レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年08月30日
- 登録日時
- 2011/11/09 19:27
- 更新日時
- 2015/03/29 18:15
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-1371
- 質問
-
未解決
『魂の家族を求めて』斎藤学著の中に、1970年代から80年代にかけて、アルコール・薬物・仕事・ギャンブル等への嗜癖が増加した、という記述があるが、実際にどの程度増加したのか統計的なデータを知りたい。
上記4つの依存症以外にインターネット依存(中毒)に関しても調査をしているため、こちらも年代別の患者数の統計データがあれば知りたい。日本国内が困難であればアメリカでのデータでも構わない。
- 回答
-
ご質問のありました、1970~1980年代における「年代別依存症患者数」ですが、該当資料を発見できませんでした。
下記のとおり、関連資料をご案内します。
1 「患者調査」(厚生労働省大臣官房統計情報部)
アルコール依存、薬物依存に関しては、「患者調査」のデータをご参照いただきたいと存じます。
■紙媒体資料について
「患者調査」は、紙媒体で刊行されております。
昭和42年、43年版については、当館にて所蔵があります。
昭和43年版を調査したところ、p113「V 精神及び行動の障害」に「アルコール精神病」の入院・外来患者数の数値がありました。
その他の年度の資料については、所蔵館をお調べすることができます。
該当箇所のコピーの取り寄せや、書籍の取り寄せについては、ご利用中の大学図書館や、当館第2カウンターにてご相談ください。
■インターネット「政府統計の総合窓口」より
H8、H11、H14、H20年については、データが公開されております。
「傷病小分類」→「V 精神及び行動の障害」に、「アルコール使用<飲酒>による精神及び行動の障害」、「その他の精神作用物質による精神及び行動の障害」があります。「XⅨ 損傷、中毒及びその他の外因の影響」の項もあわせてご参照ください。
入院・外来患者数総数の数値があります。
*関連サイト
「政府統計の総合窓口」 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
「NACSIS Webcat」 http://webcat.nii.ac.jp/
「国立国会図書館総合目録ネットワーク」http://unicanet.ndl.go.jp/psrch/redirect.jsp?type=psrch
2 アルコール依存について
関連資料をご案内します。
■雑誌記事「ストレス・コーピングと飲酒行動」(白倉克之著 『心身医学』第38巻5号1998.6)
「わが国のアルコール消費量の変遷とアルコール依存症者の推移」の記述があります。
「図1 アルコール消費量と飲酒者の推移」(出典:厚生省保健医療局精神保険課:わが国のアルコール医療の現状,厚健出版,1993)として、1965~1994までの「純アルコール消費量」「飲酒者人口」「大量飲酒者(推定) 150ml/日以上」の折れ線グラフがあります。
図の説明中に、「大量飲酒者は純アルコール換算150ml/日以上の飲酒者を指し、ほぼアルコール依存者と考えてよい」との記述があります。
上記論文は、当館契約データベースCiniiにて、閲覧、印刷などご利用いただけます。
データベースご利用のお申し込みは、当館第2カウンターにてお願いいたします。
所蔵資料
■『アルコール性障害』(齋藤 利和/著 新興医学出版社 2006 資料コード8133133822 1階493.156サ)
第1章「わが国の飲酒実態」に「わが国の酒量の消費量の推移」「酒の嗜好の変化」「飲酒人口」の記述があります。
■『薬物・アルコール依存の臨床』(金剛出版 1986 資料コード8120249867 書庫)
p105に、「精神科入院アルコール症者の全精神科入院患者に対する比率」に関する記述があります。出典(調査名)について、巻末注に記述があります。
3 薬物依存
関連資料をご案内します。
所蔵資料
■『薬物・アルコール依存の臨床』(金剛出版 1986 資料コード8120249867 書庫)
p27に「薬物事犯検挙(歩道)人員」(警察庁 昭和59資料)のグラフがあります。
昭和29~58年までの、「シンナー」「覚せい剤」「大麻」「麻薬」による検挙者数の折れ線グラフです。
p28に「薬物事犯検挙人員年齢別構成比」(警察庁 昭和55)のグラフ、表があります。
p105に、「精神科入院アルコール症者の全精神科入院患者に対する比率」に関する記述があります。
■『薬物依存Q&A』(ミネルヴァ書房 2006 資料コード8133137320 1階493.155マ)
巻末資料に薬物別の検挙者数のグラフがあります。
4 仕事依存
「Cinii」で検索した結果、下記の雑誌記事等を発見しました。
内容が確認できませんが、コピーのお取り寄せを希望される場合には、ご利用の大学図書館や当館等にご相談ください。
■雑誌記事「仕事中毒症」(桃生寛和 『心身医療』 6, p307-310, 1994 当館未所蔵)
5 ギャンブル依存
「Cinii」で検索した結果、下記の雑誌記事等を発見しました。
内容が確認できませんが、コピーのお取り寄せを希望される場合には、ご利用の大学図書館や当館等にご相談ください。
■「わが国におけるギャンブル依存症の現状と課題」(『日本アルコール・薬物医学会雑誌』44(4), p320-322, 2009-08-28
当館未所蔵)
6 ネット依存
「Cinii」で検索した結果、下記の雑誌記事等を発見しました。
内容が確認できませんが、コピーのお取り寄せを希望される場合には、ご利用の大学図書館や当館等にご相談ください
■「インターネット依存症の実態 (特集 依存症の研究)」(『プシコ』2(4), p62-67, 2001-04 当館未所蔵)
■雑誌記事「インターネット依存症の実態調査と分析」(『パーソナルコンピュータ利用技術学会全国大会講演論文集』5 2010 当館未所蔵)
その他
■「平成23年版 情報通信白書」
インターネットサイト「政府統計の総合窓口」より、キーワード「ネット依存」で検索すると、「平成23年版 情報通信白 書」等がヒットします。
当館所蔵
■「テクノ依存症--増えるネット依存症例 趣味や外出で気分転換を」(『日経メディカル』2001.1号 資料コード8510437274 p129-131 書庫)
インターネット依存症に関する簡単な記述があります。
7 類縁機関紹介
関連機関をご案内します。
個人の方でも、直接おたずねいただくことができます。
■国立国会図書館支部 厚生労働省図書館
http://library.mhlw.go.jp/
電話、メールなどによる問い合わせが可能です。
■(財)厚生労働統計協会
http://www.hws-kyokai.or.jp/#
「患者調査」を刊行している団体です。
電話、メールなどによる問い合わせが可能です。
8 調査済み資料・サイト・データベース
「国立国会図書館 リサーチナビ」
調査方法が調べられます。「患者」「統計」等のキーワードで調査しました。
http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/
CiNii(学術論文を検索できます) http://ci.nii.ac.jp/
国立国会図書館 雑誌記事索引 http://opac.ndl.go.jp/
政府統計の総合窓口 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
『壊れる日本人 ケータイ・ネット依存症への告別』(新潮社 2005 資料コード8132844220 書庫)
『やめたくてもやめられない』(洋泉社 2007 資料コード8133512154 1階493.155 )
『飲酒症』(中央公論社 1986 資料コード8110251692 書庫)
『嗜癖の時代 嗜癖の時代』(集英社 1994 資料コード8121281475 書庫)
『「依存」する心理 指しゃぶりを止められない大人たち』(日本実業出版社 1997 資料コード8130942492 書庫)
中日新聞データベース
- 回答プロセス
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- 文献紹介
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- 登録番号
- 1000096374