レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年10月16日
- 登録日時
- 2017/01/26 17:00
- 更新日時
- 2017/03/15 11:53
- 管理番号
- 埼熊-2016-093
- 質問
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解決
埼玉県の大瀬村に伝わるという妖怪「手長(てなが)」について記載がある資料を探している。
ばば池という名前の池に住む妖怪で、水辺に近づいてきた子供を引きずりこんでしまうらしい。
- 回答
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該当すると思われる大瀬村の伝説が掲載された、下記の資料を紹介した。
『八潮市史調査報告書 5 八潮の民俗資料2』(八潮市 1982)
『八潮市史 民俗編』(八潮市 1985)
- 回答プロセス
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1 「大瀬村」が現在のどこにあたるか調べる
『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1988)
p164「おおぜ 大瀬〈八潮市〉」、「〔近世〕大瀬村」の項目あり。
「江戸期~明治22年の村名。埼玉郡八条郷のうち。」とあり。
2 八潮市関係資料を調査する
『八潮市史調査報告書 5 八潮の民俗資料2』(八潮市 1982)
p352「ババ池」下大瀬の伝説として「この池の淵に榎の大木があり、その木のまたから手長化(てながばけ)が出ると、子供のころ、親に聞かされた。」などの記述あり。
『八潮市史 民俗編』(八潮市 1985)
p995「婆池」上記のババ池の記述とほぼ同じ。
「参考」に「『武蔵の伝説』によると、川越市仙波町の川越城跡や台東区花川戸に姥ヶ池というものがあったという。いずれも投身したために、その名が付けられたという伝承をもっている。」とあり。
上記より『武蔵の伝説』(大島建彦、渡辺千佳子編著 第一法規 1977)を確認する。
p96「姥ヶ池」の項あるが関連の記述なし。
その他調査済み資料(関連の記述がなかったもの)
『埼玉のむかし話』(埼玉県国語教育研究会著 日本標準 1973)
『日本昔話通観 第9巻 茨城・埼玉・千葉・神奈川・東京』(稲田浩二[ほか]責任編集 同朋舎出版 1988)
『八潮のむかしばなし』(八潮市 1992)
『八潮市史調査報告書 2 八潮の民俗資料 1』(八潮市 1980)
『八潮市史調査報告書 6 八潮の民俗資料 3』(八潮市 1983)
『川に抱かれて 八潮の歴史アルバム』(八潮市史編さん委員会編 八潮市立資料館 1994)
『跡標 八潮市郷土研究会紀要 8集』(八潮市郷土研究会編 八潮市郷土研究会 1978)
p165-180「三郷市駒形地方の伝承と民俗文化財」に関連の記述なし。
『八潮市史研究 第3号』(八潮市史編さん委員会編 八潮市史編さん室 1981)
p181-218「民俗知識小考」に関連の記述なし
『日本ミステリアス妖怪・怪奇・妖人事典』(志村有弘編 勉誠出版 2011)
『日本伝奇伝説大事典』(乾克己ほか編 角川書店 1986)
『井上円了・妖怪学全集 第6巻』(井上円了著 柏書房 2001)
事項索引に「手長」なし。
『日本の幻獣図譜』(湯本豪一著 東京美術 2016)
『日本妖怪学大全』(小松和彦編 小学館 2003)
『日本幻獣図説』(湯本豪一著 河出書房新社 2005)
『江戸の妖怪絵巻』(湯本豪一著 光文社 2003)
- 事前調査事項
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質問者は同様の内容を記載したWebサイトを見たが、参考文献が明記されていなかったとのこと。
『妖怪事典』(村上健司編著 毎日新聞社 2000)、「日本妖怪大事典」(水木しげる画 村上健司編著 角川書店 2005)、『日本怪異妖怪大事典』(小松和彦、常光徹編 東京堂出版 2013)も調査したが載っていなかったとのこと。
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 参考資料
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- 『八潮市史調査報告書 5 八潮の民俗資料2』(八潮市 1982)
- 『八潮市史 民俗編』(八潮市 1985)
- キーワード
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- 手長(テナガ)
- 妖怪
- 民間伝承-埼玉県-八潮市
- 大瀬村
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000207412