レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/09/14
- 登録日時
- 2015/12/26 00:30
- 更新日時
- 2015/12/27 13:31
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-150047
- 質問
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解決
「いっぽんどっこ」の意味について調べていただきたい。
『日本流行歌史 下』p.162に「いっぽんどっこの唄」というのがあり,同じ本のp.133の「出世街道」の歌詞中にも「いっぽんどっこ」という語があるが,『日本国語大辞典 第1巻』のp.1211で解説している「いっぽんどっこ」と意味が違うように思われる。
流行歌で使われている方の意味を知りたい。
- 回答
-
下記資料に記載があります。【 】内は,当館請求記号です。
資料 長田暁二『あの歌この歌こぼれ話』全音楽譜出版社, 2008【767.8/オキ08Y】
pp.194-195「人々を元気にした「どっこ」精神」の項
「「出世街道」は、星野哲郎が畠山みどりのために書き下ろした初アルバム全十一曲の中の一曲。(中略)実はこの唄が、歌謡曲の歌詞の中に「いっぽんどっこ」という言葉を使った最初で、一番に、〓(※)どうせこの世はいっぽんどっこ……と、「どうせ一人の人生だ」という意味に使われていた。」
「どっこは「独鈷」と書き、元来はインドの武器だった銛(もり)が変化したもので、真言宗の坊さんが持つ鉄・銅の両端がとがった短い棒状の金剛杵(こんごうしょ)だ。煩悩を打ち砕く修法に用いる法具で、いろいろの雑念を振り払って真っすぐに行くという教義を具現化したものである。鯨をとる漁師は自分の銛を独鈷にし、そういう漁師を愛人に持つ芸者衆は、「どっこ帯」を身に着けた。〓(※)ぼろは着ててもこころの錦……と水前寺清子が歌った「いっぽんどっこの唄」は、作詞した星野が漁師の心意気や芸者衆が帯にかけた意気地を重ね合わせて書いたという。」
※〓は「庵点」
- 回答プロセス
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小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第1巻』第2版 小学館, 2000【813.1/00Z/1R】
p.1211「いっぽんどっこ」の項
「博多(はかた)織の模様の名。地(じ)に,仏具の独鈷(とっこ)に似た模様を中央に一すじ織り出したもの。」
『日本流行歌史 下』
p.162「いっぽんどっこの唄」昭和41年(1966),詞 星野哲郎,曲 富侑栄
p.133「出世街道」昭和38年(1963),詞 星野哲郎,曲 市川昭介
『昭和のメロディー 3』新興楽譜出版社, 1971【767.8/シヨ716/3】
pp.118-119「いっぽんどっこの唄」の項あり。
楽譜と歌詞の記載はあるが,「いっぽんどっこ」の意味については記載なし。
- 事前調査事項
- NDC
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- 声楽 (767 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 流行歌
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000186440