レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年11月18日
- 登録日時
- 2012/03/13 11:04
- 更新日時
- 2012/06/03 11:01
- 管理番号
- 埼熊-2011-184
- 質問
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解決
親鸞の弟子で後鳥羽上皇の息子である嘉念坊について書かれた本はないか。子どもにも読ませたいのでやさしく書かれている本がよい。
- 回答
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子ども向きの資料1点を紹介する。
その他は、内容が専門的すぎるか、当時の「かな・漢字」等が使われていて、平易ではない。
『濃飛歴史人物伝』(濃飛の歴史を語る会監修・執筆 岐阜新聞社 2009)
- 回答プロセス
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嘉念坊について書かれた資料を探索する
『人物レファレンス事典 古代・中世・近世編〔2〕(せ-わ) 新訂増補』(日外アソシエーツ 1996)
p1348〈善俊〉で2名記載あり。時代、宗派から推測して(2)「鎌倉時代後期、浄土真宗の僧」が該当の人物と思われる。
『日本仏教人名辞典』(石川力山〔ほか〕編集 法蔵館 1992)
p440-441〈善俊〉の項あり。「号:嘉念坊」
『佛教大辞彙 4 シチカジヨウ-センレン』(龍谷大学編 冨山房 1978)
p3007〈ゼンシュン 善俊〉の項あり。
「真宗。親鸞聖人の門弟。嘉念坊と号す。(以下略)」
『真宗新辞典』(法蔵館 1992.9)(110974680)
p321-322〈ぜんしゅん 善俊〉の項あり。
「建保2年1214-弘安5年1282(69)。大谷派高山別院照蓮寺の開基。号:道伊、嘉念坊。(以下略)」
『飛騨史考 中世編』(岡村守彦著 桂書房 1988)
p44-47〈飛騨真宗の始祖願智坊〉の項に、以下の記述あり。
「戦国時代以後、飛騨真宗の中心をなした照蓮寺の伝説によれば、飛騨国の浄土真宗は、鎌倉中期、親鸞の弟子嘉念坊善俊が白川郷に移り住んで布教を始めたのを最初とし、その嘉念坊道場が後の照蓮寺であるという。(中略)しかし、照蓮寺の開祖とされる善俊なる僧が鎌倉時代に実在したことを示す史料は全くなく(以下略)」とあり。
p128-138〈内島氏と善俊と一揆〉の章あり。
p348〈補注3 善俊の没年について〉で、善俊の没年に関する疑問を提示している。
『大系真宗史料 文書記録編 11 一向一揆』(真宗史料刊行会編 法蔵館 2007)
p279-282「光曜山岷江記(抄)」の中に、善俊に関する伝記的記述あり。
『佛教大辞彙 4』(龍谷大学編 冨山房 1978)
p3007〈ゼンシュン 善俊〉に、「親鸞聖人の門弟。嘉念坊と号す。後鳥羽天皇第12の皇子。健保2年を以て生る。(中略)弘安5年3月3日寂す。壽69。」とあり。
児童向け資料の探索する
上記資料はいずれも難易度が高いと判断。
未所蔵(市町村所蔵)資料に、親鸞の伝記2点あり。 ※内容については未確認。
「学習漫画 人物日本の歴史 7 鎌倉時代 2」(笠原一男責任編集・考証 集英社 1987)
「歴史人物なぜなぜ事典 ぎょうせい学参まんが 9」(ぎょうせい 1990)
出版情報から探索する
《本やタウン》《紀伊国屋Bookweb》を〈嘉念坊〉で検索。
『濃飛歴史人物伝』(濃飛の歴史を語る会監修・執筆 岐阜新聞社 2009)
p30-33「飛騨に真宗を広めた嘉念坊善俊」の項あり。
活字も大きく固有名詞にふりがなあり。
善俊ゆかりの岐阜県図書館の所蔵を探索する
《岐阜県図書館Web-OPAC》を以下のキーワードで検索。
〈嘉念坊〉10件ヒット。〈善俊〉6件ヒット
埼玉県立で所蔵していたるのは、上記『濃飛歴史人物伝』のみ。
《カーリルローカル》で横断検索
下呂・瑞浪・飛騨・郡上・高山の各市立図書館の所蔵がヒットする。
児童でも理解可能な可能性があるのは、飛騨市図書館所蔵の以下の資料。
「ひだびとのあしあと」(飛騨教育史学研究会編 岐阜新聞社出版局 1999)
その他の記述のなかった調査済み資料
『親鸞とその弟子 法蔵選書 7』(石田瑞麿著 法蔵館 1981)
『親鸞辞典』(菊村紀彦編 東京堂出版 1978)
『まんが日本の高僧 7 親鸞 教科書にでてくる人物』(ひろさちや原作 鈴木出版 1998)
『世界大百科事典 2005年改訂版 31 索引』(平凡社 2005)
『人物レファレンス事典 古代・中世・近世編〔1〕(あ-す)新訂増補』(日外アソシエーツ 1996)
『人物レファレンス事典 古代・中世・近世編 2(1996-2006)あ-す 新訂増補』(日外アソシエーツ 2007)
『人物レファレンス事典 古代・中世・近世編 2(1996-2006)せ-わ 新訂増補』(日外アソシエーツ 2007)
『真宗人名辞典』(赤松徹真〔ほか〕編 柏原祐泉監修 法蔵館 1999)
『日本仏家人名辞書』(鷲尾順敬編纂 東京美術 1987)
p709〈ゼンシュン 善俊(1417)〉の項があるが、年代が合わない
名前の後の年号は西暦ではなく皇紀(参考:親鸞 西暦1173-1262 皇紀1833-1922)
『小学生の日本文学全集 4 親鸞と日蓮』(学燈社 1972)
『愛と真実の人びと 9 親鸞』(岩崎書店 1986)
『親鸞 少年少女新伝記文庫 13』(永井明著 金子書房 1957)
『日本の偉人6年生』(実業之日本社 1965)
『世界名言集 4 親鸞名言集』(ポプラ社 1971)
『親鸞白い道』(三国連太郎著 西村繁男著 旺文社 1987)
『しんらんさま』(中川正文著 小島直絵 すずき出版 1973)
『しんらんさま』(石橋勇文 宮村長絵 東方出版 1978)
『まんがお寺を知る本 修学旅行・社会科見学に役立つ 4 比叡山と高野山』(ひろさちや原作 鈴木出版 1997)
『日本の歴史人物 ポプラディア情報館』(佐藤和彦監修 ポプラ社 2006)
- 事前調査事項
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図書館で借りたマンガの親鸞の伝記に、親鸞のそばについて一緒に布教していた姿を覚えている。
「日本人名大事典」(平凡社)、「朝日日本歴史人物事典」(朝日新聞社)、「世界伝記大事典」(ほるぷ出版)に記載がない。「うちのお寺は浄土真宗」(双葉社)「親鸞・別冊太陽」「真宗小事典」(法蔵館)にもなし。
- NDC
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- 寺院.僧職 (185 9版)
- 参考資料
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- 『濃飛歴史人物伝』(濃飛の歴史を語る会監修・執筆 岐阜新聞社 2009)
- キーワード
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- 善俊(ゼンシュン)
- 親鸞(シンラン)
- 伝記
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000103514