レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年08月27日
- 登録日時
- 2010/11/26 12:01
- 更新日時
- 2010/11/26 12:01
- 管理番号
- 9000006750
- 質問
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解決
煮貝の製造販売会社「みな与」(山梨県甲府市)の創業年、創業者を知りたい。
- 回答
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創業者は飯島伊兵衛。創業当時の記録はないが、天正12(1584)年だと代々言い伝えられている。三代目飯島与八が宝暦年間に先代の家業である魚屋を引き継ぎ屋号を「湊與屋」と名付けた。現在は、水産品を中心とした業務卸売業「株式会社 湊与」(甲府市国母六丁目)と、煮貝専門の中央店「有限会社 みな与商事」(甲府市中央三丁目)がある。
- 回答プロセス
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1.『やまなし繁昌記』(政経調査会編・発行 1977年)に「魚 みな与」の掲載があり、創業者は武田家臣・飯島宗幸の子、伊兵衛で、「天正十年、農業に見切りをつけ、甲府の魚町に出て魚屋を開業した」とある。また、「伊兵衛の子は与八と言い、魚屋を継いで屋号も「湊屋」と呼び、いつの頃からか「みな与」となった」とある。
2.『甲府街史』(中丸真治,楠裕次著 山梨日日新聞社 1995年)には「湊與・飯島藤右衛門」があり、「煮貝の由来は戦国時代、武田信玄の家臣であった飯島宗幸が、激戦で体力を消耗する士卒の食糧に、少量でも栄養豊かな鮑に目を着け、創作したのが始めとされる。宗幸は後に家康に仕えるが、二代目伊兵衛が甲府に出て魚屋を開業した」とある。また、「店名の湊与は、三代與八の名をとった「魚・湊與屋」の略称」で、藤右衛門(6代目)の後、伊三郎、勝太郎、哲と継ぎ、「哲の長男・忠が魚部門を市場内で、弟の彰が昔からの位置で煮鮑の専門店を」営んでいるとの記述あり。
3.『老舗企業とその時代対応を探る:老舗企業実態調査報告書』(山梨県産業情報センター編・発行 1986年)には「のれんに誇りをもって」(株式会社 湊与)があり、「創業当時の記録はないが、代々言い伝えられているのは天正12(1548)年ころからといわれているが、これには疑問がある」などと書かれている。
4.『商工名鑑 2001』(甲府商工会議所 2001年)には、「(有)湊屋 藤右衛門」(創業 平成元年)と「㈱湊與」(創業 昭和58年)の掲載がある。どちらも代表者は飯島忠氏。
5.インターネットの検索エンジンで検索すると、飯島哲の長男・忠氏の「株式会社 湊與」(http://www.minayo-g.com/ ※2010.11.26確認)と、弟の彰氏の「有限会社 みな与商事」(http://www.minayo.co.jp/ ※2010.11.26確認)のそれぞれwebサイトがあり、「株式会社 湊與」は創業を天正5(1577)年とし、「有限会社 みな与商事」は創業を天正12(1584)年としている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 商業経営.商店 (673 9版)
- 水産製造.水産食品 (667 9版)
- 参考資料
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- 『やまなし繁昌記』(政経調査会編・発行 1977年) (p92)
- 『甲府街史』(中丸真治,楠裕次著 山梨日日新聞社 1995年) (p224)
- 『老舗企業とその時代対応を探る:老舗企業実態調査報告書』(山梨県産業情報センター編・発行 1986年) (p30-31)
- 株式会社 湊與webサイト(http://www.minayo-g.com/ ※2010.11.26確認)
- 有限会社 みな与商事webサイト(http://www.minayo.co.jp/ ※2010.11.26確認)
- キーワード
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- 湊与
- みな与商事
- 煮貝
- 飯島伊兵衛
- 山梨県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 株式会社 湊与のミナヨグループには、鮑の煮貝販売を行う「有限会社 湊屋藤右衛門」(甲府市国母六丁目)がある。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土(商業)
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000074205