レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年3月7日
- 登録日時
- 2010/05/09 14:09
- 更新日時
- 2010/12/10 16:00
- 管理番号
- 相大-H21-0047
- 質問
-
解決
・「分限者」(ぶげんしゃ/ぶんげんしゃ)という言葉があるが「大分限者」は何と読むか。
・その他、「大○○」という言葉があった場合、オオなのかダイなのか読み方の規則が知りたい。
- 回答
-
基本的には
“大”の直後の漢字を訓読みする場合は“オー”
音読みする場合は“ダイ”“タイ”と読むため、『ダイブゲンシャ』か『ダイブンゲンシャ』と思われるが、
例外も多いことを伝えた。
- 回答プロセス
-
・以下の辞典類を確認したが「分限者」は「ブゲンシャ」または「ブンゲンシャ」と読むことのみ記載あり。
「大分限者」は凡例等にも記載なし。
『三省堂国語辞典 第6版』 見坊豪紀/編 三省堂 2007 【S25265869 R813.1】
『旺文社国語辞典 第10版』 松村明/編 旺文社 2005 【S25185422 R813.1】
『広辞林 第6版』 三省堂 1988 【S23161326 R813.1】
『大辞林 第3版』 松村明/編 三省堂 2006 【S25186750 R813.1】
『広辞苑 第5版』 新村出/編 岩波書店 1998 【23313125 R813.1】
『岩波古語辞典 補訂版』 大野晋/編 岩波書店 1994 【S28849776 R813.6】
・インターネットGoogleで検索。キーワード「大分限者 読み方」
「特別な言葉の読み方辞典(1) 「大」「所」などの付く語(音訳の部屋)」のサイト
http://hiramatu-hifuka.com/onyak/kotob-01.html (2010.5.11最終確認)によると、
<一般的に大のあとに漢語(呉音)-音読みの語-がくると(ダイ)>
<一般的に大のあとに和語-訓読みの語-がくると(オオ)> と読むことがわかる。
・上記のサイトに出典として紹介されていた以下の資料を確認した。
『NHK放送のことばハンドブック』 日本放送出版協会 1987 P67 【S07466105 R814】 に「大」のつく語の読みの記載あり。
[ダイ](呉音)…大寒 大願成就 大罪 大事 大上段 大道 大同小異 大力 大黒柱
[タイ](漢音)…大安 大気 大義名分 大業 大系 大志 大敵 大道 大破大輪 大略 大漁
[オー](訓)…大当たり 大一番 大入り 大歌舞伎 大看板 大御所 大散財 大地震 大所帯
大勝負 大掃除 大立役者 大手 大名題 大吹雪 大昔
『角川新字源』 小川環樹/編 角川書店 1988 P111 【S07355357 813】 によると、
分限の読みは(ブゲン又はブンゲン)であり、どちらも音読みである。
以上のことから、この言葉の読み方は「ダイブゲンシャ」又は「ダイブンゲンシャ」と思われる。
・その他に、以下の資料を確認したが全て記載なし。
『今様こくご辞書』 石山茂利夫/著 読売新聞社 1998 【S15876311 814】
『音訳マニュアル』 全国視覚障害者情報提供施設協会/編 全国視覚障害者情報提供施設協議会
2006 【S21404348 378】
『目からうろこ小学生のにほんご大疑問』 日本語を考える会/著 講談社 2000 【S18917146 J81】
※【 】内は自館の資料コードと請求記号
- 事前調査事項
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・点訳の勉強をしていて、その課題に出ている。 ・出典の明確な情報が必要なため、ネット情報は不可という指定あり。
・黒田官兵衛についての文章の中に出てきた言葉だが、出典は不明。
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 語彙 (814)
- 参考資料
- キーワード
-
- 分限者
- 大分限者
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言語
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000066569