レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年03月04日
- 登録日時
- 2010/03/04 16:35
- 更新日時
- 2013/06/02 12:39
- 管理番号
- 11074
- 質問
-
未解決
ヤングアダルト世代の読書の必要性を論じた「YAがアイデンティティーを確立し、自己実現を目指すためには、YAが潜在的に求めているものに答えてくれる著作が必要になる。」の文中の「自己実現」の意味を知りたい。
- 回答
-
当館が所蔵する次の資料の、ヤングアダルトサービスがどんなサービスかを記述した箇所を見たが、
「自己実現」という言葉を用いた事例を見つけることはできなかった。
・『ヤングアダルト・サービスの秘訣-公共図書館ジェネラリストへのヒント』(ルネ・J.ヴィランコート/共著
アメリカ図書館協会公共図書館部会・ヤングアダルト図書館サービス部会/共著 井上靖代/訳
日本図書館協会 2004年)〔当館請求記号:0150 Ⅴ2〕
第1章ヤングアダルト・サービスの哲学 なぜ10代にサービスするのか?の項及びなぜ10代はほかの
年代と違うのかの項(1~9頁)
・『ヤングアダルトに対する図書館サービス方針』(ヤングアダルト図書館サービス協会(YALSA)/著
ヤングアダルト・サービス研究会/訳 半田雄二/監訳・解説 日本図書館協会 1999年)
〔当館請求記号:0162 Y11〕
定義の章及びヤングアダルトと図書館の章(9~12頁)
・『ヤングアダルトサービス入門』(半田雄二/著 半田雄二論文集編集委員会/編 教育史料出版会
1999年) 〔0150 H1〕
3章サービス拡大期 ヤングアダルトサービスの概要(105~112頁)
次に、社会学や教育学などの用語辞典を調査したところ、『教育心理学小辞典』(三宅和夫/〔ほか〕編
有斐閣 1991年)に、「自己実現」についての概念が複数示されていて、お問合せの文中に用いられている
「自己実現」の意味を理解するのに参考になると思われるので、紹介した。
・『教育心理学小辞典』(三宅和夫/〔ほか〕編 有斐閣 1991年) 〔当館請求記号:37140 M6〕
「自己実現」の項(133頁)
「自己実現 研究者によって多少異なった意味で用いられる概念であるが、通例、生活体が
自らもつ潜在的可能性をあますところなく発現し、完全な発達を遂げること、あるいは
その過程を意味する。
K.ゴルトシュタインは、生活体は生来的にその能力を最高度に発揮しようとする傾向をもつとし、
これを自己実現と呼んだ。
A.H.マズローは、人間の基本的欲求として、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛情の欲求、
尊重の欲求、自己実現の欲求の5つをあげ、それらは生理的欲求から自己実現の欲求へと
一種の階層構造をなすと考えた。
そして、高次の欲求はそれより低次の欲求が部分的にせよ充足されたとき初めて出現するとし、
下位の4種の欲求が充足されたとき自己実現の欲求が出現するとした。
また、K.ホーナイは、「真の自己」が発達・成長する過程を、C.G.ユングは、意識と無意識
あるいは人格の全側面の調和的融合によって個人のもつすべての資質が発現する過程を、
自己実現と呼んでいる。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 読書.読書法 (019)
- 参考資料
- キーワード
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- ヤングアダルトサービス
- 読書指導
- 自己実現
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000064362