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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000047441
提供館
(Library)
国立国会図書館(National Diet Library) (1110001)管理番号
(Control number)
B2007M1652
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2008年09月19日 02時11分更新日時
(Last update)
2008年09月19日 10時05分
質問
(Question)
戦前、戦中の日本の航空無線器(電波兵器)史のわかる資料を探しています。
 なお、貴館OPACで『日本無線史 第11巻』(548-D53n)、『決戦産業人読本』(YD5-H-302.1-D25ウ)を検索しましたが、該当しないでしょうか。
回答
(Answer)
NDL-OPACの「一般資料の検索/申込み」でタイトルに「軍 無線」、「航空 兵器」、「電波兵器」などを入力して検索したところ、当館東京本館所蔵の以下の和図書がありました。以下、【 】内は当館請求記号です。

(1)『日本無線史. 第9巻 陸軍無線史』(電波監理委員会編 電波監理委員会 1951 【548-D53n】)
 貴館からお知らせいただいた上記資料について、照会事項欄には「第11巻」と記載されていましたが、陸軍無線史は第9巻でした。第10巻が「海軍無線史」となっていますが、当館では所蔵しておりません。「第一章 総説」、「第二章 各種機関の沿革」、「第三章 無線兵器の変遷」、「陸軍無線史年表」からなります。第三章では各制式無線兵器の解説が一部写真付きで記述されています。この資料が貴館からお尋ねいただいた内容に最も合致したものと思われますが、この資料は劣化しているため、図書館間貸出の対象外かつ複写も禁止となっています。

(2)『陸軍航空兵器の開発・生産・補給』(防衛庁防衛研修所戦史室編 朝雲新聞社 1975 【AZ-663-10】) 
 防衛庁防衛研修所戦史室が編集している資料なので、この分野の「正史」的資料といえる資料です。経年的に記述されており、以下「航空無線(電波兵器)」が見出しとなっている部分を列挙します。
 ○第一編 満州事変後までの陸軍航空兵器(明治後期~昭和十年)
 航空無線器材 p.21-22
 明治45年パーセバー航空船に装着するテレフンケン式無線電信機の試験を行い、大正7年同東京砲兵工廠が無線機を模倣生産したことなど、草創期の陸軍航空無線の概略を記述しています。
 航空無線の発達 p.32
 第一次世界大戦における航空無線の発達の概略を記述しています。
 八七、八八式飛行機用無線機 p.72-73
 大正14年陸軍通信学校が設立され、昭和3年無線電信機が制式化されますが、外国製品をそのまま採用したものであることが記されています。
 九四式無線機 p.114
 短波使用の九四式無線機が昭和12年制式化されたことが記されています。
 ○第二編 世界動乱に処する陸軍航空兵器(昭和十年~十六年中期)
 航空用無線通信器材の審査権の移管 p.128-129
 兵器の審査権が陸軍技術本部から航空本部に移管され、器材自体の審査研究は陸軍通信学校が行い、機上装備の審査研究を航空本部が行う、という「二本立て」を解消したことが記されています。
 九六式飛行機用無線機 p.152
 九四式をより小型化した九六式飛行機用無線機が昭和13年制式化されたことが記されています。
 地上方向探知機の実用化促進 p.163
 無線航法研究の手始めとして短波無線方向探知機による連合方位測定の研究を始め、昭和14年「地一号方向探知機」が製作されたことが記されています。
 機上方向探知機の実用 p.166-167
 重爆撃機が重慶のような中国奥地に出動するようになり、機上方向探知機が必要となって、ドイツから輸入したテレフンケン式機上方向探知機をもとに、「飛一号方向探知機」が昭和14年仮制式化されたことが記されています。
 無線雑音防止の問題化 p.167
 戦闘機用無線機の電気的雑音が問題化したこと、その対策研究の進展が記されています。
 陸軍航空兵器研究方針 p.224-238
 対ソ連(北方)を重視した従来の研究方針を変換し、「南進」に対応した研究方針が策定されました。p.234-236が航空無線器材です。
 九九式飛行機用無線機 p.252
 昭和16年制式化された九九式飛行機用無線機は雑音や出力の面で問題はあったものの、部品の統一が図られ、補給が容易になったことが記されています。
 無線航法器材 p.253
 方向探知機に加えて、無線航法器材として航法用送信機と盲目着陸装置が実用化されたことが記されています。
○第三編 大東亜戦争間の陸軍航空兵器(昭和十六年後期~二十年中期)
 電波兵器 p.322-323
 南方作戦で米軍から鹵獲した対空用固定式電波警戒機と高射砲算定用移動式電波標定機について記されています。
 電波兵器の開発 p.342-346
 反射電波を利用した警戒機、電波高度計、電波暗視機の開発、生産について記されています。
 研究機関の統合による電波兵器の開発 p.411-417
 戦争の進展とともに電波兵器の戦力化が戦局を左右することが認識され、昭和18年電波兵器専門研究機関として多摩陸軍技術研究所が設立されます。同研究所の組織、研究室の概略の記述があり、「電波兵器研究方針(案)」の全文(p.414-415)があります。同研究所で試作された機上電波警戒機、機上電波標定機、電波妨害機、地形判別機、電波高度計、電波探索機についての記述があります。
 陸海軍電波技術委員会の設置 p.427-428
 陸海軍の技術提携を目的とする委員会の一つで昭和18年設置されたことが記されています。
 機上電探機の不調 p.479-480
 昭和19年パレンバン空襲の激化により、夜間哨戒能力をもつ電探中隊が編成されたが、機上電波警戒機の不調、整備不良、要員の練度不足により不満足な結果に終ったことが記されています。
 雷撃用法への電波兵器の活用 p.485-486
 昭和20年機上電波警戒機(タキ-一三)を使用して夜間雷撃を実施したことが記されています。
 電波戦の登場 p.486-488
 通信傍受、妨害片を使用した通信妨害について記されています。
 邀撃戦闘への電波兵器の活用促進 p.513-515
 夜間の邀撃戦闘用の電波誘導機について記されています。

(3)『決戦産業人読本』(大日本電気会,日本電気新報共編 日本電気新報出版部
 1944 【YD5-H-302.1-D25ウ】 (マイクロフィッシュ))
 「戦争と電波兵器」(中山竜次)p.249-269が該当部分です。著者は電気通信協会会長の民間人です。方向探知機、海陸の連絡、海空の連絡、陸と空の連絡、ラジオ・ビーコンによる電波誘導、ラジオ・ロケーターによる敵機の電波探知、ラジオ・ゾンデによる気象観測、および謀略放送について外国(主としてドイツ)と日本の例を紹介しています。
 以下の図書も調査しましたが、お尋ねの事項について特に詳細な情報は見当たりませんでした。

(4)『海軍航空概史』(防衛庁防衛研修所戦史室編 朝雲新聞社 1976 【GB551-46】)
 航空無線・無線兵器に関して特に詳細な記述は見当たりませんでした。

(5)『日本陸海軍航空兵器開発史概論 第2版』(〔防衛研修所〕 1978 【AZ-675-E51】)
 航空無線・無線兵器に関して特に詳細な記述は見当たりませんでした。

(6)『航空無線60年史 : 空の安全を支えた無線』 (航空無線会編 航空無線会 1985 【DK237-3】)
 戦前・戦中の軍事航空無線に関する記述は見当たりませんでした。

 また、雑誌記事索引を「電波兵器」で検索した結果の中に、当館東京本館所蔵の以下の記事がありました。
(7)
 論題:旧日本陸軍の電波兵器の思い出話
 著者:辻豊
 収載誌名・巻号年月:軽金属溶接 45(7) (通号 535) [2007.7]
 ページ:p.355-357
 当館請求記号:Z17-631
 著者が16歳で志願した太平洋戦争末期の陸軍電波兵器整備乙種特別幹部候補生としての体験記です。レーダーの概要、仕組み、実戦配備に関する記述があります。
(8)
 論題:資料 旧陸軍技術本部の電波兵器研究報告--太平洋戦争開戦当初の状況
 著者:鈴木普慈夫
 収載誌名・巻号年月:科学史研究. [第2期] 41(224) [2002.冬]
 ページ:p.221-230
 当館請求記号:Z14-82
 旧陸軍技術本部に所属していた著者の祖父の遺品に含まれていた同本部による電波兵器に関する研究報告書(題名、氏名等のないタイプ印刷資料)を紹介したものです。陸海軍のレーダー研究に関する他資料への参照もあります。
(9)
 論題:日本の通信技術発達史 日本陸海軍の秘密電波兵器(1)
 著者:長田栄
 収載誌名・巻号年月:月刊フェスク (通号 204) [1998.10]
 ページ:p.46-51
 当館請求記号:Z2-1207
 戦前の通信事情(日本における無線通信の発達、戦前日本国内の電信・電話、超短波無線電話)、日本の軍用通信(陸軍の通信器材、海軍の通信設備、軍用機の通信、米軍の通信)、電波兵器の開発(新兵器、電探開発の遅れ)からなります。
(10)
 論題:日本の通信技術発達史 日本陸海軍の秘密電波兵器(2)
 著者:長田栄
 収載誌名・巻号年月:月刊フェスク (通号 205) [1998.11]
 ページ:p.37-41
 当館請求記号:Z2-1207
 旧海軍の電探(電探の型式、電探装備、電探の性能、電探のテスト)、旧陸軍のタ号兵器(高射砲射撃用電波標定機、タチ改四型、タチ二型)、飛行機搭載用電探(タキ一型、H6号、機上電探の電源)、米国のレーダー技術との違い(米国のレーダーとの比較、表示装置、当時の日本の優れた技術)からなります。
(11)
 論題:日本の通信技術発達史 日本陸海軍の秘密電波兵器(3)
 著者:長田栄
 収載誌名・巻号年月:月刊フェスク (通号 206) [1998.12]
 ページ:p.47-53
 当館請求記号:Z2-1207
 電子部品の遅れ(真空管の違い、日本の真空管、その他の部品)、電波兵器の開発・生産事情(研究体制、生産事情、終戦直前)、殺人光線その他の開発(強力電磁装置、地対空ミサイルの誘導、ドイツの新技術、闇夜に提灯、戦後50年目の発見、貴重なモニュメント)からなります。
 インターネットの最終アクセス日は2007年12月21日です。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDL-OPAC
NACSIS Webcat
航空図書館蔵書目録
NDC
兵器.軍事工学  (559 9版)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
軍事工学 -- 歴史
運輸工学
航空機
機器
無線機
電波兵器
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
公共
登録番号
(Registration number)
1000047441解決/未解決
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