で始まります。現行のNDLC分類の適用開始は概ね昭和39年4月(1964年)です。
(※2)「Y1-*」、「児*」など、分類記号の後に[*]「/」をつけて検索すると、その入力語で始まるものを検索できます。
Y1~Y18ではじまる資料の前方一致検索を行う場合、必ずハイフンの後に[*]「/」をつけてください。(「Y1*」では児童書以外の資料がヒットするため)
この検索結果には、学校教科書(Y311~Y381)、教師用指導書(Y411~Y481)、学習参考書(Y31~Y33)、紙芝居(YKG)、楽譜(YMZ)、組み合わせ資料(YU81)、国内刊行洋書などは含まれていません。
(2)児童書総合目録
(http://www.kodomo.go.jp/resource/search/toc.html)
刊行年代のみで絞り込みが可能です。また、検索結果に上限がありません。
①「詳細検索画面」で検索対象を「和図書」のみ、刊行年の「指定なし」にチェック
②「所蔵館」を国際子ども図書館
③「出版年」を1945年以降現在まで
検索結果には学校教科書、教師用指導書、学習参考書、紙芝居、楽譜、組み合わせ資料、国内刊行洋書、児童文学関連資料等が含まれます。
当館以外の参加館書誌が基本書誌になり、当館書誌が参照書誌になった場合は上記の検索結果に含まれません。
(児童書総合目録の場合、先に書誌を登録した方が基本書誌となり、後から登録されたデータが基本書誌と同一と判断された場合、参照書誌となります。
検索画面では基本書誌に参照書誌の所蔵情報が紐づきます。)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 出版 (023 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 出版、統計、児童書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000090042