レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年08月09日
- 登録日時
- 2017/01/24 17:49
- 更新日時
- 2022/03/25 13:03
- 管理番号
- 埼熊-2016-086
- 質問
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解決
『うしのよだれ 知の自由人叢書』(坪井正五郎著 国書刊行会 2005)のp252に「其出で立ちは和服でゴムカラ、携帯品は(後略)」と記述があるが、この「ゴムカラ」とは何か知りたい。
- 回答
-
服飾および言葉の辞典を確認したが、「ゴムカラ」について記述のある資料は見つからなかった。
備考欄に追記あり。
- 回答プロセス
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1 質問資料を確認する。
『うしのよだれ 知の自由人叢書』(坪井正五郎著 国書刊行会 2005)
p251「明治三十八年七月二十四日、」(後略)とあり、質問の服装の年代は明治38年七月頃と分かる。
p252「其出で立ちは和服でゴムカラ、携帯品は(後略)」とあり。
2 《Google ブックス》(https://books.google.co.jp/ Google)を〈ゴムカラ〉(完全一致検索)で検索する。
『プロレタリア芸術 複製版』(戦旗復刻版刊行会 1980)の1巻1号(昭和2年7月)から1巻5号(昭和2年11月)がヒットする。
『プロレタリア芸術』1巻4号(昭和2年10月)
ヘルミニア・ツーア・ミューレン 中野重治訳「連載 ドイツ国民党」に次の表現あり。
p124「彼は糸目のあらはな上着を撫でた。ゴムカラを叮嚀に拭いた、そして事務室へ入っていった。」
p127「カラを立てて凍えながら」という表現もあり。
3 服飾関係の参考図書を調べる。
『服装大百科事典 上 あ-と』(服装文化協会編 文化出版局 1990)
p80-81「えり 衿 襟 領」の項目に、該当記述なし。
p181-187「カラー collar col」の項目に、該当記述なし。
4 国語辞典を調べる。
5 《国立国会図書館デジタルコレクション》(https://dl.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈ゴムカラ〉で検索する。
6 《聞蔵IIビジュアル》(朝日新聞社)を〈年代:1879-1926年 & ゴムカラ or ごむから〉で検索する。
7 《毎索》(毎日新聞社)を〈年代:全期間1872- & ゴムカラ or ごむから〉で検索する。
8 《ヨミダス歴史館》(読売新聞社)を〈年代:全期間1874- & ゴムカラ or ごむから〉で検索する。
〈その他調査済み資料〉
『日本国語大辞典 第5巻(けんえ-さこい)』(小学館 2001)
『日本国語大辞典 第3巻(おもふ-きかき)』(小学館 2001)
『明治文化全集 別巻 明治事物起源』(明治文化研究会編 日本評論社 1984)
p1441「人造象牙の始」の項に、「只今でも、カラ、カフス、(通常ゴム製と唱へ居れり)(中略)これ後年にいふ所のセルロイドなり。」とあり。
出典の「女学雑誌 245号」を《国立国会図書館デジタルコレクション》(http://dl.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)で確認する。
《国立国会図書館デジタルコレクション》「女学雑誌 245号」(女学雑誌社 1890.12)p545「人造象牙は後来随分応用が広くなるでありませう、只今でも簪丸ばかりでなく、カラ、カフ(通常ゴム製と唱へ居れり)(中略)色々之れで拵えたものが沢山あります。」との記述あり。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1749635 国立国会図書館)10コマ 国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2015年8月9日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣服.裁縫 (593 9版)
- 日本語 (081 9版)
- 辞典 (833)
- 参考資料
- キーワード
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- 服飾
- ゴム
- カラー
- 襟
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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追記(2022年3月25日)
愛知県立大学学術研究情報センターから、下記のとおり情報提供があった。
『New斎藤和英大辞典』(斎藤秀三郎著 日外アソシエーツ 1999)
p466「ごむ」の項に「ゴムカラ a celluloid collar」とあり。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000207244