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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000197998
提供館
(Library)
県立長野図書館 (2110021)管理番号
(Control number)
県立長野-16-002
事例作成日
(Creation date)
2016年03月23日登録日時
(Registration date)
2016年10月09日 14時26分更新日時
(Last update)
2016年10月09日 14時51分
質問
(Question)
現在の諏訪市出身の気象学者藤原咲平がポウポウの実が好物だった、と聞いたことがある。甘い果実らしい。
  1 ポウポウの実はどのようなものか。正式名称は。ポウポウ、ポーポー、ポポーなどの名称は見た覚えがある。
  2 藤原咲平がポウポウの実を好んだことは何に書いてあるか。ポウポウの実を知ったきっかけは分かるか。
  3 藤原咲平と親しかった寺田寅彦は甘いものが好きだったそうだが、寺田寅彦とポウポウの実の接点は見つからないか(寺田が藤原に教えたなど)。
回答
(Answer)
1、2について
  『渦・雲・人 藤原咲平伝』根本順吉/著 筑摩書房 1985年 【N289/フジワ】のp278から279に、藤原が北米
 原産のポウポウの実を好んだという記載がある。
  この植物は、当館所蔵のものでは以下のような植物事典に「ポーポー、ポポー、ポウポウ」などの和名を項目と
 して、
   ・学名 「Asimina triloba (L.)Dunal」のバンレイシ科の植物
・「ポウポウ」は英名の「papaw またpawpaw」に由来。
・5センチから10センチ程度のあけび状の実がなり、熟すと黄色のクリーム状になり、甘味が強い
という記載がある。
  (・『原色日本植物図鑑 木本編(2)』北村四郎 村田源/著 保育社 1979年 【470.38/キシ/2】p213
     和名として「ポーポー、ポポー、アケビガキ」が挙げられている。
   ・『新牧野日本植物図鑑』牧野富太郎/原著 北隆館 2008年 【470.38/マト】
     和名として「ポウポウ」があり、別名「アシミナ、ポポー」が挙げられている。
   ・『原色樹木大図鑑 新訂』 北隆館 2004年 【653.2/ゲン】
    和名「ポポー」で掲載。
   ・『葉っぱでおぼえる樹木 2』 柏書房 2007年 【653.2/ハツ/2】
      和名「ポポー」で掲載され、別名として「ポーポー、アケビガキ」が挙げられている。)
  種子があってたべにくいことや日持ちがしないことなどで果物としてはあまり定着せず、現在は主として観賞用
 に植栽される、とある。
  上述の『渦・雲・人 藤原咲平伝』には、「森林測候所の練習生以来、藤原の薫陶をうけ、後、養成所の職員に
 なった神保宰雄」氏が、「藤原先生とポウポウ」という文章を残しているという記載がある。
  この文章には藤原寛人(新田次郎)が追記を書いているとあるが、藤原咲平氏の追悼文や、神保宰雄、新田次
 郎のどちらの著者から検索しても、この「藤原先生とポウポウ」がどのような形で発表されたのかが判明しない。
  藤原咲平、新田次郎両氏に関連する資料を多く所蔵している諏訪市図書館にも照会をしたが、不明との回答で
 あった。
  『渦・雲・人 藤原咲平伝』のあとがきには、著者の根本順吉氏が気象研究所の藤原文庫で調査もしたという
 記載があるため気象研究所へも照会したが、同所所蔵資料の目録に「藤原先生とポウポウ」という資料は見当た
 らない、とのこと。
  国立国会図書館へは、『藤原咲平先生の思い出』山下一郎[ほか]/著 藤原咲平先生の思い出刊行委員会/企
 画・編集 中央企画 1999年6月発行(県内の公共図書館に所蔵なし)に、上記の文章が再掲されていないか
 照会したが、記載はないとの回答。
3について
  藤原がこの実を初めて食べたのは昭和19年(1944年)の秋だったという記載がある。
  寺田寅彦は昭和10年(1935年)に死去しているので、昭和19年に初めて食べたというポウポウの実と寺田と
 の関連は薄いのかもしれない。
回答プロセス
(Answering process)
1  藤原咲平氏の伝記資料を検索。参考資料1があり、内容を確認すると回答のように藤原が北米原産のポウポウの
 実を好み、藤原氏がこの実を初めて食べたのは昭和19年(1944年)の秋だったという記載がある。また、この部
 分の典拠は「森林測候所の練習生以来、藤原の薫陶をうけ、後、養成所の 職員になった神保宰雄」氏が残した
「藤原先生とポウポウ」という 文章のようで、これに藤原寛人氏(新田次郎)が追記をしている、ともある。
2 「北米原産」とあるので、諏訪地方の植物方言名ではなく、一般的な名称と思われる。
   ・『植物レファレンス事典』日外アソシエーツ/編・発行 2004年 【470.31/ニチ/1】
    ・『植物レファレンス事典 2』日外アソシエーツ/編・発行 2009年 【470.31/ニチ/2】
   を見ると「ポウポウ」の項があり、「ポポー」を参照する指示がされている。
 「ポポー」の項を確認。指示されている植物事典のうち当館所蔵のものを確認。北米産でアケビ状の甘い実が
 なるとあるので、この植物のことと思われる。学名のほか、英語名、いくつかの和名の掲載あり。
3  以下のような藤原氏に関する資料を確認するがポウポウの実についての記述はない。
 ・『信濃教育』788号(1952年)、923号(1963年)、第950号(1966年) 信濃教育会
 ・『信濃(第3次)』第3巻第4号 1951年 信濃史学会
 ・『地域文化』第44号 八十二文化財団 1998年
 ・『信州人物風土記 近代を拓く16』宮坂勝彦/著 銀河書房 1988年
 ・『わが師 わが友 続』長与善郎ほか/著 筑摩書房 1951年
4 国立国会図書館サーチ、CiNii、J-Stage などで神保宰雄氏の「藤原先生とポウポウ」を検索。藤原
 咲平氏に関する文章や、藤原寛人氏による文章も同様に検索するが、神保氏の文章も、他にポウポウについ
 て書かれたものも見つからな い。
  藤原氏自身が執筆した図書等で後に出版された際に追記されたものもないか『日本現代気象名著選集 
 1~12』藤原咲平/著 
 大空社 2010年 【N451/123/1~12】でも確認したが記載なし。
5 『新田次郎文学事典』新田次郎記念館/編 新人物往来社 2005年 【N902/374】など、新田次郎氏
 の著作を年譜で確認するが、上記の追記に関する記載なし。
6  新田次郎、藤原咲平両氏に関する資料を多く所蔵する諏訪市図書館に、この文章に関する情報がない
 か照会したが、見つか らなかったという回答。
7 『渦・雲・人 藤原咲平伝』のあとがきに、著者が筑波の気象研究所の藤原文庫でも資料を探した、
 という記載があるので気象研究所へ照するが、目録にはこの資料の記載がないとのこと。
8 国立国会図書館へ、当館や県内図書館で所蔵がない『藤原咲平先生の思い出』山下一郎[ほか]/著
藤原咲平先生の思い出刊行委員会/企画・編集 中央企画 1999年6月発行 の内容照会をしたが、
 掲載はないとのこと。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
個人伝記  (289)
植物学  (470)
森林立地.造林  (653)
参考資料
(Reference materials)
『渦・雲・人 藤原咲平伝』根本順吉/著 筑摩書房 1985年 当館図書請求記号【N289/フジワ】
キーワード
(Keywords)
藤原咲平
ポウポウ
神保宰雄
藤原寛人
照会先
(Institution or person inquired for advice)
諏訪市図書館様
気象研究所様
国立国会図書館様
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 人物 言葉
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000197998解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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