レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/12/14
- 登録日時
- 2007/04/12 02:10
- 更新日時
- 2007/04/25 10:30
- 管理番号
- 埼熊-2006-090
- 質問
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解決
神奈川県にある箱根神社の別当寺「金剛王院東福寺」の歴代別当の名前を知りたい。
- 回答
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以下、歴代別当名の記載のある資料を紹介した。
1 『戦国織豊期の社会と儀礼』(吉川弘文館)
p396-416「鎌倉・室町期の箱根権現別当」の項に聖占仙人から4世万巻上人、<鎌倉・室町期箱根権現別当一覧(18世源良~海実)、戦国期別当長綱・融山・亮山に関する詳述あり。
2 『群書類従 2』p330-336「筥根山縁起并序」の項
3 『神道大系 神社編 21』
p255-279「筥根山縁起并序」「箱根山略縁起」の項
資料2と3には聖占仙人から19世行実に至る詳述あり。
4 『新編相模国風土記 2』(雄山閣出版)p97ー100「別当金剛王院」の項
聖占仙人から19世行実まで記述あり、43世亮山、さらに60世まで言及。
5 「箱根山町誌 1」(鶴ヶ島図所蔵)
p205-206「箱根山座主(別当職)世代表」の項に1世聖占仙人から43世亮山、正徳院までの系統図あり(中略あり。資料4に基づいた系統図だが問題も多いとある)。
6 「箱根神社大系 上・下」(名著出版 1980:国会図、神奈川図、静岡県図所蔵)
上巻(p39ー41)「筥根山東福寺金剛王院累世」に天保年間の別当定寂(68世)まで掲載。
下巻(p288-290)「別当系図」に定寂より11代前の別当降雅まで掲載
- 回答プロセス
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該当項目について『日本神社総覧』『日本史小百科 神社』『日本神祇由来事典』『日本歴史地名大系 14』を調べる。記述によると金剛王院東福寺は、757年万巻創建と伝わる箱根権現の別当寺。19世行実から座主職改め別当と称し、確実な史書に別当名が現れるのは行実からであると記述あり。
自館目録を<箱根権現>で検索、ヒットした『戦国織豊期の社会と儀礼』p396-416に<鎌倉・室町期の箱根権現別当一覧>及び戦国期も含め、参考文献や各別当に関する詳細な記述が見つかった。
根拠資料として「筥根山別当東福寺金剛王院累世」(箱根文書)、「別当系図」(「箱根神社大系 上・下」(県内所蔵なし 国会図、神奈川図、静岡県図所蔵)があり、その他の史料に拠る別当名も存在すると記述あり。
引用資料「筥根山縁起并序」を調査した。『神道大系 神社編 21』p255-179及び『群書類従 2』p330-336に収録されている。聖占仙人から4世万巻上人(東福寺1世ともいう)、そして19世行実に至る詳しい記述があり。
参考文献の中で、問題も多いとあるが、『新編相模国風土記 2』の記述を基とした「箱根山町誌 1」(県内公共図)p205-206「箱根山座主(別当職)世代表」の項<1世から正徳院までの系統図(中略あり)>を紹介した。
- 事前調査事項
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『箱根神社』(浜田進 箱根神社出版)p323-32には箱根権現信仰の基礎を築いた万巻上人の供養塔や歴代別当の墓について記述あり。
《Google》を<箱根神社 & 歴代別当>で検索した「神紋と社家の姓氏」のWebページに19代行実からの別当職名の掲載があった。
- NDC
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- 神社.神職 (175 9版)
- 参考資料
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- 『戦国織豊期の社会と儀礼』(吉川弘文館)
- 『群書類従 2』
- 『神道大系 神社編 21』
- 『新編相模国風土記 2』(雄山閣出版)
- 『日本神社総覧』
- 『日本史小百科 神社』
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『日本神祇由来事典』
- キーワード
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- 神社
- 別当
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- その他
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000034493