レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年03月27日
- 登録日時
- 2013/10/31 16:12
- 更新日時
- 2013/11/21 14:09
- 管理番号
- 9000008093
- 質問
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解決
延宝5(1677)年に出された虚無僧の掟の原文を見たい。
- 回答
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『古事類苑』第9巻 宗教部(吉川弘文館 1967年)p1118-1119に「普化宗門之掟」(延宝5(1677)年)の原文(活字版)の掲載がある。
- 回答プロセス
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1.『国史大辞典』第6巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985年) [資料番号0100063320]で「虚無僧」の項を確認すると、延宝5(1977)年のころから江戸幕府により普化禅宗という一派として公認し、その宗徒を関西では京都大仏の妙安寺、関東では一月寺と武蔵青梅の鈴法寺に取り締まらせ、寺社奉行の統制下においた。また、次項の「虚無僧法度」は「普化宗条目」参照とある。
2.『国史大辞典』第12巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1991年)[資料番号0101387702]p109により「普化宗条目」を確認する。「普化宗条目」は、慶長19(1614)年、徳川家康が関東入国の際に虚無僧に対して制定されたと伝えられる掟書11ヶ条、虚無僧法度20ヶ条の条目。特殊の便宜および特権を与えたと伝えられるが、虚無僧はそれを楯に次第に放恣に流れ、横暴を極めた。幕府は延宝5(1677)年に一月寺、鈴法寺に命じて、寺掟(普化宗門之掟)17ヶ条を制定させ、さらに同12月覚書3ヶ条を厳達し、綱紀の粛正を図った。参考文献に「古事類苑」宗教部1。
3.『古事類苑』第9巻 宗教部(吉川弘文館 1967年)を確認すると、p1118-1119に「普化宗門之掟」の原文(活字)の掲載あり。
4.『国書総目録』第7巻(岩波書店 1990年)及び国立国会図書館サーチ( http://iss.ndl.go.jp/ )で「普化宗 掟」を検索するが、年代が特定できず当該資料の確認はできなかった。
- 事前調査事項
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・『甲州の虚無僧:聖と俗の世界』(屋代浩二郎著 甲斐郷土史教育研究会 2003年) [資料番号0104189188]p38-42に「世間に知られる「虚無僧御掟」のほとんどは、創作されたものである。/延宝五年(一六七七)六月に寺社奉行が出した正真正銘の「掟」がある。」として、読み下し文と解説がある。
・慶長19(1614)年の掟は『徳川禁令考』前集第5(法制史学会編 創文社 1959年)[資料番号0102995594]p69、『吹塵余録(明治百年史叢書)』(勝海舟著 原書房 1968年)[資料番号0100175140]p49-50等に掲載がある。
- NDC
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- 各宗 (188 9版)
- 参考資料
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- 『古事類苑』第9巻 宗教部(吉川弘文館 1967年) (p1118-1119)
- キーワード
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- 「普化宗門之掟」
- 普化宗
- 禅宗
- 仏教
- 虚無僧
- 一月寺
- 鈴法寺
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 仏教
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000139823