レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/08/15
- 登録日時
- 2011/01/17 02:01
- 更新日時
- 2011/02/25 13:19
- 管理番号
- 6000000041
- 質問
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解決
江戸時代、茣蓙(ござ)・御簾(みす)・油団(ゆとん)がどのように収納されていたか知りたい。
- 回答
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調査した結果、「江戸時代における具体的収納方法」というわけではないが、以下の情報があった。
資料1:p120~131「油団―牧野輝男氏」に、日本で油団を作る唯一の表具店の主人をインタビューする形式で、油団が取り上げられている。p128に「油団は冬は使いませんね。どうやってしまっておくんですか」の回答として「丸められるように作ってありますから、丸めて風通しのいい縁側なんかの天井から吊るしておくんです」とある。
情報を求めて、大阪府河内長野市にある「すだれ資料館」に問い合わせたところ、簾について、「湿気が付かないように風通しの良いところへ置く」「ほこりが付かぬように紙巻きをする」「高価なものについては桐の箱などに入れて保管する」という回答をもらった。
<2011/2/25追記>
資料2:「すだれのしまい方」として、「①すだれの目にそって小ほうきではき、ほこれやよごれをしっかりはらいます。②新聞紙を中に入れてまき、さらに上からつつんで乾燥した場所にしまっておきます。」との記述あり。
- 回答プロセス
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(1)寝所寝具、民俗関係に関する資料の内容を調査。
(2)<参考>(類似事例・レファレンス協同データベース)
「油団(ゆとん)についてその歴史など(紙の博物館図書室 4210001)」https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000004375(最終確認2011/1/15)
(3)大阪の「すだれ資料館」に問い合わせする。
以下は、調査済み資料。
・『調べる江戸時代』(柏書房)
・『江戸の暮らし図鑑』(芙蓉書房)
・『日本民族大辞典』(吉川弘文館)
・『時代風俗事典』(河出書房新社)
・『紙の民具』(岩崎美術社)
・『畳 日本人と住まい』(リビングデザインセンター)
・『暮らしの和道具』(鹿島出版会)
・『道具と暮らしの江戸時代』(吉川弘文館)
・『物語ものの建築史』(鹿島出版会)など。
- 事前調査事項
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油団は、『広辞苑』によると、「和紙を厚く張り合わせて桐油または漆をひいたもの。夏の敷物に用いるもの」ということだった。
『藁Ⅱ(ものと人間の文化史55-Ⅱ)』(法政大学出版局,1985)に、ござの一種である莚(むしろ)について、不使用時には丸めて収納されていたとの記述があった(あまり詳しい記述ではない)。
以下の資料は調査済み資料。
・『藁Ⅰ(ものと人間の文化史55-Ⅰ)』(法政大学出版局)
・『箪笥(ものと人間の文化史46)』(法政大学出版局)
・『絵巻物に見る日本庶民生活誌』(中央公論社,1981)
・『日本の近世 第8巻村の生活誌』(中央公論社,1992)
・『江戸生活事典』(青蛙房)
・『いまに伝える農家のモノ・人の生活館』(柏書房,2004)
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 8版)
- 参考資料
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- 職人,エス・ビー・ビー/編,三交社,2001.5, (2001、p120~131「油団―牧野輝男氏」 【資料1】)
- 昔のくらしの道具事典,小林 克/監修,岩崎書店, (2004、p132「すだれ」 【資料2】)
- キーワード
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- 茣蓙(ゴザ)
- 御簾(ミス)
- 油団(ユトン)
- 莚(ムシロ)
- 福井県(フクイケン)
- 郷土工芸品(キョウドコウゲイヒン)
- 簾(スダレ)
- 照会先
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- すだれ資料館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000076687