レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年05月23日
- 登録日時
- 2010/05/23 13:27
- 更新日時
- 2014/06/26 09:28
- 管理番号
- 11384
- 質問
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解決
紀夏井(きのなつい)について記述のある資料を知りたい。
- 回答
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1 『香川県史 1(通史編 原始・古代)』(香川県/編 四国新聞社 1988年)
〔当館請求記号:K2100 K3 4-1〕
第七章律令国家の変質 第一節地方政治の変貌 一、古代讃岐の政治風土に、讃岐の良吏たちとして、
紀夏井の治績を紹介しているが、その内容は、『日本三代実録』貞観八年(八六六)九月二十二日条に
よるもの。(760~761頁)
2 『幼学綱要』(宮内省/編 岩波書店 1940年)
〔当館請求記号:I1502 K1〕
元田永孚が勅命により編集し、明治15年(1882年)12月宮内省より出版された幼児のために
忠義忠孝を説いた教訓書『幼学綱要』の廉潔第十四に、紀夏井について記している。
(挿絵:190~191、本文:192頁)
3 『口訳 全讃史』(中山城山/著 桑田明/訳 城山会 1991年)
〔当館請求記号:K2100 N1 4〕
本書は、古文辞学派荻生徂徠の流れを汲む中山城山(1763~1837)による全12巻の歴史書を
口訳したもので、巻の四 人物志の下 名官伝に紀朝臣夏井の項がある。(113~115頁)
4 「『土佐日記』の内面的形成に関する覚え書:『古今集』離別歌の影響と紀夏井の影」
(渡辺久壽/著 山梨英和短期大学紀要(1980年)所収)
本稿については、その序文において、「『古今集』巻八別離部と、『日本三代実録』に記載される紀夏井に
関する記事が、『土佐日記』にそれぞれ何らかの影響を与えているのではないかという推測のもと、『土佐日記』に
含まれる新たな要素模索のため、覚書風にしたためたものである。」とある。
紀夏井についての知識を深めるのにも役立つと思われる。
(PDF形式で公開されている「『土佐日記』の内面的形成に関する覚え書:『古今集』離別歌の影響と紀夏井の影」)
http://ci.nii.ac.jp/els/110000967528.pdf?id=ART0001139727&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1274157626&cp=
このほか、上記内容を越えるものではないが、『古代の讃岐』(木原溥幸/編 美巧社 1988年)、
『讃岐の歴史』(香川地方史研究会/編 講談社 1975年)、『讃岐郷土読本』(讃岐郷土研究会/編・発行 1934年)にも、
紀夏井に関する記述がある。
- 回答プロセス
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『香川県史』など、郷土史に関する基本的な資料に記述を求めた。
Google検索により、『幼学綱要』に紀夏井に記述があることがわかった。
Cinii(NII論文情報ナビゲータ)で、「紀夏井」をキーワードに検索したところ、「『土佐日記』の内面的形成に関する覚え書:『古今集』離別歌の影響と紀夏井の影」の論文の存在がわかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 8版)
- 四国地方 (218 8版)
- 日本史 (210 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 紀夏井
- 良吏
- 国司
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000067068