レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年02月10日
- 登録日時
- 2012/07/03 21:04
- 更新日時
- 2015/04/01 17:20
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-1792
- 質問
-
未解決
江戸中期に活躍した甲冑師・根尾正信の生没年が知りたい。甲冑について詳しい人がいれば紹介してほしい。
- 回答
-
根尾正信の生没年は見つけることができませんでした。
また、甲冑について詳しい方も存じておらず、ご紹介することもできません。
お力になれず申し訳ありません。
以下、ご参考までに、当館所蔵の資料で調査した結果をお伝えします。
『根尾村史』根尾村編・刊 1980 「第3章 古代・中世の根尾」(p77)
「第4節 信長と根尾氏」の最後「根尾氏の系譜」の項に以下の記述があります。
-----(引用はじめ)-----
根尾氏の系譜
根尾氏は「美濃国本巣郡の根尾邑より起る、南朝の忠臣を出せし氏」と姓氏家系大辞典にある、根尾氏は此の地より発生するとしている。
「鎧つくり」「鎧細工」「物具細工」などと云われる甲冑師の各派の中に根尾派がある。その派の内、根尾正信は「曲筋兜百弐拾間」の制作を得意として高名である。
-----(引用おわり)-----
『美濃国根尾甲胄師根尾和泉守正信論』吉田幸平著・刊 1969
「第3章 甲冑師・根尾和泉守正信」(p20-26)
『日本甲冑の新研究』の「根尾派」の項および『古今鍛冶早許出』の末尾の甲冑師名鑑の記述(明珍家脇出来之次第として、「和州住 根尾政信……64間の筋甲、義通に似たり、面鎧、宗安の如く上手なり」云々とあること)を引用し、根尾派の特徴を挙げたうえで、以下のように論じています。
-----(引用はじめ)-----
以上の史料から考察される事は「名甲図鑑続輯」掲載の120間享保の頃とある根尾正信とすれば天文16年から163年の差があり、全然別人である事が判る。根尾正信は、根尾一族の末裔である事は云うまでもないが、筆者が『甲冑全書』其の他で云う板所城主根尾和泉守正信其の人ではなく、
(中略)
甲冑師根尾は近代根尾正信であり、根尾から招かれたと云うよりも吉野朝時代、大和に移住した根尾一族の末裔であると云うことが以上で理解されるであろう。
-----(引用おわり)-----
その他、以下の資料でお調べしました。
★が付いている資料は該当する記述があり、貴館で所蔵が確認できた資料です。
×が付いている資料は該当する記述がみつからなかった資料です。
『岐阜史学 第4巻』岐阜史学会編・刊 1963 p17-19
★『日本甲冑の新研究 上巻』山上八郎著・山上淑子刊 1928 p480
★『図録 日本の甲冑 武具事典』笹間良彦著 柏書房 1981 p448
★『新甲冑師銘鑑』笹間良彦著 里文出版 2008 p198
×『日本甲冑名品集』笠間良彦 飯田稔共著 雄山閣刊 1968
×『挂甲の糸譜』 末永雅雄・伊東信雄著 雄山閣刊 1979
×『図解日本甲冑事典』笹間良彦著 雄山閣出版刊 1988
×『日本甲冑の基礎知識』山岸素夫・宮崎 真澄著 雄山閣出版刊 1990
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 金工芸 (756 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000108128