レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/04/09
- 登録日時
- 2019/05/02 00:30
- 更新日時
- 2019/05/21 13:29
- 管理番号
- 秋田‐2218
- 質問
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解決
1.『十和田湖観光案内』は秋田県立図書館では所蔵しているか。
2.秋田県は、明治40年代ごろに、十和田湖と田沢湖の二つの湖の観光を推進しようとしていたか。秋田県で何か取り組んでいたのか。(例、道路の整備等)また、その背景を知りたい。
- 回答
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1.所蔵なし。
『十和田湖案内』の所蔵はあり。
2.以下の資料を案内。
『田沢湖案内』(千葉源之助/著、宮本長重郎、1911.10、A291.7/118/)資料番号:124011776
・「秋田県立図書館デジタルアーカイブ」にて、「十和田湖」「田沢湖」「観光事業」をキーワード検索。
下記記事が該当。
『秋田魁新報』
・「十和田湖養魚の景況(上)」明治43年4月19日朝刊3面
・「十和田湖養魚の景況(下)」明治43年4月20日朝刊3面
・「天恵を遺漏なく享受せよ(上)」明治44年1月1日朝刊4面
・「田沢湖の景勝と利用策(上)」明治44年10月22日朝刊1面
・「田沢湖の景勝と利用策(下)」明治44年10月23日朝刊3面
・「田沢湖利用策に就いて(上)」明治44年11月10日朝刊1面
・「田沢湖利用策に就いて(中)」明治44年11月11日朝刊1面
・「田沢湖利用策に就いて(下)」明治44年11月13日朝刊1面
- 回答プロセス
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1.質問にある「十和田湖観光案内」は所蔵なし。国立国会図書館サーチ、国立国会図書館デジタルコレクションにて検索。→該当なし。
「十和田湖 案内」と書名がある資料を確認。
→資料内に出版年の記載がないため出版年不明であるものか、明治時代に発行されていない資料。
2.以下の資料を確認。
①『田沢湖案内』(千葉源之助/著、宮本長重郎、1911.10、A291.7/118/)資料番号:124011776
→p.24からp.25 田沢湖疏水が約百年前、田口三之助氏によって開墾されたとの記載あり。
p.58 明治42年10月に森正隆氏仙北郡巡視、来遊。
明治34年中 櫻井廣三郎氏、踏査。
本年9月、智部忠承氏、玉川毒水調査、白濱の疏水を視察。
×②『十和田湖案内絵図』(江渡文蔵/著、江渡文蔵、(出版年不明)、A291.1/88/)資料番号:124231598
絵図によると、「奥羽線」「小坂鉄道」「秋田鉄道」の記載。また、「市街予定地」「遊覧乗船所」が絵図内に記載あり。また、十和田湖案内の文章内に『東北本線古間木若しくは下田驛下車後、馬車自働車の便を籍り…』との記載あり。
×③『十和田湖案内 木蔭画』(〔出版者不明〕、〔出版年不明〕、A291.1/121/)資料番号:124453259
十和田湖について、『国立公園(内定)十和田湖(内務省天然記念物指定本邦最大の山上湖)』との記載。観光順路を説明する文章内『十和田湖に通ずる途は(中略)後の三道路は未だ自動車の全通を見ないが(略)』との記載。また、当時の汽車は東京上野~古間木間や、大阪梅田~大館間の運行が確認できる記載あり。
×④『十和田湖案内』(〔出版者不明〕、〔出版年不明〕、A291.1/122/)資料番号:124453267
裏面が絵図になっており、「十和田鉄道」「グラウンド」「奥入瀬渓流」の記載と三戸や五戸に至る道路の記載あり。
×⑤『秋田県史〔通史編〕第5巻』(秋田県/編、秋田県、1977.11、210/アア/5)資料番号:111327359
×⑥『秋田県史 資料 明治編上』(秋田県/編、秋田県、1980.1、210/アア/14)資料番号:124015603
×⑦『秋田県史 資料 明治編下』(秋田県/編、秋田県、1980.1、210/アア/15)資料番号:111327243
×⑧『秋田県史 〔通史編〕第7巻』(秋田県/編、秋田県、1966.3、210/アア/7郷)資料番号:124015595
・「国立国会図書館デジタルコレクション」官報にて明治40年代「秋田」でキーワード検索。
該当なし。
・「秋田県立図書館デジタルアーカイブ」にて、「十和田湖」「田沢湖」「観光事業」をキーワード検索。
下記記事が該当。
『秋田魁新報』
・「十和田湖養魚の景況(上)」明治43年4月19日朝刊3面
→十和田湖養魚事業について41年度分の報告。また、42年度の鱒捕獲の予定、採卵着手の計画についての記載あり。
・「十和田湖養魚の景況(下)」明治43年4月20日朝刊3面
→輸出先についての記載。湖水の放流の見込みについての記載。『明治42年8月に東京地学協会員の田中子爵来訪…』との記載。また、41年度の養魚、捕魚、事務所等の費用についての記載あり。
・「天恵を遺漏なく享受せよ(上)」明治44年1月1日朝刊4面
→後藤宙外氏が筆者。文頭で『昨年末の縣會で十和田道路の改修補助費が可決させられて七千圓を投ずることになったといふ。…』と記載あり。
・「田沢湖の景勝と利用策(上)」明治44年10月22日朝刊1面
→田沢湖の説明、形状、周辺の観光地、周辺の自然、交通経路についての記載あり。
・「田沢湖の景勝と利用策(下)」明治44年10月23日朝刊3面
→『森知事がかつて東京新聞の記者に十和田湖を紹介し、補助をうけ大湯道開通。…』田沢湖利用について5つの案を挙げている。(交通機関の設備等)これを筆者が角館の懇親会において演説。と記載あり。
『秋田魁新報』
・「田沢湖利用策に就いて(上)」明治44年11月10日朝刊1面
・「田沢湖利用策に就いて(中)」明治44年11月11日朝刊1面
・「田沢湖利用策に就いて(下)」明治44年11月13日朝刊1面
→上記の明治44年10月22日の記事に対する意見が記載あり。
×⑨秋田県報(明治43年分、明治44年1月分)内調査→該当なし。
- 事前調査事項
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『和井内貞行 鹿角の偉人』(鹿角市先人顕彰館/編、鹿角市先人顕彰館、(出版年不明)、289/ワワ/郷)資料番号:129897922
p34「また、(明治)四十三年には、(中略)『十和田湖観光案内』を刊行した。」とあり。
- NDC
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- 東北地方 (212)
- 日本 (291)
- 参考資料
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- 田沢湖案内千葉源之助/著宮本長重郎
- キーワード
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- 田沢湖(タザワコ)
- 十和田湖(トワダコ)
- 観光(カンコウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 受付方法:口頭、3/23
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000255558