レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年05月03日
- 登録日時
- 2015/12/19 10:44
- 更新日時
- 2022/09/18 14:22
- 管理番号
- S-5040
- 質問
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解決
織田信長が好んだ小歌で「死のうは一定 しのび草には何をしよぞ~」というものがあるらしい。この歌のヨミ、意味などについて知りたい。室町時代の小歌。
また、この小唄を歌っている音源があれば聞きたい
- 回答
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『新訂信長公記』によれば、「死のふは一定(いちじょう)、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすのよ」、
『新潮日本古典集成53』の解説では、「死なうは一定、しのび草には何をしよぞ、一定かたり遺すよの」となっている。
歌の意味は「人間はだれでも死ぬもの、生きたときのことをしのぶものとして、生きているあいだになにをしておこうか。
人は、きっとそのことを思い出として語ってくれるだろうよ」。(『信長戦記』による)。
『新潮日本古典集成 53閑吟集 宗安小歌集』(289.1/オ) 002981900
『信長公記新訂』(289.1/オ)4-404-02493-2
『信長戦記 信長公記の世界』(289.1/オ)4-315-51245-1
- 回答プロセス
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1.「小唄」関連の資料にあたる→×(調べる中で「小唄」と「小歌」は違うものとわかる)
2.Googleで「信長」「小唄」「小歌」「死のうは一定」「しのび草」などを組み合わせ検索
→当該の小唄が『信長公記』に載っていることがわかる。
また、「ますます日本!-国史編-」(http://masmas.jp/kkks/c/7/7-3.html)に“『閑吟集』……宗長による編纂。
「死のうは一定、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすよの……」などといった、小歌を大成。”との記述あり。
3.『新潮日本古典集成 53 閑吟集』(000417816)を確認。→閑吟集には収録なし。解説p244に信長が好いたと当該小歌が紹介されている。出典は『信長公記』。
4.『信長公記』および『信長戦記』(『信長公記』の現代語訳)を確認。
→当該小歌およびその意味あり。
『現代語訳 信長公記』(978-4-046000019)p95
『現代語訳 信長公記(全)』(978-4-480-09777-4)p62にも小歌および意味あり。
5,小唄、長唄などの分類(911.6)をブラウジング→楽譜や節まわしのような情報はなし
6,Googleにて「中世」「小歌」「歌唱」をキーワードに検索→該当の小歌ではないが、「文化デジタルライブラリー」(日本芸術文化振興会)内に中世の小歌「七つ子」の参考動画あり。同様の小歌として参考までに紹介した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝記 (28 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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①信長公記 新訂. 太田牛一 [著] , 桑田忠親 校注 , 太田, 牛一, 1527- , 桑田, 忠親, 1902-1987. 新人物往来社, 1997.(289.1/オ)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002589134-00 , ISBN 4404024932 -
②信長戦記 : 信長公記の世界. 志村有弘 著 , 志村有弘. 教育社, 1991.(289.1/オ)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I066431472-00 , ISBN 4315512451 -
太田牛一 著 ; 中川太古 訳 , 太田牛一 , 中川太古. 現代語訳信長公記. KADOKAWA, 2013. (新人物文庫 ; 286)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I073600823-00 , ISBN 9784046000019 -
太田牛一著 ; 榊山潤訳 , 太田, 牛一 , 榊山, 潤. 現代語訳信長公記(全). 筑摩書房, 2017. (ちくま学芸文庫, [オ-25-1])
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I005155864-00 , ISBN 9784480097774
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①信長公記 新訂. 太田牛一 [著] , 桑田忠親 校注 , 太田, 牛一, 1527- , 桑田, 忠親, 1902-1987. 新人物往来社, 1997.(289.1/オ)
- キーワード
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- 一般書
- 織田信長
- 小唄
- 死のうは一定
- 小歌
- しのび草
- 歌唱
- 中世
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000185999