レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/10/08
- 登録日時
- 2018/03/30 00:30
- 更新日時
- 2018/03/30 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-170104
- 質問
-
解決
「青柳文庫」は公共図書館の祖であるとされているが,そのことを示す文献はあるか。
- 回答
-
下記資料に記載がありました。※【 】内は当館請求記号
仙台藩による公的な位置づけを得て一般に公開されていたこと,また維持費をもって運営されていたことなど,今日の公共図書館に近い性格を備えていたのではないかという記述が見られます。
資料1 原田安啓『図書・図書館史』学芸図書, 2013【010.2/136】
pp.112-113「10 日本の図書館 近世・近代」-「3 出版取締まりと本屋仲間,貸本屋から公開図書館へ」-「(3) 公開図書館」の項
「(前略)1829年青柳文蔵は自分の蔵書2万巻と金1,000両を添えて仙台藩に献じ,土地を賜り文庫を建てて一般民衆の利用に供したいと願い出た。藩はこれを許し,1831年に完成,青柳館文庫と称した。藩から2名の職員が与えられ一般に公開された。文蔵は故郷に米倉を建て,4,000石の蓄えた米を貸し付け,その利潤を維持費用とした。私人の設立であるが,藩の公認を得て,人まで付けてもらい,後には文庫の経営に藩費が支弁されるようになる。公共性があると見なされたわけで,公共図書館とみなす条件を備えていると見てよいであろう。(後略)」
資料2 佃一可編集, 久野淳一[ほか]共著『図書・図書館史』樹村房, 2012【010.2/124】
p.122「3編 近世図書館思想の広がりとさまざまな図書館」-「9章 近代日本の文庫活動」-「3. 近代図書館への萌芽」-「(5) 公開図書館としての兆し」-「d. 青柳文庫と射和文庫」の項
資料3 岩猿敏生『日本図書館史概説』日外アソシエーツ, 2007【010.21/071】
pp.139-140「5 武家文庫時代(安土,桃山,江戸時代)」-「5.8 個人文庫と公開図書館への動き」-「5.8.3 公開図書館への動き」-「(2) 青柳文蔵の青柳館文庫」の項
資料4 国立国会図書館編『人と蔵書と蔵書印』雄松堂出版, 2002【024.9/02X】
p.3「一 青柳文蔵」の項
資料5 岡田温『図書館』丸善, 1989【010.2/オ2-3】
p.213「6. 日本」-「6.3 近世(武家時代後期)」-「(7) 民間蔵書家と文庫」-「(1) 公開された文庫」-「青柳文蔵と青柳館文庫」の項
資料6 小野則秋『日本図書館史』蘭書房, 1952【010.2/オ1-2】
pp.186-188「第四章 江戸時代」」-「第7節 公開図書館と貸本屋」-「青柳館文庫」の項
資料7 大槻文彦「天保二年設立圖書館靑柳館文庫並靑柳文藏傳」『圖書館雜誌』日本圖書館協會, 13号(1911)pp.1-17【P010/ト】※複製版(学術文献普及会発行)
資料8 仙台市史編さん委員会編『仙台市史 通史編5』仙台市, 2004【K225/セ1-13/5】
p.398 「第六章 海外意識と学問」-「第一節 養賢堂の拡充」-「二 養賢堂教育の充実と医学館の創設」-「青柳館文庫の付設」の項
資料9 早坂信子「青柳文庫―江戸時代における蔵書の蓄積と公的貸出―」『図書館文化史研究』日外アソシエーツ, 31号(2014)pp.29-47【PA010.2/ト】
資料10 早坂信子『公共図書館の祖青柳文庫と青柳文蔵』大崎八幡宮, 2013【K010/138】
資料11 高木治夫「公共図書館の始祖文蔵と文庫ゆかりの地」『白い国の詩』東北電力株式会社広報室, 487号(1997)pp.14-15【PK050/シ】
資料12 宮城県教育委員会編『我国最初の公開図書館青柳文庫』宮城県教育委員会, 1992【K010/ワ1】
資料13 「公共図書館の先駆 青柳文庫」『ことばのうみ』宮城県図書館, 23号(2006)pp.2-3【PK016/コ】※当館ホームページで公開しています。
http://www.library.pref.miyagi.jp/about/publication/kotobanoumi/kotoba-23/kotoba-23.html (最終アクセス日:2018/03/20)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書館.図書館情報学 (010 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 図書館--宮城県--歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 団体
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000233654