レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/12/22
- 登録日時
- 2017/03/01 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:38
- 管理番号
- M16122216283672
- 質問
-
昭和12~13年の「人民戦線事件」における岡山県の検挙者名が知りたい。
- 回答
-
・『岡山市百年史 上巻』(資料①)によれば、昭和12年の「人民戦線事件」では「日本無産党・社会大衆党関係者及び学者ら、全国で四〇〇余人が検挙され、関係政党・組合すべてが結社禁止となった」として、岡山県内の検挙者6名の氏名が掲載されている。
・『岡山県労働運動史』(資料②)では、「第一次人民戦線事件」(昭和12年12月15日)と「第二次人民戦線事件」(昭和13年2月1日)の検挙者の一部を載せているが、岡山県全体の検挙者数に関する記載がない。
・『文部省思想統制関係資料集成 第7巻』(資料③)に収録された教学局発行「情報」第4号の中に、人民戦線派の「検挙概況」として府県別の検挙者数が確認できる。岡山県においては、昭和12年12月15日に9名の検挙者がいたことがわかる。
・「合同新聞」(資料④)には「全國で三百七十八名 合法左翼派一齊検擧」、「岡山縣で九名検擧」の見出しで9名の氏名と顔写真が掲載されている。
・「合同新聞」(資料⑤)には「人民戦線派第二次弾壓」、「山上と江田を検擧」という見出しで岡山県特高課による江田三郎、山上武雄の検挙の様子が伝えられている。
・『治安維持法検挙者の記録』(資料⑥)は、治安維持法により検挙された「犠牲者(被検挙者)」の氏名を五十音順で配列し、資料④⑤に記載された人物も収録する。また、記録の原典として「特高(外事)月報」や「思想月報」上の該当ページが示されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
『戦前期警察関係資料集 第5~8巻』(不二出版)に収録された「岡山県特高警察資料」には昭和12年以降の関係資料は含まれていなかった。
- NDC
-
- 労働経済.労働問題 (366 9版)
- 参考資料
-
-
①岡山市百年史編さん委員会『岡山市百年史 上巻』岡山 岡山市,1989,1004p. 参照はp.814-815.
②岡山県労働組合総評議会『岡山県労働運動史』岡山 岡山県労働組合総評議会,1964,851p. 参照はp.142-143.
③荻野富士夫『文部省思想統制関係資料集成 第7巻』 不二出版,2008,409p. 参照はp.176-181.
④『合同新聞』1937年12月23日朝刊第2面.
⑤『合同新聞』1938年2月2日朝刊第2面.
⑥小森恵ほか『治安維持法検挙者の記録』 文生書院,2016,720p. 参照はp.124,155,168-169,241,317,352,441,490-491,598,612,635.
-
①岡山市百年史編さん委員会『岡山市百年史 上巻』岡山 岡山市,1989,1004p. 参照はp.814-815.
- キーワード
-
- 人民戦線事件
- 治安維持法
- 労農派
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2016122216232983672
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000210822