レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/06/15
- 登録日時
- 2018/03/24 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:39
- 管理番号
- M18020210187746
- 質問
-
太平洋戦争末期、大原美術館のロダンの銅像の金属回収と美術品の疎開状況について知りたい。
- 回答
-
・『大原美術館ロマン紀行』(資料①)によれば、1943年の「軍需金属回収令」により「カレーの市民」、「洗礼者ヨハネ」2体のロダン像に供出命令が出た際に武内潔真館長が関係官庁に嘆願書を提出、免除された経緯が示されている。
・『夢かける 大原美術館の軌跡』(資料②)には、1943年7月10日に岡山県からロダンのブロンズ彫刻の供出連絡を受けて、回収免除の申請後、同年12月29日に供出免除の決定が伝えられた様子が記される。また、大原美術館の「名画疎開」として安養寺の住職の紹介を通じて、日近村(現・岡山市北区)の民家土蔵に1945年6月30日と7月3日に2台のトラックで運搬したことがわかる。
・「15年戦争下の大原美術館」(資料③)では、大原美術館の日誌の記述をもとにロダン像の金属回収と美術品の疎開経緯を説明し、終戦後の9月11日に疎開作品を回収、12月1日には再開館したとする。
・昭和19年1月16日「合同新聞」(資料④)では、「七像は残存 岡山縣下銅像應召」という見出しで「カレイの市民および預言者ヨハネの二像」の残存決定を伝えている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
倉敷市史研究会『新修倉敷市史 13 美術・工芸・建築』岡山 山陽新聞社,1994,662p. 参照はp.586.
岡山ペンクラブ『岡山人じゃが 2010 特集★戦後65年の記憶』岡山 吉備人出版,2010,197p. 参照はp.110-129.
犬養亀三郎『大原孫三郎父子と原澄治』倉敷 倉敷新聞社,1973,352p. 参照はp.92-94.
- NDC
-
- 芸術.美術 (700 9版)
- 参考資料
-
-
①今村新三『大原美術館ロマン紀行』岡山 文教出版,1993,293p. 参照はp.66-67.
②山陽新聞社『夢かける 大原美術館の軌跡』岡山 山陽新聞社,1991,336p. 参照はp.173-182.
③柳沢秀行「15年戦争下の大原美術館」『高梁川』第70号,平成24年12月,p.4-10.
④昭和19年1月16日『合同新聞』3面.
-
①今村新三『大原美術館ロマン紀行』岡山 文教出版,1993,293p. 参照はp.66-67.
- キーワード
-
- 大原美術館
- 疎開
- ロダン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2018020210123387746
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢, 高校生, 中学生
- 登録番号
- 1000233017